10月1日(火) 11:15
高級コースなるものに行って来ました。ラウンドをしてみて、やっぱり日頃通っている自分の庶民コースとは違うなと、しみじみ思いました。何しろ会員権価格はうちのコースの約10倍ですから、高いだけのことはあります。じゃあいったい高級コースは何が違うのか、検証してみましょう。ついでに名門コースという、お高く止まった存在の倶楽部もあるので、そちらも合わせて説明します。
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世間で言われている高級コースの多くは、バブルが弾けて経営者が変わったパターンが多いです。そういう意味ではスネに傷を持っており、結婚でいうとバツイチ後の再婚みたいな感じですかね。
最初の運営は何がいけなかったのか?時代のせいか?驕り高ぶり、思いやりが足りなかったかもしれない。そんな風にコース側は充分反省しています。結果、今はすこぶる良質なサービスを、コスパ良く提供しているのです。
先日行った栃木のコースは土曜日ながらメンバーの紹介券利用で、ビジターのプレー代が1万5000円程で済みました。昔は栃木・茨城あたりでも、高級コースは週末3万円弱はしました。ビジターに優しいのが、今の高級コースの特徴といえます。
内容としては、重厚なエントランスとクラブハウスが高級感漂い気持ち良いです。やっぱりベンツに乗って来て良かったと思いました。単に友達に乗せられただけですけど。
従業員はしっかり教育され、横柄な態度は一切なし。昔はバブルなコースに行くや、ジャケットを着て来いと言われ揉めたこともありました。友達が「着てないんだから、仕方ないだろう」と喧嘩腰になったら、フロントの人が「特別にジャケットを貸すので、羽織って下さい」だと。それが出来るなら、毎回特別に貸せばいいんじゃん、そういうこと?
そんなコントみたいな服装チェックも、今は高級コースでもなし。ジャケット着用と書いているけど、ノージャケットの人を注意するケースは稀です。訪ねるほうもネットの口コミなどで調べ、コースの雰囲気や実態を把握しています。ですからギリギリセーフの格好で行きます。
例えばジャケットに見えるジャンバーを羽織るとか、スニーカーでも革靴に見える黒にするとか。それなりの工夫をして、互いの妥協点を探っているのです。
ロビーは豪華で自動チェックイン機もありつつ、フロント業務も健在。着替えにロッカールームへ向かえば、なんと扉の重厚なこと。細かいところで言うと、靴ベラがしっかりした木製の長いのだったりして、おっ、スリッパもやや厚底じゃん。
こういう細かい部分に、さりげなくお金をかけているのが高級コースの良いところ。例えば風呂場にあるバスタオルのふかふか具合とかね。安いコースはバスタオルが薄くて、何回も洗っているから繊維がボロボロで、しかも黄ばみが取れていない。風呂上がり、どういうバスタオルで体を拭くかで、湯上がりの気分は大分違ってきますね。
肝心のコースですが、外国の有名設計家が造ったケースが多いです。当時はお金があったのです。井上誠一などの日本の大御所設計家は、昭和でほぼ引退していますから、平成バブルは箔を付けるなら外国人設計家を呼ぶ。そういう風潮でした。
外国人有名設計家のコースを、ビジターが気合を入れてラウンドしますよね。けど実際は何事もトラブルがなく、さくさくラウンド出来ることに驚き、たいしたことないじゃんと思ったりして。実は過去にいろいろあって、現在に至っているのです。昔は鳴り物入りで設計のまんま、どうぞ~と打たせ、大渋滞を起こしました。
その後、外国人設計家の難しいコースは距離を短くしたり、前進3~4打ティなどを増やして、進行をスムーズにさせました。結果、レギュラーティで180ヤードあった池越えショートホールが、120ヤードしかなく、しかも池越えじゃなくて、池をかすめて打つ設定になったりしてね。
そういう理由で、今はビジターでも叩かずに帰れるんですね。外国人設計家の本当の凄さを感じたいなら、メンバーさんに頼んで是非バックティで打って下さい。
一方、メンテナンスはしっかりしており、ラフとセミラフはきっちり分けているし、グリーンは綺麗だし、バンカーの砂も豊富にあります。グリーンの速さは、アマチュアにとっては丁度いい案配の9フィート強が多く、打ちやすいです。
さてと、お楽しみの食事をしますか。高級コースは期待を裏切らないメニューを沢山提供しています。多少お値段高めですが、ランチセットとの差額は数百円程度です。それでかなり美味しくて豪華な食事を味わえるならバンザイでしょう。
しかも高級コースは女性受けを狙っている部分もあり、デザート類が豊富。アルコールも多種揃えてあります。この前行ったところは、売店に冷えたシャンパンを置いてましたからね。
さてもうひとつの憧れ、名門コースですけど、これはたまたまバブルのとき、クラブハウスを建て替えたので、見た目が高級コースになってしまった。そういうケースがよくあります。
当時某名門コースでは、会員権が1億円で売買されていました。そこで理事会で新規に特別縁故会員30名を1億円で募集しました。1200人ほどのメンバーに、たった30人が増えただけ。その集まった30億円でクラブハウスを建て替えたそうです。
名門コースはクラブハウスが立派でも、歩きのラウンドでキャディさんが付いて、ナビがないことが多いです。普段乗用カートのセルフプレーに慣れている者としては、戸惑うこともあります。服装などのマナーにもうるさいし、売店でお茶を買うにしても、紹介者の名前を書けとかね。メンバーシップ制度を大事にしているところはあります。
名門の倶楽部は昭和の古い時代に開場したコースが多く、その頃のゴルフは英国のエクスクルーシブな倶楽部を模範としていました。だから質実剛健でキャディと歩くゴルフ文化が、根強く残っているのです。
もし名門コースに誘われたら、社会勉強のつもりで行ったほうが良いです。無知だと単に古ぼけたコースにしか見えません。誰がどういう経緯で作ったのか、特に設計家、赤星四郎&六郎、小寺酉二の米国留学3人組、東の井上誠一、西の上田治とかね。彼らの経歴や業績を調べると、ひとつの教養として面白いと思います。
名門コースの特徴としては、グリーンのコンディションが恐ろしく良いのに驚きます。飛ばないお年寄りが多いので、楽しみはグリーン周りの攻防となります。しかもキャディさんがいるので、ピッチマークなどは、その場で直してくれますから、ビロードのようなグリーンに仕上がっています。
あとスタートしてからすぐの2番~3番ホールにトイレがあることが多いです。これもお年寄りは、トイレが近いという理由からです。
名門コースは自らなかなか予約が取れません。誘われたら行っておいて損はないです。ゴルフ友達との飲み会で行われる、行ったことあるコース自慢大会などに役立つと思いますよ。
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