パチスロ規則改正で「ノーマルAタイプ」に革命の予感。話題の“ボーナストリガー”搭載で新時代に

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パチスロ規則改正で「ノーマルAタイプ」に革命の予感。話題の“ボーナストリガー”搭載で新時代に

9月14日(土) 8:25

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規則改正により現行の遊技機規則が施行されて6年、つまりパチスロが6号機時代になってから6年がたちました。初期の6号機はホールからもファンからも不評で、ホールにとっては抜けない(=儲からない)、打ち手にとっては出ない(=勝てない)ということで、パチスロコーナーは閑古鳥が鳴きまくりでした。

しかし、現行規則のパチンコ(P機)がすぐによくなったおかげで、なんとかホール側は耐えることができたのかなと。ただパチスロの状況が徐々によくなったことに加え、パチンコがよかった頃にとことん抜きまくったことも影響して、パチンコに流れていたファンもパチスロに戻るようになってきました。

その結果、今はパチンコがかなり厳しい状況にあるようで……。これはもう適正粗利という言葉を知らないホール側の自業自得かと思いますが、それだけ追い込まれているということでしょう。

射幸性の高いスマスロと“ジャグラーが一強”のノーマルAタイプ

さてパチスロは2年ほど前に登場したスマスロによって、万枚が半ば当たり前の時代になりました。あるホールの店長が 「長く業界にいるけど、パチンコを含めて射幸性は今が一番高いんじゃないかな」 というほど。

パチスロが一大ブームとなった4号機時代も、万枚がファンにとっての目標でありました。爆裂4号機だけではなく、筆者も大好きな違法改造された裏モノを含めても、スマスロはそれ以上に万枚が出てしまうポテンシャルを秘めています。しかも設定よりもヒキが重要という面も含め、夢があるのは間違いありません。

しかし、万枚欲求を満たしてくれるのは高射幸性のあるAT機ばかりで、ボーナスで出玉を増やすノーマルタAイプは、ちょっと元気がない。パチスロ本来の姿だとオールドファンが思っているであろうノーマルAタイプ市場は、ジャグラーという絶対王者の存在は揺ぎないとはいえ、現在のパチスロ界の勢力図はちょっと歪な構造になっています。ノーマルAタイプはジャグラー、それ以外はスマスロAT機という両極端な勢力図は、どう考えてもおかしいと。

ノーマルタイプがここまで元気がないのは、6号機になって獲得枚数を大きく引き下げられた面が大きいというのが一般的な反応ですが、これをどうにかしようとしても、現行の遊技機規則を改正しない限りどうしようもありません。

遊技機規則と風営法

そもそもの話ですが、パチンコ・パチスロといった遊技機は、業界を取り仕切る風営法を大前提として、その下にある行政側が社会情勢を鑑みて定めた遊技機規則を基準として作られます。それにより、遊技機規則の改正は行政側が「射幸性が過度になりすぎている」などと判断したところが改正のタイミングになっている、というのが通例。

そして遊技機規則の下にはさらに技術上の解釈基準があり、さらにこの解釈基準をもとにして、メーカー団体などが開発にあたってのガイドラインとして内規を定める、というのがおおまかな流れになっています。

内規改正でパチスロの射幸性がアップ

これまで解釈基準や内規は、遊技機規則の改正にかかわらず任意のタイミングで変更されております。もちろん行政側が認めることが前提ではありますが、解釈基準や内規変更は、スペック面にかなりの影響を与えるものです。

解釈基準は行政側からの、内規はメーカー側のという違いはあれど、これらの改正によって一気にスペックアップも実現できます。例えばパチスロでは、スマスロによる有利区間ゲーム数の撤廃は内規改正でしたが、これで一気に射幸性が上がったのは周知の事実。

解釈基準の改正でAタイプに連チャン性も……

解釈基準はこの8月にも改正が行われましたが、今回の改正は某メーカーの開発者が 「元気がなかったノーマルタイプの魅力がアップする」 と話すくらいに注目されるもの。それが ボーナストリガー と呼ばれるものです。

解釈基準的には 「第一種特別役物若しくは役物連続作動装置の作動終了時又はリードライトメモリの初期化時に、あらかじめ定められた一の規定数に固定する機能を有しても本規定に抵触しない」 と記されています。わかりやすく説明すると、 ボーナス後にベット(掛け)枚数を固定できるようになるものです。

この使用例を簡単に説明すると、ベット枚数でボーナス確率が変化させられるのはこれまでどおり。それを利用して、例えば通常時は3枚掛けに固定して遊技し、BIG終了後は2枚がけに固定して遊技。2枚掛けでの遊技は、3枚掛けよりも確率を高く設定しておけば、ボーナス確率が上がった状態でプレイすることが可能です。

そして、REG後は再び3枚掛けに固定すれば、BIG後はREG当選までボーナス確率をアップさせられ、実質的なボーナス連チャン状態を作れることになります。

もちろんそんな単純なゲーム性以外にもいろいろなことが考えられますが、これまでパチスロのボーナスに認められなかった “確率変動的な連チャン” だけでも十分に魅力的なのは間違いないでしょう。

適度な射幸性と社会状況

連チャンという魅惑のフレーズは、すなわち射幸性がアップするのとイコールです。それだけでいいのか、もっと射幸性以外にも魅力をあげる方策があるのではないか、という話にもなりがちですが、適度な射幸性は必要不可欠でしょう。

どこまでが適度なのかは、最終的に「行政が社会情勢を鑑みて……」というのがこれまでの流れであったように、最終的には落ち着くところに落ち着くのかなと思います。筆者は財布的に万枚上等のスマスロはあまり手を出せませんが、かつて大好物だった裏モノを再現できそうなボーナストリガーには素直に期待しています。

パチスロを揺るがす解釈基準の改正も…

ところで今回の解釈基準の改正では 「遊技機が発する音声を信号に変換し、遊技機外の機械又は装置に送信する機能のみを有する装置(当該装置によって送信された信号を受信する機器と接続するために必要な信号を送受信する機能を有するものを含む。)により遊技機外の機械又は装置と信号を送受信することは、本規定に抵触しない」 という一文も。

これによってヘッドホン端子やブルートゥース機器も接続できるようになり、音量最大で遊ぶ迷惑な人が減るのにも期待できそうすね。ただそういう人はそもそも周囲を一切気にしないから、わざわざヘッドホンで楽しむなんてことをしない可能性が高いのかな(苦笑)。

また最後にひとつ、今回の解釈基準で初めてパチスロにおいて「指示」、つまりATやARTに欠かせない指示機能についての言葉が登場しました。これについては改めて考えてみる予定です。

実はかなり大きな出来事なのではないかなと思うのですが……。

文/キム・ラモーン

【キム・ラモーン】
ライターとして25年のキャリアを持つパチンコ大好きライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞、一般誌など幅広い分野で活躍する。

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