9月17日(火) 12:15
今週の国内女子ツアー「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」が終わると、第2回リランキングが実施される。後半戦の出場権を獲得するため、当落線上の選手たちにとって宮城大会は正念場だ。
リランキングとはシード権を持たない選手を対象とした制度で、シーズン途中にメルセデス・ランキングに基づき、出場優先順位が入れ替わる。第1回リランキングで下位に終わった選手でも、第2回で上位に入れば後半戦の出場も可能となる。
「日本女子オープン」「JLPGAツアー選手権リコー杯」の国内メジャー2試合と日米ツアー共催「TOTOジャパンクラシック」を除いた後半戦6試合すべてに出場するには、リランキング30位前後が目安とみられている。ボーダーラインでせめぎ合う選手たちを見てみよう。
30位台でひときわ目立つのは、33位につける45歳の大ベテラン李知姫(韓国)だ。ツアー通算23勝。生涯獲得賞金は12億5621万3590円(4位)を誇る百戦錬磨だが、近年は苦しんでいる。
2022年には20シーズン保持していたシード権を喪失。昨季は下部のステップ・アップ・ツアーにも戦いの場を求めた。今年は23試合に出場して予選落ちが14回。トップ10入りは0回となかなか光明を見いだせていない。シード返り咲きのチャンスをつかむためにも、安全圏に浮上したいところだ。
40位につけるのは、ママさんゴルファーとして奮闘する横峯さくらだ。2021年2月に第一子となる男児を出産。そこからわずか4カ月足らずでツアーに復帰し、“ママさんV”を目指して戦っている。
ツアー通算23勝、生涯獲得賞金は10億7410万6638円(7位)。レジェンド級プレーヤーの横峯だが、知姫と同様に近年は結果を残せていない。22年こそトップ10入りを2度記録したが、ここ2シーズンは0回。今年の春先には自己ワーストの10試合連続予選落ちを喫するなど、どん底も経験した。
「メンタルはかなりやられました。心が折れそうで、もうやめようと考えたこともある」と話すほどメンタルが削られた期間だったが、久々に予選を通過してからはコンスタントに決勝進出。「ニチレイレディス」では14位に入った。
目標とする永久シードまであと7勝。その足がかりとするためにも、まずはシード復帰だ。宮城大会は直近3年こそ予選落ちだが、優勝を挙げた2005年から09年までの5年間でトップ5入り4回を記録。決してイメージは悪くない。大逆転での後半戦出場権獲得を狙う。
そのほか“セクシー・クイーン”ことアン・シネ(43位、韓国)、ともにルーキーの稲垣那奈子(52位)に與語優奈(53位)、QTランキング2位の小倉彩愛(73位)らが圏外から浮上を図る。果たして大どんでん返しはあるのか。職場をかけた熱戦の火ぶたが切られる。