本日公開のデヴィッド・リーチ監督、ライアン・ゴズリング主演のアクション映画『フォールガイ』から本編映像の一部が解禁された。
【写真を見る】失踪した主演俳優を追うスタントマンのコルト(ライアン・ゴズリング)大怪我を負って一線を退いていたスタントマンのコルト(ゴズリング)は、ひょんなことからハリウッドの撮影現場に舞い戻ることとなり、監督として働く元カノのジョディ(エミリー・ブラント)と再会。彼女の気を引こうとアツいスタントを連発するなか、因縁の相手である主演俳優のトム(アーロン・テイラー=ジョンソン)が失踪。ジョディとの復縁とキャリアの復活をねらうコルトはトムの行方を追うことになるのだが、思いもよらぬ事件に巻き込まれてしまう。
このたび劇中でも指折りの見どころであり、規格外なスケールで撮影された本編映像と撮影の裏話が解禁された。トム・ライダー失踪事件の重要な証拠を盗んだ悪党を追うコルトは、シドニーの名所ハーバーブリッジの上でごみ収集車に引きずられながらも持ち前のフィジカルと格闘スキルを駆使して決死の追跡を続けていた。一方、彼がそんなトラブルに巻き込まれていることは知る由もない元カノのジョディはカラオケバーでコルトの到着を待つも、一向に現れない彼に対し、すれ違う自分たちの現状を表現するかのように、フィル・コリンズの往年の名曲「Against All Odds(Take a Look At Me Now)」を熱唱する。お店の外の大通りでは、街を破壊しながら進んでいく車の中で争うコルトの姿が一瞬見受けられるが、当然彼女は気が付くわけもなく…。果たしてコルトはこの絶体絶命の窮地を抜け出すことができるのか?そして、コルトとジョディのすれ違いは無事解消されるのか。アクションとともに2人のロマンスの結末も気になる映像となっている。
シドニーきっての名所を皮切りに、息をのむほどの車上アクションが繰り広げられる本映像だが、本シークエンスの撮影はチームワークと技術の賜物といえるものだった。このような大規模なシーンはスタジオなどでブルースクリーンを用いて撮影するのが通例だが、スタントチームは今回、実際のロケーションで撮影を敢行することにこだわった。その結果、驚くことに全長約1149メートルのハーバーブリッジを封鎖して撮影を行ったという。本撮影は限られた時間のなかで行う必要があったため、スタントチームのスタッフは車担当チーム及び特殊効果チームと密に連携を取りながら、事前に大量の時間を割いてさまざまなシナリオを想定したそう。またハーバーブリッジからシドニー市内までのシークエンスには50人ものスタントドライバーが参加しており「全員の安全を確保すること」と「開始ポイントへのリセット作業時に正確さを保つこと」が不可欠であったが、スタッフのたゆまぬ努力の結果、驚異のチェイスシーンが完成した。
なお、映像冒頭から映し出されるコルトがごみ収集車で引きずられているシーンは、ゴズリングが実際にスタントを行うことによってアクションシーンに信憑性を加えているが、撮影当時のことについてゴズリングは「朝6時にこのスタントの予定が組まれていたから、やっている最中はひどく疲れていました。だから終わったあとにすぐに帰宅して眠りについた。目覚めた時には『あれは奇妙な夢だったのか?それとも悪夢?』って混乱しましたよ」と稀有で大規模な試みとなった本シーンへの参加を冗談交じりに回顧している。
本作をいち早く鑑賞した著名人たちのコメントは次ページに全文公開しているので、ぜひチェックしてみてほしい!
■<コメント>
●ISO(ライター)
「ジェイソン・ステイサムはかつて『スタントマンは皆、名もなきヒーローだ。命の危険を晒している彼らが正当に評価されないなんて不公平だ』と語った。『フォールガイ』は、そんな見過ごされてきた英雄たちを讃えた顕彰碑であり、感謝を伝えるハリウッド流の花束でもある。我々がアクションに感動し、手に汗握るとき、そこにはいつもスタントパーソンの命懸けの奮闘があったことを、この映画は全世界に向けて標榜している」
●伊藤さとり(映画パーソナリティ)
「ライアン・ゴズリングの魅力が爆裂!セクシーでチャーミングでアクションもキレッキレで既にもう一度観たくてウズウズしている最高のアドレナリン放出映画。アクションはKISS、ラブはテイラー・スウィフトの曲だなんてなんて心憎い演出でしょうか。完全にノックアウト!」
●稲田豊史(編集者/ライター)
「いまどき珍しく深刻すぎないポップコーンムービーであり、笑っちゃうほど大掛かりで荒唐無稽だけど、思いのほかちゃんとしたラブストーリー。こういうのでいいんだよ、こういうので!ミシュランには載らないけど、地元民が愛してやまない町中華みたいな映画。間違いない味、十分な量。胃袋は満たされ、ビールも進む!」
●宇野維正(映画ジャーナリスト)
「アカデミー賞にスタント部門が設立される可能性が高まっているなか、それを強く後押しする役割を担ったハリウッド映画史において重要な作品。あと、過去最高にチャーミングなエミリー・ブラントにすっかり参ってしまった」
●映画.com(編集部)
「やっぱり映画って最高! 改めてそう教えてくれた『フォールガイ』に心から感謝。凄技アクションの数々に圧倒されて、監督たちの映画愛にグッときて。最初から最後まで、なんならいまもずっと興奮が止まらない。こんな作品を大きなスクリーンで観られるなんて、本当に幸せだ」
●尾崎一男(映画評論家、映画史家)
「失踪した映画スターの行方を、彼の専属スタントが命がけで追う。そんな本作に『ブレードランナー 2049』や『バービー』を加えて、ライアン・ゴズリングの『代替ヒーロー三部作』と呼びたくなる」
●春日太一(映画史、時代劇研究家)
「スタントマンはスーパーマン!あらゆる危険をクリアする技量と、命知らずの魂をもってクソッタレたちをぶちのめす!エンドロールに至るまでアクション映画へのたまらない愛情が詰まりまくった、最高にエキサイティングでロマンチックなアクション映画だ」
●黄立敏(MOVIE WALKER PRESS編集部)
「爆発、落下、カーチェイス…"アクション映画あるある"なド派手アクション全網羅!お決まりなシーンも、スタントマンの視点で映画作りの裏側から映しだされると、新鮮味たっぷり。エンドロールはもう一つの本編と言ってもいいほどエモくて最高!スタントマン、いや、すべての映画人と映画を愛する人へのラブレターです」
●しんのすけ(映画感想TikToker)
「映画作り映画の新たな快作爆誕!!スタントマンはフィクションと現実を行き来できてしまうとんでもない存在なんじゃないか!!?全編スタント愛に溢れ、観客を楽しませること、なにより自分が楽しいと思うことに一直線になるフォールガイたちが最高!!アクション映画万歳!!!!」
●杉山すぴ豊(アメキャラ系ライター)
「フォールガイ=落ちる男の意味ですが、この映画をみたら気分もテンションも上がりっぱなし!(あっと驚くお楽しみもあります!)。みんなを楽しませるために体をはっているスタントマンの皆さんに改めて感謝です!」
●相馬学(映画ライター)
「アクションの快作を連打してきたスタントマン出身のデヴィッド・リーチ監督にとって、これはまさしく集大成。スタント愛と映画愛、映画製作愛に祝福される奇跡。アクション映画を愛するすべての人に観て、体感して欲しい」
●竹島ルイ(ポップカルチャー系ライター)
「スタントマンのライアン・ゴズリングと映画監督のエミリー・ブラントが繰り広げる、予測不能サスペンス&驚異的アクション&やきもきラブストーリー!!…というのは仮の姿。その正体は、“元スタントマン”デヴィッド・リーチ監督がありったけの愛を詰め込んだ<映画へのラブレター>。そんなの最高に決まってるだろ」
●谷垣健治(アクション監督/『フォールガイ』字幕監修)
「一言にスタントといっても実はいろいろある。カースタントにハイフォール、ボディスタント、ファイヤースタント、ワイヤーリギング・・・この作品には全部ギッチリつまってる。ひたすら身体能力銀河系の人たちの離れ業を楽しみましょう。決してマネしないように(笑)」
●ヒナタカ(映画ライター)
「これほどまでデートに大推薦できる映画が他にあるだろうか?映画を支えてくれたスタントマンへ映画そのもので感謝を告げ、『アクション』『ラブストーリー』というジャンルごと愛して、その愛を映画ファンにもそうでもない人にも届けるために全身全霊を尽くした、そばにいる人を大切にしたくなる究極のラブレターが綴られていたのだから!振り返ればすべてが愛おしくなる『タイトル回収』と『エンドロール』が待っています!」
●VAGABOND(映画と推しを尊ぶライター)
「いまこの瞬間にも世界のどこかで身体を張って映画の見せ場を演じている“スタントマン”。『フォールガイ』はそんな影のヒーローに対する“敬意”と“感謝”を最高水準のアクションと最高火力の演出で描いている。見惚れるほどの近接格闘、大迫力のカーチェイス、驚異的なスタントジャンプ、そしてデカすぎる爆発。世界中のスタントマンへ宛てた恋文のようなこの映画を夏の思い出として是非映画館で堪能してほしい」
文/スズキヒロシ
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