一般社団法人日本テレワーク協会(JTA)はこのほど、「ICTを活用した時間や場所にとらわれない働き方」がうまくいくための、本質的な“ワークスキル”をまとめた「テレワークスキル標準」を策定しました。
また、同標準に基づく研修(「テレワークスキル標準研修」)も開始。日本初となる受講は、長野県安曇野市および、標準策定メンバーのキャリア・マムとの連携により、安曇野市内の企業を予定しています。
■テレワークもオフィスワークも!働き方の新標準
「ハイブリッドワーク※1に移行したけど課題がある」「テレワークは関心があるが非効率かも」「社員の自律性を高めたい」といった、働き方についての尽きない悩みを抱える企業・団体に、JTAではこの研修受講を推奨しています。
不確実性の時代に、事業の創出や人材の成長により企業の価値を高めるためには、多様な能力を持つ人材を「惹きつけ」「活躍できる」職場づくりが必要です。人材を「惹きつける」には、経営者が経営理念、ミッション、ビジョン、バリュー(MVV)を明示し、働きがいがあり働きやすい人事管理制度を整備することが重要といえます。
一方で人材が「活躍できる」ようにするには、現場の管理職と人材の双方が、コミュニケーション・すり合わせ、人事評価、労務・健康管理、作業・IT環境、リスキリング等において、求められる行動について腹落ちし、納得感をもって取り組む必要があります。ここが非常に重要なポイントで、かつ難易度が高いと考えられます。
「テレワークスキル標準」はMVVを源とする求められる行動、働き方が、現場の管理職と従業員に浸透するための、本質的な“ワークスキル”や工夫、事例をまとめたものです。
テレワークであっても管理職と従業員等が上手にコミュニケーションをしながら、自律して働き、進捗管理が滞りなく可能となるための内容。またテレワークだけでなく、オフィスワークにも必要であり役に立つ、現場の管理職と従業員の力強い味方となるスキルをまとめています。
※1:通常のオフィスでの勤務と同オフィス外での勤務を組み合わせた働き方
■テレワークスキル標準の概要
【内容】
テレワークに必要な雇用管理やセキュリティ、「時間や場所にとらわれない働き方を進めるための取組」に関する政府のガイドライン、報告書をもとに、現場で実施するための具体的なスキル、工夫、事例をJTAがまとめたもの。
コミュニケーション・すり合わせ、人事評価、労務・健康管理、作業・IT環境、セキュリティ、リスキリング、キャリアアップなどで構成。非公開。
【策定体制】
JTAに「テレワークスキル標準策定・研修検定委員会」を設置し策定。
委員会メンバー:キャリア・マム 堤香苗、パーソルテンプスタッフ 古澤一樹、ANA総合研究所 森孝司、シーエーシー 齋藤学
事務局:JTA
■テレワークスキル標準研修の概要
【内容】
テレワークスキル標準に沿って、JTAがカリキュラムとシラバス、および教材をまとめ、研修として提供するもの。
7.5時間から10時間程度の座学と演習、および受講終了後の検定で構成される。
【受講対象】
・次のような課題を抱える企業や団体
‐ 時代にあった効率的・効果的働き方を現場の管理職や従業員等に学ばせたい
‐ テレワークやハイブリッドワークがうまくいかない
‐ MVVを従業員の行動と働き方に浸透させたい、等
・テレワークで派遣社員として就業したい、業務を受託して働きたい個人等
【講師】
・JTA会員の働き方に関する人材教育の専門企業、専門家
【検定】
・2時間で50問の選択回答方式。すべてテレワークスキル標準教本から出題される(予定)
【提供開始時期】
・2024年11月
(エボル)
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