8月17日(土) 19:56
【Netflix TOP10】Netflixがオリジナル作品やライセンス作品を対象に、視聴時間で人気作品をランキングする「Netflix TOP10」。今回ピックアップするのは、3週連続で日本(TV)の第1位にランクインしているNetflixシリーズ『地面師たち』(英題:Tokyo Swindlers)。綾野剛、豊川悦司ら豪華俳優陣が不動産詐欺師に扮した本作は、“中毒性のある面白さ”と話題沸騰中のクライムサスペンスだ。
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舞台となるのは再び土地の価格が高騰してきた東京。“地面師”とは他人の土地の所有者になりすまして売却をもちかけ、多額の金をだまし取る不動産詐欺集団のこと。
綾野が演じる主人公の辻本拓海は、地面師グループのリーダーであるハリソン山中(豊川)から誘われ、“交渉役”として不動産詐欺を働いていた。一方、地面師詐欺の捜査をしていた警察は一連の詐欺事件にハリソン山中が関与していることに気づく。警察の捜査網が狭まる中、ハリソン山中は過去イチの規模となる100億円の地面師詐欺を計画。地面師、大手デベロッパー、そして警察。それぞれの思惑が入り乱れる先に待ち受ける運命は…?
実在する巨額の地面師詐欺事件から着想を得てつむがれた新庄耕による同名クライムノベルを原作に、大根仁監督が自ら脚色してシリーズ化した本作。その魅力の一つとして、アウトローである地面師たちが抜群のチームワークで不動産のプロであるデベロッパーらの裏をかいてまんまと大金をせしめる痛快さにある。地面師たちの鮮やかな手口に目を奪われ、トラブルに見舞われながらも機転を利かせて窮地を切り抜けるスリリングな展開にワクワクさせられる。
そしてもう一つの魅力がなんといっても出演する俳優陣の豪華な顔ぶれだろう。“役を生きる”綾野が描き出す拓海の苦悩や虚無感が本作に重厚な見ごたえを与えているのはもちろんだが、大物地面師としての妖しい求心力とソシオパスとしての狂気が混在するハリソン山中に扮した豊川悦司の怪演も見逃せない。
さらに地面師グループのメンバーとして土地データを収集する“情報屋”の竹下を北村一輝、法律に詳しい仲介役である“法律屋”の後藤をピエール瀧、 なりすまし役の発掘・訓練をする“手配師”の麗子を小池栄子、書類偽造を手配する“にんべん師”の長井を染谷将太が扮しているほか、リリー・フランキーと池田エライザが警視庁捜査二課の刑事として登場。この他にも被害者側役をヒトクセある実力派俳優が演じているので、彼らの競演を堪能してほしい。
『地面師たち』は7月25日(木)より配信が開始され、配信初週から今週の集計(8月5日~8月11日)まで3週にわたり日本(TV)で第1位に。同じくグローバル(TV/非英語)でも3週連続でランクインとなり現在第3位をキープしている。(文:足立美由紀/ライター)
【Netflix日本Top10(TV)/8月5日~8月11日】
1位『地面師たち』
2位『【推しの子】』
3位『ライジングインパクト』
4位『プラックペアン シーズン2』
5位『ボーイフレンド』
6位『架空OL日記』
7位『逃げ上手の若君』
8位『新宿野戦病院』
9位『哲仁王后(チョンイルワンフ)~俺がクイーン!?』
10位『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』
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