10月6日(日) 9:30
<スタンレーレディスホンダ2日目◇5日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6610ヤード・パー72>
昨年大会に続き、優勝争いに加わった柏原明日架は開口一番に笑った。「時期がいいのかな。オフにやってきたことが実戦のなかで良くなってくる。プロ10年目だけど毎年こんな感じです」。これまでに挙げた2勝は、9月、10月とともに秋。相性がいい季節がやってきた。
フェードヒッターになって3年目、森守洋コーチの指導を受けてからは2年目になる。「(昨年は)練習ではいいパフォーマンスができていても、試合では思うようにいかなかった。オフに心の部分にも向き合うことができて、自分のことを分析できるようになってきた」。メルセデス・ランキングは46位につけ、シード復活に向けても順調に歩みを進めることができている。
順延となった第1ラウンドは6バーディ・1ボギーの「67」、第2ラウンドは5バーディ・3ボギーの「70」でプレーした。トータル7アンダー・8位につけたが、「18番と2番の3パットボギーがもったいなかった。もったいないことをしたら上に追いつけないので、最終日はそういう一打がないようにしたい」と一日の振り返りは反省からだった。
1番で15メートルのバーディパットを決め、同じような距離が残った2番は入れにいってしまった。「99%はパーが取れた状況だった。いままでだったらミスした自分が許せなかったけれど、『1打くらいあるわな』と思えた」。これは前日に、菊地絵理香、河本結との2時間30分にも及ぶ“ゴルフ談義”から学んだことだ。
「年齢関係なく、ことしいい成績を出している選手がどういうメンタルなのか。技術は見てわかるけれど、心の内は聞いてみないと分からない。心のバッテリーがもつというのは大事ですね」。得意とする実りの秋に、心技体が整い始めている。
その河本が首位に立ち、4打差を追いかける。「ひとつ気をつけるのは集中力を上げていくこと。あとは手綱を緩める瞬間をつくることですね」。もったいないミスに気をつけながらも、積極姿勢で攻めていきたい。(文・笠井あかり)