8月15日(木) 14:27
8月13日に放送された『ザ!世界仰天ニュース 2時間SP』(日本テレビ系)で、’22年7月8日に発生した安倍晋三元首相(享年67)の銃撃事件が特集された。しかし14日午後までに「TVer」の見逃し配信動画が突如として停止され、波紋を呼んでいる。
安倍元首相が銃撃を受けた瞬間を収めた実際の映像から始まった本番組。実行犯の山上徹也被告がなぜ事件を引き起こしたのか、再現ドラマを中心にその経緯が約1時間あまりにわたって詳報された。
再現ドラマでは山上被告が、「母が宗教団体にのめり込み、多額の献金で家庭生活がめちゃくちゃになりました」「安倍元首相は宗教団体と関係があると思ったからです」などと供述。実際の報道でも山上被告は、母親が高額献金していた旧統一教会(現在の世界平和統一家庭連合)への恨みから事件を引き起こしたと伝えられている。
そうした経緯から番組序盤では、旧統一教会の創立や日本で宗教法人として認可を受けて活動してきたことについて説明。その上で約30年前から高額献金や霊感商法が問題視されてきたことも取り上げ、集団訴訟で教団に勝訴した元信者の女性の被害体験が再現ドラマを通じて紹介された。
そんななか、スタジオに出演したタレントのコメントも視聴者の間で物議を醸すことに……。それは、元信者の女性の再現ドラマが終わった直後のこと。
MCの中居正広(51)が「こういう宗教によって、本当に助かってる団体もあって、(助かってる)人たちもいるんですよね?」と疑問を投げると、ヒロミ(59)が「それは間違いなくいると思うし、今でも統一教会でも、別にそう思っている人も沢山いるだろうし」と明言。その際、テロップには「教団に救われている人もいる」と映し出されていた。
この会話に違和感を抱いた視聴者もいたようで、Xでは苦言を呈する声が続々。
《ヒロミは統一教会擁護派なの?》
《さすがに統一教会の被害者に対して無責任すぎるわ》
《まともそうな感じで話してるけど、そもそも悪質な宗教団体なんだが、この人たちは大丈夫か?》
「番組ホームページの『OAまとめ』によれば、警察庁による報告書、明らかになった供述、複数の関係者への取材などをもとに本特集は制作されたようです。番組後半では旧統一教会と自民党との深い関係にも触れており、教団の創始者・文鮮明氏と安倍元首相の祖父・岸信介元首相が握手する写真が映し出される一幕も。
ナレーションでは『今から50年ほど前』と前置きし、『文鮮明氏の教団は反共産主義を掲げていて、共産主義の拡大を防ぎたかった自民党や岸氏と思惑が一致し、接近したという』『その関係は霊感商法などが社会問題となった後も、安倍元総理の時代になっても続いてきた』と説明されていました。
いっぽう山上被告の事件は、裁判員裁判で審理されると見られています。ですが、現在は争点や証拠を絞り込む公判前整理手続きが4回行われた段階で、山上被告が動機などを語る機会となる初公判は日程もまだ決まっていません。
そうしたことから“事件の真相に迫る”といった番組内容に、視聴者の間では“裁判員となる人の判断に影響しかねないのでは?”といった意見も寄せられていました」(テレビ誌ライター)
そんななか、1日も経たないうちに突如として「TVer」から見逃し配信動画が停止されることに――。「TVer」では14日午前11時40分付けで、《都合により、13日(火)放送分日テレ「ザ!世界仰天ニュース」は配信を停止しました》とのみ記されていた。
Xでは番組の公式アカウントに、《なぜ見れなくなってるのでしょうか?ぜひ見たいです!復活を熱望します》《TVerでもHULUでも見逃し配信の視聴が出来ないですけど。どうなってるんですか?》といった声が相次いでいる。
そこで本誌は14日午後、日テレを取材。まず、中居とヒロミの会話に批判が寄せられていることへの見解、そして、「TVer」の見逃し配信が停止されてしまったことの理由について問い合わせた。
すると、15日午後、担当者より書面で、Tver見逃し配信の停止について、次の回答があった。
「『権利処理等の都合で、一部映像を再編集致しました』
また、配信にあたり、上記理由により一時停止しておりましたが現在は再配信されています。番組内容に変更はございません。」
実際に15日にTverを改めて確認したところ、13日放送回の配信は再開されていた。なお、中居とヒロミの会話への批判への見解については回答がなかった。