アポロ、クラバー、ドラゴ…ロッキー・バルボアの激闘を振り返りながら、ファン必携の4K UHD BOXを開封してみた

究極仕様で見返したい!「ロッキー」シリーズの歩みを振り返る(写真は『ロッキー』より)/「【初回限定生産】ロッキー:アルティメット・ノックアウト・コレクション<4K ULTRA HD>」発売中 価格:3万4860円(税込) 発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント 販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント ROCKY and ROCKY BALBOA are trademarks of Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. ROCKY - ROCKY V [c

アポロ、クラバー、ドラゴ…ロッキー・バルボアの激闘を振り返りながら、ファン必携の4K UHD BOXを開封してみた

8月24日(土) 18:30

シルヴェスター・スタローンが魂と情熱を込めて生み出し、いまなおボクシング映画の金字塔として燦然と輝き続ける「ロッキー」シリーズ全6作品が、「【初回限定生産】ロッキー:アルティメット・ノックアウト・コレクション<4K ULTRA HD>」として8月21日に発売となった。
【写真を見る】観ると思わず走りたくなる!名場面の数々でロッキーの波乱万丈な“人生”をプレイバック(写真は『ロッキー2』より)
「ロッキー」全作品が4K UHD化され、アートカードも付属した永久保存版仕様のBOX


シリーズ初の4K UHD化となる本アイテムは、一昨年公開され大きな話題を呼んだ『ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV』や『ロッキー・ザ・ファイナル』(06)のディレクターズ・カット版が収録された、まさにファン必携の究極体。そこで本稿では、これまでのシリーズをロッキー・バルボア(スタローン)が歩んだ道のりと共に振り返りながら、今回発売される4K UHD BOXを紹介していこう!
ディスクケースの表面はBOXと同デザイン

特典ディスクを含め、全7枚が収納されている


■アカデミー賞作品賞受賞の記念すべき第1作『ロッキー』(76)
「ロッキー」シリーズ各作品のアートカードとディスクレーベルをチェック!


第1作『ロッキー』は、たった一本でスタローンの名を世に知らしめた、アメリカン・ドリームを象徴する作品。ポルノ映画やクレジットにも名前が乗らない脇役での映画出演など、鳴かず飛ばずの売れない俳優だったスタローンが30歳を目前に自ら脚本を書き上げ、自分が主演を務めることを条件にスタジオに売り込み制作に漕ぎつけたことでも知られている。
1975年、当時29歳のスタローンが脚本を執筆した(写真は『ロッキー』より)


ヤクザまがいの仕事をしながら荒んだ生活を送る三流ボクサーのロッキー・バルボアは、とあるめぐり合わせから世界チャンピオンのアポロ・クリード(カール・ウェザース)と世界ヘビー級タイトルマッチで対戦することとなる。恋人であるエイドリアン(タリア・シャイア)の支えを受けながら過酷なトレーニングに励んだロッキーは、自分が負け犬ではないと証明するために不屈の闘志で立ち向かっていく。
対戦相手は世界チャンピオンであるアポロ・クリード(写真は『ロッキー』より)


公開の前年にベトナム戦争が終結し、それまで隆盛を極めていた反体制的でアンチヒーローを掲げた“アメリカン・ニューシネマ”を完全に終わらせた作品の一つとしても言われている本作。無名監督と無名俳優による作品でありながら瞬く間に話題が広がり、1976年公開作としてNo.1の大ヒットを記録した。そして第49回アカデミー賞では9部門で10のノミネートを獲得し、作品賞や監督賞など3部門を受賞。「ロッキー」の歴史はこうして幕を開けることとなった。
世界チャンピオン相手に不屈の闘志で立ち向かい、ついに最終ラウンドを迎える(写真は『ロッキー』より)


■アポロとの再戦が激アツの『ロッキー2』(79)
『ロッキー2』ではスタローン自身が監督も務めた


前作の記録的な大成功によって続編の制作が決定し、スタローンは再び自ら脚本を執筆。前作を手掛けたジョン・G・アヴィルドセン監督は、そのころ監督を務める予定だった『サタデー・ナイト・フィーバー』(78)の制作準備で忙しかったため(結局同作も降板している)復帰は叶わず、前年に『パラダイス・アレー』(78)で監督デビューを飾ったスタローンが自ら主演、脚本、そして監督の3役を務めることとなった。
結婚しボクシングを辞めたロッキーだが、一方のアポロは判定勝ちだったことが気に入らなく…(写真は『ロッキー2』より)


エイドリアンと結婚し、ボクシングの世界から離れていたロッキー。そんななか、前作での試合で辛くも勝利を掴んだものの、無名の挑戦者相手にチャンピオンとしての面目が丸潰れとなったアポロから再戦の申し出が。アポロからの挑発に乗せられたロッキーは、エイドリアンからの反対を押し切り挑戦を決意。しかしそんななか、エイドリアンは昏睡状態に陥り、ロッキーは彼女のために再びリングに立つこととなる。
【写真を見る】観ると思わず走りたくなる!名場面の数々でロッキーの波乱万丈な“人生”をプレイバック(写真は『ロッキー2』より)


実力の違いを証明しようとするアポロと、家族を背負うロッキー。前作を凌駕する激闘の末に、ついに王者の座に上り詰める。前作ほどの評価を得ることは難しかったが、北米では1979年公開作として第3位の興行成績をあげる大ヒットを記録した。
前作以上のアポロとの激戦は必見!(写真は『ロッキー2』より)


■宿敵アポロとの友情の物語がはじまる『ロッキー3』(82)
『ロッキー3』の主題歌を聞くとテンション上がる人も多いはず…!


ヘビー級王者としてベルトの防衛に成功しながらも、闘争心を失い引退を決意したロッキーが描かれた『ロッキー3』。血気盛んな若きボクサーのクラバー・ラング(ミスター・T)から戦いを申し込まれ、あえなくKO負け。さらに長年苦楽を共にしてきたミッキー(バージェス・メレディス)が心臓発作でこの世を去ってしまう。失意のどん底に落ちたロッキーに手を差し伸べたのは、かつての宿敵アポロ。そしてアポロがセコンドを務め、ロッキーはクラバーへの雪辱戦に挑むこととなる。
対戦相手はインパクト大な髪型のクラバー・ラング(写真は『ロッキー3』より)


クラバー役を演じたミスター・Tは陸軍を除隊後にボディガードとして働き、NBCのテレビ番組内のコンテストでスタローンに発見され、この大役に大抜擢。その後は人気ドラマ「特攻野郎Aチーム」に出演し、プロレスラーとしても活躍した。また、サンダー・リップス役としてハルク・ホーガンも出演。これ以降、プロの格闘家などを配した敵役のキャスティングにも注目が集まるように。
クラバーを演じたミスター・Tは、WWEの殿堂入りを果たすなど、プロレスラーとしても活躍(写真は『ロッキー3』より)


同年にもう一つの代表作である『ランボー』(82)が公開されたスタローンは、第2作に続いて本作でも自ら監督と脚本を兼任。作品は当時シリーズ最大のヒットを記録しただけでなく、主題歌の「アイ・オブ・ザ・タイガー」が第55回アカデミー賞歌曲賞にノミネート。この第3作から始まった宿敵アポロとの友情の物語は、のちにアポロの息子アドニスを主人公にした「クリード」シリーズへと続いていくこととなる。

■亡き友のために異国の地へ乗り込む、伝説の第4作『ロッキー4炎の友情』(85)
『ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV』ももちろん収録


先述の「ランボー」シリーズの成功も相まって、肉体派アクションスターとして絶対的な人気を獲得したスタローン。シリーズのマンネリ化も言われるなか、第3作のヒットを受けて制作された『ロッキー4炎の友情』は、批評家からの酷評とは裏腹に大ヒットを記録。シリーズのなかでも“別格”の第1作に次ぐ高い人気を集めている。
対戦相手はイワン・ドラゴ。ロッキーがアポロのパンツを履いているのもポイント(写真は『ロッキー4炎の友情』より)


ソ連からやってきたアマチュア・ヘビー級王者で“殺人マシーン”の異名を持つイワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)とのエキシビジョンマッチに、ロッキーの代わりに出場したアポロは、リングの上で容赦ないパンチを浴びせられ命を落とす。亡き友の無念を晴らすため、そしてボクシングが殺し合いの道具ではないことを証明するためにロッキーはソ連へと乗り込み、完全アウェーのなかでドラゴとの戦いに臨んでいく。
『ロッキー4炎の友情』公開当時39歳のスタローン


東西冷戦を盛り込んだストーリーに、空手家から俳優へと転身したドルフ・ラングレンのアクションスターとしての飛躍、そして直接的なつながりを持つ『クリード 炎の宿敵』(18)のヒットなどを受け、近年再評価が進められた本作。今回劇場公開版とあわせて収録される『ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV』は、91分のオリジナル版のうち42分が未公開シーンへ差し替えられ、装いも新たに生まれ変わったアナザーバージョン。2本続けて観比べてみるのも一興だろう。
演技とは思えない激闘!(写真は『ロッキー4炎の友情』より)


■“師”となったロッキーが、路上ファイトに挑む!『ロッキー5最後のドラマ』(90)
一旦のシリーズ終結となった『ロッキー5最後のドラマ』


『コブラ』(86)や『デッドフォール』(89)などが興行的成功を収めたスタローン。5年ぶりにロッキー役に復帰した『ロッキー5最後のドラマ』では、第1作を手掛けたのちに「ベスト・キッド」シリーズで人気を博したアヴィルドセン監督が14年ぶりにメガホンをとり、さらに実の息子であるセイジ・スタローンがロッキーJr.として出演。「ロッキー」シリーズはここで一度完結を迎える。
トレーナーとして活躍をするロッキー(写真は『ロッキー5最後のドラマ』より)


ドラゴとの試合でダメージを負ったロッキーは、今度こそ引退を決意。エイドリアンや息子のロッキーJr.と共にフィラデルフィアに舞い戻ってくる。ミッキーのジムでトレーナーとして新たな人生を歩み始めたロッキーは、優れた素質を持つトミー・“マシーン”・ガン(トミー・モリソン)を育てていく。ところが豪腕プロモーターに引き抜かれたトミーはロッキーと決別。やがて王者となったトミーは、ロッキーに戦いを挑んでくるのだ。
『ロッキー5最後のドラマ』公開当時44歳のスタローン


トミー役を演じたのは当時現役のプロボクサーであり、数年後にWBO世界ヘビー級王者となるトミー・モリソン。シリーズのフィナーレにふさわしい“本物”の相手役キャストだが、師弟対決の舞台となるのは路上。作品は批評的にも興行的にも伸び悩むこととなり、スタローンは1980年代よりも辛辣な評価を浴びせられる1990年代を迎えることとなった。
ロッキーとトミーの対決が、リングでなくストリートファイトとなる異色作(写真は『ロッキー5最後のドラマ』より)


■16年ぶりに復活した『ロッキー・ザ・ファイナル』(06)。初公開のディレクターズ・カット版も必見
ディレクターズ・カット版は、以前発売されたパッケージに収録されたアナザーエンディングとは異なる本邦初公開バージョン!


スタローンが『ロッキー4炎の友情』以来21年ぶりにメガホンをとった『ロッキー・ザ・ファイナル』は、第1作から30年を迎えた年に公開された。前作から16年というブランクに、スタローンは本格的な低迷期のまっただなか。それにもかかわらず作品は予想を上回る高評価と、興行的成功を勝ち取ることとなった。
心の喪失感をぬぐうため、再びボクシングを始めることを決意するロッキー(写真は『ロッキー・ザ・ファイナル』より)


エイドリアンが亡くなり、フィラデルフィアで小さなレストランを経営していたロッキー。ある時、彼はテレビ番組で評論家から批判されたことを受け、プロライセンスを再取得してボクサーに復帰。それを聞きつけたヘビー級王者のメイソン・ディクソン(アントニオ・ターバー)が人気の回復を目論みエキシビジョンマッチを申し込んでくる。そして息子のロッキーJr.(マイロ・ヴィンティミリア)の反対を押し切り、ロッキーは過酷なトレーニングを積んでリングへと上がる。
劇場公開版とアナザーエンディングで結末が異なるのも特徴(写真は『ロッキー・ザ・ファイナル』より)


メイソン役のアントニオ・ターヴァーは、世界ライトヘビー級で数々のタイトルを手にしていた正真正銘のチャンピオンボクサー。本物さながらの緊張感にあふれた試合シーンは見応え抜群。今回の4KUHDには、劇場公開版のラストのままで約15分の未公開シーンが追加された初公開のディレクターズ・カット版も収録されている。
収録内容を眺めているだけで熱くなってくる…!

帯を外したBOXの裏面には、あの名場面たちも…!


「【初回限定生産】ロッキー:アルティメット・ノックアウト・コレクション<4K ULTRA HD>」は、これら「ロッキー」シリーズ全6作品の劇場公開版と、『ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV』と『ロッキー・ザ・ファイナル』ディレクターズ・カット版が収録された4K UHD6枚に加え、豪華映像特典が収められたブルーレイ ボーナス・ディスク1枚の計7枚。初回限定盤は豪華アウターケースに収められており、6枚組で両面仕様のアートカードセットも付いてくる。
アートカードの裏面。額に入れて飾りたくなる…!


また、同じく8月21日には、シリーズ全6作品のブルーレイ廉価版も発売となる。再来年にはシリーズ誕生から50年という大きな節目を迎え、先日ピーター・ファレリー監督のメガホンでシリーズ第1作の制作舞台裏を描く『I Play Rocky』の製作も決定するなど、まだまだその人気は衰える気配がない「ロッキー」シリーズ。この機会にハイクオリティな4K UHDでコレクションに加えてみてはいかがだろうか!
「【初回限定生産】ロッキー:アルティメット・ノックアウト・コレクション<4K ULTRA HD>」は発売中!


文/久保田 和馬


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