岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ELAIZA」です。
俳優、モデルとして活躍されている池田エライザさんは“ELAIZA”として音楽活動もされています。先日、そんな彼女に楽曲提供をさせていただきました。「たましい」という曲です。SFホラードラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』みたいなMVも、とても凝っていてかっこいいです。
池田エライザさんと岡崎体育。どういう接点があるのかと、疑問に思われることでしょう。お会いしたことは数回だけ。NHK BSプレミアムの音楽番組『The Covers』でリリー・フランキーさんと一緒にエライザさんが司会を務めていらっしゃった。その当時、僕はこの番組に呼んでいただき出演しました。そのときの印象はクールでとても美しい方だなという感じ。特別おしゃべりしたとかはなく、お仕事でご一緒したくらいの感じでした。それ以来の突然のオファーだったので正直びっくりで、「僕でいいのかな?」と思いました。今回制作に入る前に打ち合わせもしたいと言われ、ご本人と直接話す機会もありました。そのときに、めちゃくちゃフランクにいろんな話をしてくれて、僕の中にあったイメージがガラッと変わりました。こんなにチャーミングな方なんだ!と。僕の持論として、いい人にはいい曲を歌ってほしい。「こんな天使のような方にはいい曲を歌ってもらわないと」と本気で思わされました。
しかもご希望は“テクノサウンド”。たまにテクノ界隈から「それはなんだ」とお叱りを受けながらも岡崎体育は“盆地テクノ”を背負って音楽活動をしています。自ら“テクノ”と名乗る以上、テクノのご依頼を無下にすることはできない。これは真っ向勝負でお受けさせていただこうと思いました。’90年代のテクノサウンドを意識しながらジャーマンやフレンチテクノっぽさを入れて、池田エライザさんが颯爽と歩く姿をイメージしながら仕上げました。エライザさんは、歌入れの前に「歌い方はどちらのほうがいいですか?」とニュアンスを変えたデモをわざわざ送ってくれた。そこまでこだわってこの一曲に取り組んでくれているんだと、かなり感動しました。ミュージシャンとして尊敬に値するアティチュードです。結果、音数少なめのミニマルなサウンドにエライザさんの歌声が気持ちよく乗って、めっちゃいい仕上がりになりました。まだ聴いてない方は、ぜひ聴いてみてほしいです!
おかざきたいいく油性マーカー「ハイマッキー」の新キャラクター「Hi!Mckee」のオリジナルテーマソングが配信中。秋に、ホールワンマンTOUR「盆テク博覧会」を全国5か所で開催。
※『anan』2024年9月4日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈
(by anan編集部)
【関連記事】
ELAIZA「なかなか褒めてくれない」歌手である母との関係
池田エライザ「もう今は音楽で好きなことをやってもいいかな」 1stアルバム発表
岡崎体育「全部揃えれば、岡崎体育のライブ会場を完全再現できる」 “裏方アクスタ”を計画!?