今季勝ちまくる女子のパターは「ショートスラント・マレット」だった!合うトウハングを見極めよう

岩井明愛のショートスラント・マレットは、トウハングが30度!(撮影:鈴木祥)

今季勝ちまくる女子のパターは「ショートスラント・マレット」だった!合うトウハングを見極めよう

10月1日(火) 16:19

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国内女子ツアーも今季29戦を終え、 竹田麗央 がメジャー2勝を含む7勝、 岩井明愛 が3勝。2人とも勝負強いパッティングが光るが、メーカー・モデルこそ違えど、ネックと形状を大別すると 「ショートスラント・マレット」 に該当し、 大里桃子 河本結 もこの組み合わせで今季勝利するなど、計12勝と最も多くなっている。



現在平均パット1位の山下美夢有は、PINGのスラント・マレット『PLD オスロ3』を使用【画像】


【今季女子ツアーで勝ったパターのネック・形】
ショートスラント・マレット――12勝
センターシャフト・マレット――5勝(▲含む)
クランクネック・マレット―――4勝
クランクネック・ブレード―――4勝
ダブルベンド・マレット――――2勝
センターシャフト・ブレード――2勝
 
マレットといっても形は様々。竹田はツノ型のオデッセイ『Ai-ONE #7S』で、大里もオデッセイ『WHITE HOT VERSA SEVEN S』とツノ型。かたや、岩井は高MOIマレットのテーラーメイド『Spider X カッパーホワイト スモールスラント』で、河本はオデッセイ『WHITE HOT OG Rossie S』というオーソドックスなものだ。
 
そして、ショートスラントネックの一番の利点と言えば、高MOIマレットでも 「ブレード型に近い操作性」 が得られること。机などに置いた時にトウ側が傾く「トウハング(重心角)」がブレード型に近づくため、緩やかなフェースターンの入るセミアーク軌道の人が扱いやすく、マレットで安定性アップも狙える。
 
同じショートスラント付きでも、ヘッド形状やウェイト位置でその角度は微妙に異なってくる。竹田の 『Ai-ONE #7S』 40度 で(クランクネック・ブレードの同#1 CHは47度)、大里の 『WHITE HOT VERSA SEVEN S』 43度 (同One CHは45度)。河本の 『WHITE HOT OG Rossie S』 36度 (同One CHは41度)。米国オデッセイではトウハングを開示しており、総じてクランクネック・ブレードの『#1』や『ONE』よりもやや小さい傾向だ。
 
ブレード使いだった選手を、ショートスラント付きマレットで覚醒させるのは、元々 テーラーメイドが編み出した手法 だ。岩井の『Spider X カッパーホワイト スモールスラント』もトウハング 30度 。これはローリー・マキロイや古江彩佳が使う最新の 『スパイダーツアーX』も同じ角度 で、スコッティ・シェフラーが使うクランクネックのモノはトウハングが 21度 とやや少なくなる。
 
また、今年勝利こそないものの、平均パット数1位の 山下美夢有 も、夏以降にPING製のスラント・マレットを採用している。 『PLD オスロ3』 は同形状の『PLD オスロ4』より若干長いスラントネックで、セミアーク軌道に合うトウハング(PINGは数字未公表)が特徴。その前は、テーラーメイドのクランクネック・ブレード 『TPブラック デルモンテ』 (トウハング 30度 )を使用していた。
 
山下は夏前にオデッセイの▲ネック・マレットを複数使用し、昨年もかなりパターを替えたにもかかわらず、平均パット1位をずっとキープ。一般に「パターを替えない人ほど上手い」と思うのがゴルファーの常だが、かなり替える選手が1位なのも興味深いところ。 セミアーク軌道を自認するなら 、強い女子プロを参考に、 合うトウハングのショートスラント・マレット を探してみたい。


<ゴルフ情報ALBA Net>
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