名優ジャンヌ・モローの監督作『リュミエール』『思春期』『リリアン・ギッシュの肖像』を一挙上映する「映画作家 ジャンヌ・モロー」が、10月11日より開催されることが決定。日本版予告編、各作品のビジュアル、追加場面写真が解禁された。
【動画】ジャンヌ・モローの監督作『リュミエール』『思春期』『リリアン・ギッシュの肖像』を一挙上映!「映画作家 ジャンヌ・モロー」予告
映画史にその名を刻む、フランスを代表する名優ジャンヌ・モロー(1928‐2017)。オーソン・ウェルズ、フランソワ・トリュフォー、ルイ・マル、ルイス・ブニュエルら巨匠たちと共に数々の名作に携わった彼女の映画への情熱と好奇心に満ちた創造力は、「映画監督」としても発揮された。
40歳代で初めて監督を務めたモローは「私は女たちを称賛している。ありのままの姿を彼女たちに示そうと思った。男たちが示す形ではなく」と語った。その言葉通り、彼女の映画にはさまざまな年代の女性たちの率直な言葉や飾り気のない姿が映し出されている。
そんなモローが1970年代から80年代にかけて作りあげた、女性(たち)をめぐる3つの監督作品『リュミエール』『思春期』『リリアン・ギッシュの肖像』が、このたび一挙公開。監督第1作『リュミエール』とドキュメンタリー作品『リリアン・ギッシュの肖像』は、日本の劇場では初めてのロードショーとなる。
監督デビュー作『リュミエール』は、女優4人を主人公に映画業界を内部から描く、モロー自身の半生を彷彿とさせる作品。女優の1人サラ役をモローが演じている。ドイツの名優ブルーノ・ガンツが出演し、タンゴに革新をもたらした作曲家アストル・ピアソラが音楽を担当。
『思春期』は、戦争の影が迫る1939年の夏、少女マリーの忘れられない夏休みを丹精込めて紡いだ傑作。伝説的な俳優シモーヌ・シニョレが孫を優しく見守る祖母役で出演。日本では1986年に『ジャンヌ・モローの思春期』というタイトルで劇場公開された。
『リリアン・ギッシュの肖像』は、「歴史的女優」リリアン・ギッシュに迫るドキュメンタリー。ギッシュとの対話から浮かび上がる映画の歴史と好奇心に満ちた人生が、観る者の胸を熱くさせる。これらの映画史の影に隠れていたモロー監督作では、女性たちのありままの姿がいきいきと映し出されており、今こそ現代的な視点で見返すべき作品群といえる。
日本版予告編は、タバコの煙を消したジャンヌ・モローが「準備万端!」と微笑む『リュミエール』の1シーンから始まる。『リュミエール』からはピアソラの音楽に乗せて、ヴァカンス中の女たちの伸び伸びとした姿が描かれ、『思春期』からは少女マリーが田舎の夏休みに大人の世界を垣間見てしまう様子が映し出されている。そして『リリアン・ギッシュの肖像』からは、1983年当時のギッシュの姿と、「幸せな人生とは何を手にしたかじゃない。何を与えたか」という彼女の力強い語りが切り取られている。
併せて解禁された各作品のビジュアルは、劇場窓口で前売券を3枚購入した際、ポストカードセットとしてプレゼントされる(一部劇場にて実施中)。
「映画作家 ジャンヌ・モロー」は、10月11日より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開。
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