2005年(平成17年)12月8日に秋葉原で産声を上げたAKB48。前田敦子、高橋みなみ、小嶋陽菜、篠田麻里子、大島優子、指原莉乃ら数々のスターを生み出し、誰もが知る国民的アイドルグループとなった。あれから十数年、元号は令和に変わり、また新たなスター候補生が続々と加入している。当時とは異なる状況で、彼女たちは何を思いAKB48になろうとしたのか?どこを目指すのか?フレッシュメンバーの魅力を深掘りインタビューでお届けです!第11回は17期生で兵庫県出身の布袋百椛(ほてい・もか)。先日まで放送されていたAKB48メンバーが多数出演するドラマ『星屑テレパス』(テレビ東京)で、主人公のライバル高校のメインキャラとして活躍したメンバー。前編ではAKB48に入るまで。何をやっても平均点だったと振り返る学生時代や、アルバイトの話などを語ってもらいました。■歯科助手のアルバイトをしていました
――まずはどんな子供だったんですか?布袋物静かで友達がそんなに多くなくて、ずっと同じコと遊んでいました。習い事はたくさんしていて、フラダンスに習字、英語、水泳、ピアノ、塾......。
――すごいですね。せっかくなのでそれぞれ聞きましょう。最初は何を?布袋幼稚園の頃に水泳を習っていました。昔すぎて記憶にないんですけど、両親がプールに連れて行ってくれて、そこで泳ぎたいって言ったんだと思います。今も泳げはするんですけど、めちゃめちゃ遅いです(笑)。その次も幼稚園なんですけど、英語を習いはじめて。英語で歌ったり、英単語を読んだり、書いたりしたんですけど、全然身につかなかったですね。そのあとは習字で、これはお母さんの勧めで、小学生でやめちゃったんですけど、2段を持っています。
――気になってたのはフラダンスです。布袋地元のお祭りでフラダンスをやっているのを見て、やってみたいなって。家の近くにフラダンス教室があったので通い始めて、髪の毛も腰ぐらいまで伸ばして、いかにもフラダンスをやってます、みたいな見た目でしたね。
――友達が少ないと言ってましたが、人付き合いが苦手とか?布袋そうでもないですけど、大人しく友達と話してるタイプでした。
――外で遊んだりはしてた?布袋小学生の頃はたくさん遊んでました。竹馬が得意で、友達とどれくらい高いのに乗れるか競い合ったり。あの頃は身長ぐらいの高さに足場がある竹馬に乗ることもできましたよ。
――アクティブだったんですね。布袋そうなんですよ。あとはフラフープとか、縄跳びや一輪車で遊んでました。でも今はあまり運動が好きじゃなくなってしまって。竹馬も乗れるとは思うんですけど、高いのはダメかなと。
それと小学生の頃は家庭科も好きでした。特に裁縫が好きで、よくリカちゃん人形のお洋服を作ってました。お母さんと生地を買いに行って、ハサミで切って、ミシンで縫って。おばあちゃんが編み物や裁縫が得意だったので、教えてもらっていました。
――小学校で委員会とかやってました?布袋体育委員をやっていました。仲のいいコに「一緒にやろう」って誘って。体育の授業ではみんなの前でラジオ体操をしたり、校庭に白いラインを引くやつを持ってきたり、あとは放課後にグラウンドの整備をしたり。けっこうやることがありましたね。
――中学はどんな感じだったんですか。布袋中学はゲームにハマって、休みの日は「スプラトゥーン」とか「第五人格」とか「荒野行動」を友達と一緒にやってました。戦う系が好きでした。
――部活は何をやってたんですか?布袋ソフトテニスです。仲のいい友達がいて、そのコが入るというので一緒に。本当はバトミントンとか、家庭科部があったらやりたかったんですけど、なくて。
――ソフトテニスは強かったんですか?布袋強くはなかったです。ダブルスで前衛をやっていたんですけど、ネットの近くでボールを受けるのが怖くて......。周りには県大会に行くようなコもいたんですけど、私は応援する係みたいな。でも楽しくやってました。
――中学で委員会は?布袋生活委員をやってました。毎朝ちょっと早めに学校へ行って、校門の前で「おはようございます!」って挨拶するんです。
委員会は何かしらに入らなきゃで。立候補者がいなかったので、何も分からず選んじゃったんですけど、朝が苦手すぎて1学期でやめました(笑)。
――ちなみにお勉強はどうだったんですか?布袋1年生の時は成績が良かったんですけど、だんだんわからなくなって。勉強は向いてないなって思いました。体育も好きなんですけど、あんまり得意じゃない。成績はだいたい3とか平均点。"中間"って感じでしたね。
――得意な教科はなかったの?布袋美術は少しできました。何かを見て描くのが得意で、美術の勉強は好きでしたね。あとは技術家庭。何か作ったりするのもすごく好きでした。
――高校ではどんな生活を?布袋ちょうどコロナ禍だったので、授業がずっとリモートで、部活もできず。でもアルバイトはしてました。いろんな経験がしたかったんです。最初は遠いところで働いたりしたんですけど、通うのが大変で。結局、家の近くでいいところないかなって、歯医者さんで歯科助手をやりました。
――高校生で歯科助手って珍しいですよね。布袋高2で進路を決めなきゃで、歯科衛生士の学校を候補に入れてたんです。だから経験としてやってみたいなと。虫歯って言われたら、治療するセットを用意したり、歯型をとる粘土みたいなのを練ったり、唾液を吸い取るのをやったり。覚えることがたくさんありすぎて、最初はすごい手こずりました。
――そんなに大変なことやって時給は?布袋940円ぐらいだった気がします。けっこうポンコツだったんですけど、先生はすごい優しいし、やりがいもあって楽しかったです。
■YouTubeでたまたま流れてきた『根も葉もRumor』
――ちなみにアイドルとの出会いはいつだったんですか?布袋小学生のときはよくお母さんとカラオケに行って、AKB48の『ヘビーローテーション』を歌ったりしていました。小6くらいでK-POPにハマって、中高はK-POPが大好きでした。
でもコロナ禍になって、韓国からアーティストが来れなくなって、イベントとかもなくなって。そんなときにYouTubeを見ていたら、『根も葉もRumor』が流れてきて、めちゃめちゃハマりました。特に横山結衣さんのパフォーマンスが好きで、歌番組とかダンス動画とか、いろんな動画を見漁って、コロナ禍を過ごしました。
――横山結衣さんきっかけなんですね。お話し会に参加したことは?布袋知った頃には卒業を発表していて、何もできなかったんです。
――17期生のオーディションは何がきっかけで?布袋それもYouTubeでした。小さい頃から『アイカツ!』とか『プリパラ』とか、アイドル系のアニメも大好きで、いつかアイドルになりたいという気持ちはあって。始めは別のアイドルのオーディションを受けようと思ったんですけど、迷っていたら締め切りを過ぎていて......。やっぱり受けるのはやめて、アイドルは好きなだけで留めておこうと思ってたんです。でもたまたま17期生オーディションを見つけて、これは受けなきゃって。
――運命を感じたんですかね。オーディションに向けてやったことありますか?布袋受け答えの練習はしていたんですけど、本番では頭が真っ白になっちゃって。その場で思いついたことを言うだけだったので、これは落ちたなって思っていました。受かったのは運が良かったとしか言いようがないです。
――家族の反応はどうだったんですか?布袋もともとオーディションを受けることはお母さんにしか言ってなくて、三次審査で兵庫の実家から大阪へ行くとき、初めてお父さんに伝えました。
――お父さんには内緒だったんだ。布袋恥ずかしくて......。でも言ったらすごい賛成してくれて、オーディション対策を調べたり、面接の会場まで車で送ってくれたり。東京での審査も新幹線で一緒に行ってくれて。
――めちゃめちゃ応援してくれたんですね。布袋もともとすごい優しいんですけど、たぶん私が将来のことをあまり考えてなくて、心配していたんだと思います。なので、一生懸命応援してくれました。だから受かったときは、すごく喜んでくれましたね。
――親孝行にもなりましたね。これが合格の決め手だったんじゃないかとか、ありますか?布袋でもそのときは自分に自信がなくて、カメラも苦手で、ずっと下ばかり向いていて、本当にダメダメで。いまだになんで受かったんだろうって思うことがあります。
(後編に続く)【連載「なんで令和にAKB48?」は木曜日更新。涙の劇場デビューや、今後の夢を語る後編は9月12日公開!】●AKB482005年(平成17年)12月8日、秋葉原のAKB48劇場で1期生お披露目。
2022年(令和4年)5月4日に17期生、2023年4月9日に18期生、2024年3月17日に19期生がデビュー。
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●布袋百椛(ほてい・もか)2004年12月1日生まれ兵庫県出身
身長151cm血液型=O型
Nickname=ほてちゃん
公式X【@moka_hotei1201】公式Instagram【@hotei_moka48】取材・文/関根弘康撮影/篠田直人
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