モーニング娘。OGの尾形春水プロデュースのオーディション合格者により結成された、天野羽晴、遠藤さきな、加藤みゆ、胡桃るな、宮本佳奈の5人組グループ『タイムラプス』。
グループ名の由来は、“すべての瞬間が今のステージにつながっている。どの瞬間を切り取っても可愛い私たち”。9月3日(火)には、恵比寿CreAtoでデビューライブを開催する。そのデビュー前の瞬間を切り取った。
【画像はこちら】インタビュー&文:赤木一之
弟に背中を押されて、オーディションを受けました(加藤みゆ)――オーディションを受けたきっかけを教えてください。
宮本:
私はモーニング娘。さんが好きで、尾形さんのYouTube(テレビ埼玉『尾形春水のHarunation TV』)を観ていたらオーディション情報が公開されていて。アイドルになれるチャンスがあるならやってみようかなと思って受けました。
――それまで、アイドルになりたいと思ったことは?
宮本:
特になくて。やりたいこともないし、普通に生活をしていてもつまんないというか、もう1個何かあれば充実するのかなと思って。経験値アップにもなるし、忙しい日常に憧れちゃいました(笑)。
――普通の生活では物足りないと(笑)。みゆさんは?
加藤:
私は小学2年生の時から渡辺麻友さんの握手会に通っていて、卒業されるまでまゆゆ一途でした。その後も48グループのライブにもしょっちゅう行ってて、密かにアイドルになりたいという想いはあったんですけど、なかなか一歩を踏み出せなくて。
――何か後押しになる出来事があったんですか?
加藤:
医療事務の専門学校に通っていたんですけど、学校も厳しいし先生も怖くて……。周りは就職活動もして内定決がまっていくのに、私はどうするかけっこう悩んでいてどん底で……。そんな時に、1個下の弟が夢を叶えた瞬間を見てしまって。
――どんな夢を叶えたんですか?
加藤:
甲子園です。テレビにもすごい映っていたし、地元でも声をかけられるし。正直、悔しいしムカつきました(笑)。それで、自分もアイドルになって弟よりも有名になったら家族に恩返しできるんじゃないかと思うようになって。弟に背中を押されました。あと、先生から“就職活動しなさい”って言われまくって(笑)、オーディションに合格すれば就職活動をしなくて済むし、自分の好きなことをやろうと決めました。
――夢への第一歩ですね。羽晴さんは、いかがでしょうか?
天野:
私は、最初はシンデレラ宣言!さんに憧れてアイドルになりたいと思っていたんですけど、歌もダンスも習っていなかったし、知らない事務所のオーデイションを受けるのも怖くて。それでも、身近にアイドルになった子がいて、キラキラして楽しそうだったので、やっぱりやりたいなって思って。Xで調べたらその日からちょうど尾形さんのオーディションが始まっていたので、何かの縁かなと思ってすぐ応募しました。だから、みんなよりエントリーナンバーが早いです(笑)。
――応募が早いと何だかやる気を感じます。
尾形:
2回送ってきてたよね(笑)。
天野:
1回目に不備があったので、もう1回応募しました(笑)。
――それはそれで印象に残りそう。続いて、るなさんは?
胡桃:
私は人前でパフォーマンスをしたりしゃべったりするのが好きだったので、高校生の時には友だちに誘われて5人組バンドでボーカルやギターをやったりして。学年の中でもいい感じだったんですけど、方向性の違いでウマくいかず(笑)。
――あるあるですね(笑)。
胡桃:
もともと、幼稚園の頃からAKB48さん、中学校の時はももクロさんにすごいハマっていたし、バンドもアニソンっぽい感じで“アイドルバンドだね”って言われることも多くて。高3になって歌える場所を探している時に、アイドル好きのお友だちと仲よくなって。話しているうちに、アイドルになりたい気持ちが芽生えて、去年からオーディションを受け始めました。
――そして、今回のオーディション。
胡桃:
ほかのオーディションと違って、初めてレッスンも経験させていただいて。挨拶とか礼儀の大切さを学べたのも印象的でした。
――いい経験ですね。さきなさんは、いかがでしょうか?
遠藤:
私は、小学生の時は特にHKT48さんの兒玉遥さんが大好きで、高校生の時は乃木坂46さんで。芸能界に少し憧れはあったんですけど、表に出るのはすごい苦手で。でも、中学生の時にスカウトしていただいたことがきっかけで、高校生の頃からアイドルオーディションを受け続けてきました。
――5人の中では1番場数を踏んでいる。
遠藤:
いろいろなオーディションで、自己プロデュースとか自分の見せ方をわかっている方たちを目の当たりにしてきて、“私ももっと自分を磨かなきゃ”と思って、ダンスレッスンに通ったりもして。仲よくなった子がアイドルになっていく姿も見てきて、焦りもあった時に、尾形さんのオーディションに出会いました。
印象的な尾形さんの言葉は、“みんな天才だから大丈夫!”(宮本佳奈)――YouTubeに公開されている最終審査の動画を観たのですが、尾形さんから“全員合格”って言われた時はどう思いましたか?全員合格という審査結果も珍しいと思うのですが。
胡桃:
ちょっと、そんな気はしていました……。
一同:
(頷く)
尾形:
えっ……!?
――みなさん薄々気づいていた!
胡桃:
尾形さんならそうしてくれるんじゃないかなって、自分で勝手な解釈をしていたので、“えっ、全員!?”みたいな驚きはあまりなかったです(笑)。
――そんな尾形さんの印象は、会う前と後では変わりましたか?
遠藤:
尾形さんのYouTubeをたくさん観て経歴も知ると、こんなにホワホワして可愛いのに、こんなにしっかりしているというギャップがすごくて、尊敬しています。
胡桃:
私は、尾形さんが自らオーディションをやられる行動力に驚きました。ほかのオーディションは、大きな事務所さんがやっていたり、配信会社さんとの連携があったりすることもあるというのを合格した後に知って。尾形さんはそうじゃなく、1人でできていることに驚愕しました!
――オーディションにも、いろいろな形がありますからね(笑)。
天野:
尾形さんはすごい忙しいはずなのに、そういうのを一切感じさせずに仕事をこなしているのが、天才だなって思います。表面はふわふわしてあんなに可愛いのに。
加藤:
私、音程を取るのが苦手で。尾形さんも現役時代そうだったみたいなんですけど、その音程を取る方法が独特で。
尾形:
現役当時、本当に音程が取れなくて(笑)。それで独自に編み出した技なんですけど、歌詞に書かれている文字を漢字とかローマ字に置き換えて、日本語のイントネーションを曲に落とし込むイメージというか、説明が難しい……。
加藤:
LINEでその歌詞が送られてきて、お経みたいな感じなんですけど、やってみると音程が合うようになってきて。独特な練習法だったので、面白いなと思いました。
――尾形さんの自ら工夫して解決したり、切り拓いていく力はすごいですね。
宮本:
尾形さんは、画像で見るより実物が何百倍も可愛かったのが衝撃的だったんですけど、醸し出す雰囲気は優しいオーラが出ていて。あと、学業と仕事を両立してきたからこそ、学生メンバーにとってはより尊敬できる方だと思います。
――みなさんのお話を聞いて尾形さんはどう思いますか?
尾形:
いい教育がされている(笑)。
――ちなみに、みなさんの中で印象に残っている尾形さんの言葉ってありますか?
宮本:
みんな天才だから大丈夫〜!
――言い方がギャルっぽい(笑)。そういう前向きな言葉、嬉しいですね。
お化け屋敷も見た目がすごい怖いと嬉しくなります(天野羽晴)――事前にいただいた資料やオーディション動画を観て、みなさんの特技や趣味の中から気になった点を聞いていきます。まずは、羽晴さん。ホラーゲームが趣味ということで、1番好きな作品はありますか?
天野:
『狂い月』と『ウツロマユ』です!
一同:
うわぁ……。
天野:
怖いの大好きで、お化け屋敷も見た目がすごい怖いと嬉しくなります。
――ホラー企画とかやれそうですね。さきなさんは、レモンを皮ごと食べられるそうで。
遠藤:
唐揚げとかに添えられているのも全部食べちゃう。そんなに酸っぱくないし、もったいないし、美味しく食べています。
一同:
うわぁ……。
――みなさん、いい感じに引いていますね(笑)。みゆさんは読書が趣味ということで、好きな作家さんはいますか?
加藤:
汐見夏衛さんです。どの作品も絶対泣きます。最近だと何回も読み返しているんですけど、『君はきっとまだ知らない』とかが好きで。高校生の友情が描かれたエピソードで、自分と重なるところもあってずっと読んでいます。
――映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の原作者ですね。ほかのメンバーは読書はしますか?
一同:
う〜ん。
遠藤:
心理学の本は読みます。心理学科なので、先生が書いた本を。
――おお〜。心理学ってアイドル活動にも活かせそう。
遠藤:
けっこう、活かせてます。当たり前なんですけど、アイコンタクトは絶対大事。
――心理学系アイドルというのもいいですね。るなさんの特技は絵を描くことで。もしかして、タイムラプス公式Xのヘッダーのイラストがそうですか?
胡桃:
そうです!プリキュアとか女の子がいっぱい出てくるアニメや少女漫画が好きで。女の子がいっぱい出てくる男の人が好きなアニメも好きです。
――“女の子がいっぱい出てくる男の人が好きなアニメ”とは?
胡桃:
『ご注文はうさぎですか?』『ゆるキャン△』『けいおん!』『ぼっち・ざ・ろっく!』とか。雑誌『まんがタイム』『まんがタイムきらら』系が好きです!
――なるほど。佳奈さんは、自己PRでミニサックスを吹いていましたが、吹奏楽部だったんですか?
宮本:
中学生の時にアルトとバリトンのサックスをやっていました。ミニサックスは、親戚からクラリネットと一緒に送られてきていたのを思い出して吹きました。でも、オーディションが終わって売っちゃったんですよ……。
――えっ!また披露するタイミングあったかもしれないのに。
宮本:
その時は、提供してもらおうかな(笑)。
――ここまでお話を聞いてきて、インタビュー前は、佳奈さんはしっかり者なイメージがあったんですけど……。
一同:
えっ!!!
――そうではなく、奔放な感じでいいなと思いました(笑)。逆に、オーディション動画で、るなさんが遅刻してパニックになっている様子を観たので、あわてん坊キャラかと思っていたら意外とハキハキとしっかりしていました。
胡桃:
えへへ。最年少だけど、佳奈とは同い年です。
――最年長は?
遠藤:
私です。
――それも意外。でも、オーディションの様子も含め、さきなさんは肝が据わったしっかり者、羽晴さんはお姉さん系、みゆさんはおっとり系だなと思いました。
胡桃:
みゆは、『鬼滅の刃』の話をし出したら止まらないです。
天野:
そんなこと言ったら始まっちゃう(笑)。
――推しキャラだけ……、教えてください。
加藤:
時透無一郎さんです……!
5人全員の魅力を知ってほしい(胡桃るな)――デビューライブに向けて、意気込みをお願いします。
宮本:
オーディションから追っていただいている方には成長を見てほしくて、初めて観る方には、“アイドル未経験とは思えない!”って驚いてもらえるようなクオリティにしたい。ラップパートもあるので、声の低さを活かしてカッコいい部分も見せられたらと思います。
加藤:
来てくださる方に楽しんでほしいのが1番。緊張もあるし、間違えちゃいけないけど、間違えてもいいやと思えるくらい全力で楽しみたいです。
天野:
デビューライブを成功させていいスタートを切りたいし、来てくれた方を満足させられるパフォーマンスをしたいです。私の全部を観てください!
胡桃:
5人全員の魅力も知ってほしいし、私は歌が得意なので、歌やパフォーマンス、私がアイドルをしている姿を好きって思ってもらえるようなライブにしたいです。
遠藤:
歌やダンスがウマいヘタとかではなく、いろんな感情を全開に出せるパフォーマンスをして、タイムラプスにしか出せない空間を作りたいです。デビューライブを観て、“また行きたい!”と思ってもらえたら。
――最後に、どんなアイドルになっていきたいですか?
遠藤:
いろんなアイドルさんの尊敬する部分を取り入れながら、自分らしさを出せるアイドルになりたいです。
胡桃:
アイドルさんに憧れてアイドルになったので、そういう憧れられる存在になりたいです。歌唱面でもダンスでも磨きをかけていきたい。
天野:
誰かの心を動かせるような歌を届けたいです。
加藤:
私はネガティブ思考で、よくレッスンでも“もっと自信を持って”って言われるんですけど……。私の姿を見て元気になったり笑顔になってもらえたり、そんなパワーを与えられるアイドルになりたいです。
宮本:
えっと、楽しそうに活動しているアイドルになりたい(笑)。“この人、人生楽しいだろうな〜”って思える人が好きなので、そういう人になりたいです!
――やはり奔放(笑)。みなさん、ありがとうございました!
<タイムラプス デビューライブ 〜G!VE ME FIVE〜>日時:2024年9月9日(月)OPEN 18:15/START 19:00
会場:恵比寿CreAto
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