前回からの続き。私はマユミ。現在、父と母の離婚で悩んでいます。父と母は10年以上別居しているのですが、母は専業主婦をつらぬき、ずっと離婚に応じようとしないのです。母は父の会社の社宅に住んでいますが、その父も間もなく定年ということもあり、もう社宅を出なければなりません。そんなことは前もってわかっていたことだし、私自身も母に働くことを勧めていましたが、母は断固拒否。ついに父に離婚調停の申し立てをされ、母は私に同居を持ちかけてきました。私にも家族がいるので、母には申し訳ないのですが、同居は難しいと思っています。この件を早急に父と話さなければなりません。
父の突然の話に、私は動揺を隠せません。まさか、父は不倫をしていたのでしょうか?
父の笑顔を見て、父が本当に大切にしている人なのだということが伝わってきました。今思い返せば、別居前の父にこのような笑顔を見る機会はありませんでした。社会人になったタイミングでひとり暮らしを始めてしまったので、別居前の父と母の関係がどのようなものだったのか、ちゃんと聞いていませんでした。
今は冷え切った仲ですが、父と母は恋愛結婚でした。父が、新入社員で入ってきた母の仕事の相談にのっているうちに、恋愛関係に発展したのだとか。母は入社1年ほどで会社を辞めています。社内の人間関係で悩むことが多かった母は父との結婚を機に退職し、それから外で働くことはありませんでした。
私の父と母としてではなく、ひとりの人間としての父と母の姿を知った日となりました。私も会社で人間関係のトラブルを経験したこともあるので、その状態で専業主婦になっていたら、もう一度社会に出る自信が持てないことも理解できなくはありません。けれど、母がもしお金を稼ぐ大変さをもっとわかっていれば、もう一度社会に出る決断をしていれば、父と母の関係は違っていたかもしれません。新しく大切な人と出会った父のためにも、母には離婚を受け入れ、自立してもらいたいと私は考えます。
※演出の都合上、法的な詳細を省略している部分があります。
【後編】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ脚本・今淵凛作画・高橋ビッキー編集・横内みか
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