高橋ヨシキが映画『ボストン1947』をレビュー!

高橋ヨシキが映画『ボストン1947』をレビュー!

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8月30日(金) 17:00

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日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』!命がけのレースに臨むマラソン選手たちの闘い!***『ボストン1947』 評点:★3点(5点満点) © 2023 LOTTE ENTERTAINMENT & CONTENT ZIO Inc. & B.A.ENTERTAINMENT & BIG PICTURE All Rights Reserved

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「感動の実話」をジェネリックに描く1936年、ヒトラー政権下のナチス・ドイツで開催されたベルリン・オリンピックが史上最も恥ずべき大会であることは論をまたない。

人種差別・民族差別を国策として推し進めるファシスト国家が国威発揚に利用した大会であり、大会でもその周辺でもさまざまな差別や「浄化」が公然と行われた(たとえばベルリン市内のロマの人々が帝国内務省の命令で逮捕され、強制収容所に送られた)。

そんな大会に「日本人」として出場し、マラソンで1位と3位を獲得したソン・ギジョン選手とナム・スンニョン選手が、日本による植民地支配が終わった後の1947年に、ソ・ユンボクという若者と共にボストン・マラソンに挑んだ実話を元にした作品が本作である。

だが当時の韓国は実質上アメリカの統治下にあり、参加費用の問題、渡航の問題、さらには代表するはずの「国」が今度は「アメリカ」になってしまうといった思いもよらぬ障壁が次々に立ちふさがる。

「国籍」や「民族」と結びついた「アイデンティティ」とは何か、ということに思いを馳せずにおれない内容だが、映画自体は非常にジェネリックな出来のエンターテインメントで、無害ではあるがインパクトやオリジナリティに乏しい。

STORY:1936年、ベルリン五輪のマラソンで日本は金・銅メダルを獲得。しかし、それを成し遂げたのは日本代表として走ったソン・ギジョンとナム・スンニョンだった。「祖国の記録」のため、彼らは1947年のボストンマラソンに挑む



監督:カン・ジェギュ

出演:ハ・ジョンウ、イム・シワン、ぺ・ソンウ、パク・ウンビンほか

上映時間:108分

全国公開中

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