【第1話】から読む。
前回からの続き。私(サキ)は、夫のコウヘイと小学2年生の長女・モモ、幼稚園年少の次女・アンの姉妹を育てる専業主婦です。この度、新居を構えました。新居の住み心地はまったく問題ないのですが、新居を構えてからは月に1回義母が遊びにくることに頭を悩ませています。夫や子どもたちはとても嬉しそうなのに、私だけ「他人」として義母に気をつかい続ける1日。どうにかならないだろうか……。ネットで検索してみると、同じように義母の訪問に頭を悩ませている人がたくさんいました。ママ友に相談しても同じ。どこも大変なんだなと思っていたのですが、そのことを妹に話すと一喝されてしまいました。新居を建てるときに義両親から援助を受けたくせに、その態度は大人げないと言われてしまい、自身を反省したのでした。
よく思い返してみると義母の行動には、私に対するたくさんの思いやりがありました。
自宅に来るときは、必ず日々のごはんの足しになるようなお惣菜を持ってきてくれるし、その日の夜ごはんも私に作らせることはありません。
全部、お義母さんの気遣いだったんだ……といまさらながら気づくのでした。
義両親は自分たちが援助したことも、口にだしません。本当に月イチの訪問のみ、あとは適度な距離をとって接してくれています。
これだけ良くしてくれる義両親なんだから、私もちゃんと対応しないと。
「他人だから」とか「疲れる」とか言い訳ばかり探していないで、大人としてしっかり対応しよう。そう思いました。
そして、つぎの義母の訪問日がやってきました。
義母が来たときの食事は、いつも外食やデリバリーですが、今回は私が張り切って、夕飯を作りました。
みんなで夕飯を食べて、義母が帰るときに……「今日は、ごちそうさま」とお礼をいう義母に私は謝りました。
「すみません。今まであんまりおもてなしできてなくて……」
そんな私に、義母はやさしく言うのです。
「何言っているのよ。私は別にサキさんのおもてなしがほしくて来ているわけじゃないの。孫や息子を支えてくれて、本当に感謝をしているの。でもね、張り切りすぎるとあとで反動がきちゃうから、これからはいつも通りでね」
今まで「疎ましい」と思っていた義母の行動のひとつひとつを思い返してみると、義母の気遣いが見えてきました。
私はいったい義母の何を見ていたんだろう。
そう思うと自分で自分が恥ずかしくなりました。
だからこそ、今までの分を挽回しようと張り切って夕飯を作ると、家族は喜んでくれましたが、義母からは「無理しないでいい」と言われてしまいます。
きっと義母はなんでもお見通しなのでしょう。
義母のように心の広い人になりたい。
そして義両親が困ったときには力になれるように成長していきたいと思います。
原案・ママスタコミュニティ脚本・渡辺多絵作画・よしはな編集・石井弥沙
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