台風接近のなか4年ぶりの岐阜開催2020年覇者&全英帰りの小祝さくらは変わらずマイペース

昨大会は地元で2勝目を逃した小祝さくらが今季3勝目を狙う(撮影:鈴木祥)

台風接近のなか4年ぶりの岐阜開催2020年覇者&全英帰りの小祝さくらは変わらずマイペース

8月30日(金) 8:00

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<ゴルフ5レディス事前情報◇29日◇ゴルフ5カントリーみずなみコース(岐阜県)◇6559ヤード・パー72>

九州に上陸した台風10号は大会最終日の9月1日にコースのある岐阜県に最接近する見込み。多くの選手が気をもんでいるのが、大会終了後の移動だ。次戦は沖縄県・かねひで喜瀬CCで開催される国内メジャー第2戦「ソニー 日本女子プロゴルフ選手権」。出場する選手の大半は1日か2日に現地入りを予定している。



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台風は2日には熱帯低気圧に変わる予報だが、雨風が衰えなければ搭乗便が欠航となる可能性もある。台風による各地の深刻な被害状況を考えれば、ゴルフどころではないかもしれないが、女子プロ日本一を決める大事な大会。調整が大幅に狂い、最悪の場合はぶっつけ本番に近い状況になる恐れもあるだけに、プロアマ大会を終えた選手たちは情報収集に余念がなかった。

先週は海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)に出場し、日本ツアーは「NEC軽井沢72」以来3週ぶりとなる小祝さくらは「どうですかね。予定通りに(飛行機が)飛んでくれるかな」と、いつも通りのおっとり口調で話す。搭乗便が飛ばなかった場合の“プランB”は今のところない。

予定では1日に自宅のある東京都内に戻り、2日に羽田発の航空機で沖縄に移動するが、状況次第では一時帰宅できない場合もある。常に行動をともにしている女性マネジャーは「高速道路が通行止めになるかもしれない。東京まで戻れるか心配です」とヤキモキしていた。

初出場だった全英は残念ながら予選落ちとなった。「ゴルフ人生で一番強い風だったけど、楽しかった。対応力、技術力がまだまだだと思った」と初体験のリンクスは学びの場ともなった。ツアー11勝の実力者ながらメジャーは未勝利。リンクスでの経験を生かし、勢いをつけて来週につなげたいところだけに、まずは今大会に注力する。

開催コースが毎年変わる今大会は、4年ぶりにゴルフ5カントリーみずなみコースが舞台になる。同地で前回行われた2020年大会の覇者が小祝で、トータル17アンダーの大会レコードで独走Vを果たした。2位の古江彩佳に6打差をつけてのツアー通算2勝目にも、「あまり覚えていなくて」と相性の良さなどは感じていないという。

それよりも覚えているのは、初優勝を目指していたプロ2年目の18年大会。最終日を2打差の3位から出て、トータル14アンダーで首位に並んだ申ジエ(韓国)とのプレーオフに惜敗した。1ホール目終了直後に雷雲接近で1時間34分も中断し、再開後の2ホール目にボギーを打って敗れた。ツアー史上初となった中断を挟んでのプレーオフ。「このコースの印象はあの試合ですね」と、今も記憶は鮮明だ。

帰国初戦の初日は同じく全英帰りの竹田麗央、櫻井心那と同組になった。目指すは6年前の苦い記憶を上書きする今季3勝目。雨雲を吹き飛ばすような優勝で、気持ちよく沖縄に向かいたい。(文・臼杵孝志)


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