渋滞はなぜ起きる? “迷惑な先頭車両”をリアル観測してみた――仰天ニュース傑作選

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渋滞はなぜ起きる? “迷惑な先頭車両”をリアル観測してみた――仰天ニュース傑作選

8月12日(月) 15:45

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お盆休み、仕事のストレスから開放されている方も多いこの時期。だが、別なストレスを感じている人たちも……。そこで過去6年分の記事から大反響だった帰省や実家にまつわる傑作ネタを再掲載する(初公開2022年8月14日記事は取材時の状況)
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クルマ好きの腕時計投資家、斉藤由貴生です。私はほぼ毎日クルマで移動するという生活を送っているのですが、なるべく渋滞は避けて通るようにしています。もちろん、誰もが渋滞を避けて生きているというわけではなく、場合によっては渋滞覚悟でクルマを走らせるシーンもあることでしょう。

日本人の休暇は、正月、GW、お盆と年3回あるといえますが、それがまさに大渋滞の時期でもあります。というわけで、まさにお盆の今、渋滞のメカニズムについて考えてみたいと思います。

二車線を完全に塞いだノロノロ走行

よく渋滞は、「ブレーキを踏むクルマ」に原因があるとされている記事を見かけますが、先日私は、“ブレーキ踏むクルマ原因説”に疑問が生じる事態に遭遇しました。

そこは、約3km程度にわたって橋の上を通る国道だったのですが、信号機がないために、普段は流れがとても良い道であります。また、直線で見晴らしも良いために、スピードを出すクルマが多く、右側車線の実勢速度は90km/h程度となっていることも珍しくありません。

そのような道で、右側車線をノロノロと走るトラックがいたのですが、そのトラック、単に遅く走るだけでなく、スピードが安定しないという問題を抱えていたのです。その時、私は、スタバ片手にのんびり走ろうと思っていたため、左側車線にいたのですが、ノロノロ右車線を走るトラックに遭遇。「あれじゃ、後ろが詰まるな」と思ったとおり、見事にトロいトラックの後ろは行列状態となっていました。

ちなみに、左側車線を走る私の前には、軽キャンピングカーが存在。それもまた、速度が出ないクルマのため、時速40km/hぐらいで走っていたわけですが、そちらは一定速度&左側車線なので、特に問題はないといえます。ただ、そのために、左側も右側も詰まっているという始末。トロいトラックと軽キャンピングカーの前は、ガラガラ状態であるのに、その後ろにクルマがぎっしりという状態になっていたわけです。

そうなると、トラックか軽、どちらかをかわすことができれば、一気に空いている道を快適に走れる状態。飛ばしたい人は、躍起になってトラックを抜こうとするでしょう。すると、トラックの後ろにベタ付したクルマが、ブレーキを踏んでばかりとなり、これが渋滞の要因の1つとなりうるかもしれません。

が、トラックの後ろにいたクルマは、意外にもイライラした様子はなく、車間距離をしっかり空けている状態でした。つまり、そのクルマは、まさに渋滞吸収車の役割をする“優良ドライバー”といったことになります。

謎タイミングの減速が発動

けれども、そのクルマ、結局はトラックに追いついてしまい、ブレーキを踏んでしまったのです。

それはなぜ起こったか。理由は簡単で、トロいトラックが、謎タイミングのアクセルオフをしたからです。時速40km/hで軽キャンピングカーの後ろを走っている私は、トロいトラックを発見した際、「みんな軽キャンピングカーの前から抜くのだろう」と思っていました。けれども、なんとトロいトラックは、軽キャンピングカーの横に並んだぐらいのタイミングでアクセルオフ。それまで、推定時速50km/h程度で走っていただろうトラックは40km/hぐらいまで減速したのです。

そのトラックが減速したのは、橋の中間の真っ直ぐかつ平坦な地点で、信号機はもちろん、危険物なども存在せず、減速する理由がまったくない箇所でした。そういったところで、アクセルオフによって減速したために、しっかりと車間距離を空けていた後ろのクルマが追いついてしまってブレーキを踏んだという次第なのです。

私はその様子を見て、後続車は、ブレーキを踏まずに減速することはできなかっただろうと思いました。というのも、アクセルオフによる減速を前方車がすると、後続車が同じようにアクセルオフしたとしても追いついてしまう状態になることが多いからです。

また、ここからが重要なのですが、車種によってアクセルオフでの減速に、強い/弱いがあります。前のクルマのアクセルオフにいち早く気づいたとしても、前のクルマが減速しやすい車種の場合、やはりブレーキを踏むことになってしまうでしょう。

減速しやすい車種、しにくい車種とは

「私が運転したことのある車両」という前提ですが、原付きバイクや軽自動車はアクセルオフによる減速感が強く、反対に高級セダンなどはアクセルオフしてもなかなか減速しない傾向があります。

かつてトヨタのセダンに乗っていた頃、原付きバイクを運転したのですが、信号手前でいつもの感覚でアクセルオフしたら、思ったよりも減速して、アクセルを足すという事態になったことがあります。原付きに不慣れな私は失敗したものの、すぐに原付きのアクセルオフ特性を理解して、後続車に迷惑がかからないような運転に切り替えました。

しかし、そういった気遣いを私が出来たのは、強い減速をすると後続車が不要なブレーキを踏む事態になるということを知っていたからです。一般的には、そこまで気を使って運転するというケースは少数派なのかもしれません。

そうなると、街にはアクセルオフで強く減速するクルマと、そうでないクルマが混じっているわけで、「強く減速するクルマ」に「速度が安定しないドライバー」が乗車した場合、後ろのクルマはブレーキを踏む状態になってしまうわけです。

速度の乱高下を招く“張り合う車”

そういった速度が一定でないクルマの後ろはかなり走りづらく、アクセルを踏む足がつかれるほど。謎タイミングで起こるアクセルオフによる減速を常に意識していないといけないため、後ろを走るとものすごく疲れるわけです。

そのため、そのようなクルマに遭遇したら、私はなるべく早く抜かしたいと思うわけですが、中には「抜かされたくない病」が起こるケースもあります。スピードが安定しないクルマは、自分が先頭を走っていると急に遅くなるのに、抜かされそうになると急に早くなったりします。

ちなみに、黒いベンツなど「明らかな高級車」に乗っている場合、張り合うクルマはあまり目の前に現れないから不思議です。

渋滞の原因を考えてみたわけですが、今のような「お盆」といった時期においては、クルマの台数が多すぎることによるキャパオーバーが、渋滞の最も大きな理由でしょう。

とはいえ、そういったお盆渋滞の中にも、特に混むという渋滞スポットがあり、例えば、東名高速の大和は有名です。ただ、大和トンネルの渋滞も、クルマのスピードが落ちることが原因。やはり、「一定速度で走る」ということは、とても重要だということが分かります。<文/斉藤由貴生>

【斉藤由貴生】
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

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