浅野忠信「オーディションのチャンスをもらって、たまたま受かって」永瀬正敏、佐藤浩市と役者人生のルーツを語る<ボクらの時代>

「ボクらの時代」に永瀬正敏、浅野忠信、佐藤浩市が出演した/(C)フジテレビ

浅野忠信「オーディションのチャンスをもらって、たまたま受かって」永瀬正敏、佐藤浩市と役者人生のルーツを語る<ボクらの時代>

8月5日(月) 14:39

「ボクらの時代」に永瀬正敏、浅野忠信、佐藤浩市が出演した
【写真】箱男が堂々と佇む姿が印象的な映画「箱男」ポスタービジュアル

永瀬正敏、浅野忠信、佐藤浩市が8月4日放送の「ボクらの時代」(フジテレビ系)に、ゲストとして登場。8月23日(金)より公開の映画「箱男」に出演している3人が、これまでの役者人生やプライベートに関する話などを語った。

■安部公房の小説が原作の映画「箱男」とは

映画「箱男」は、安部公房が1973年に発表した同名小説が原作。ヨーロッパやハリウッドの著名な映画監督が何度か映像化を熱望していたが、許諾が下りず、企画が立ち上がっては消える…を繰り返していた。

そんな中、安部本人から直接映画化を託された石井岳龍(当時:石井聰亙)。1997年に製作が決定すると、石井は撮影のためドイツ・ハンブルグへ赴くが、クランク・イン前日に撮影が突如頓挫し幻の企画となった。それから27年、安部公房生誕100年にあたる2024年に映画が公開される。

27年前にも出演予定だった永瀬、佐藤は出演を快諾。さらに浅野と、数百人のオーディションから抜擢された白本彩奈らが出演。永瀬は主人公“わたし”、浅野はニセ箱男、佐藤は軍医を演じる。

■永瀬正敏、佐藤浩市とのデートを振り返り「こんなに緊張するデートはなかった(笑)」

番組冒頭では、27年前、ドイツでクランクイン前日に撮影が頓挫した映画の話に。永瀬は「撮影が中止になった後に佐藤浩市さんにデートに誘われてこんなに緊張するデートはなかった(笑)」と当時を振り返った。

その時に佐藤が「俺はもう『箱男』の役に対しては、棺桶の箱に釘を打とうとしている、お前はどうする?」と聞かれた。永瀬が「僕はこの映画をやりたいのでそういう機会があれば棺桶ぶち破って出てきます」と、諦めきれない気持ちを返すと、佐藤はニコッと笑って「よし、わかった」と頷いたという。

ボクらの時代

■浅野忠信、役者になろうと思ったきっかけを語る「僕はただの目立ちたがり屋なので」

そしてトークは3人が役者になろうと思ったキッカケについての話へ。永瀬は自身の中学生時代を振り返り、「14~15歳ってすごく不安定というか、ある時はもう大人なんだからしっかりしてって言われて、ある時はまだ子どもなんだからこれしちゃダメっていうのがあって、理不尽なことで殴られたりした世代だった。ある時点で、その大人っていう人たちに認めてほしい、なんかしてやろうと思って、映画のオーディションを受けた」と明らかにした。

浅野は、「僕はただの目立ちたがり屋なので。オーディションのチャンスをもらって、なんだかわかんないけどたまたま受かって。当時は子どもで、大変なのでその後はもうやりたくないってなりましたね。ただ、なぜか撮影が終わったら寂しい気持ちになった。やっぱり楽しかったんだなってことに後から気づきました」と語った。

これには佐藤が「映画の場合は、1本やってみて数カ月苦労した後に、大きなスクリーンに映ってる自分を見た時に、なんともいえない感動がある。“また”って思っちゃう魔力があるよね」とコメント。

さらに永瀬が佐藤の役者人生のルーツを尋ねると、佐藤は父・三國連太郎の名を挙げ、「ひとつ三國に感謝しているのは、幼い頃に彼の現場に連れてってもらっていた。その現場に行って、ワンカットがどういう風な作り方をされているかが見れたことだよね」と話し、小学生にして現場でのカット、撮影の尺やスケジュール感を肌で感じていたことを明かした。

■浅野忠信「役者だけやってたら俺なんか何もなくなってしまうんじゃないか」

また、写真家としても活躍する永瀬、バンド活動や画家としての活動も精力的に行う浅野に、アーティスト活動を続ける理由を深堀り。浅野は「若い時に役者ってやることないなって思った時があったんです。バンドなどがないと軸となるものがなくなるのではないかとか。でもバンドがあるおかげで役者がうまく継続できるし、役者だけやってたら俺なんか何もなくなってしまうんじゃないかみたいな不安がちょっとあった時はあって」と話した。

佐藤は「何か違う世界のことに立ち入らないと、今の現状を自分の中でキープする何かがなくなっちゃうみたいな。今の自分をキープするために、他のことに足踏み込んでみるっていう意識もあるんじゃないかな」と浅野の当時の気持ちに理解を示した。

さらに永瀬は、「写真がずっと好きだった。でも役者が歌歌っちゃって…みたいな、僕らの若い頃はカテゴライズされがちだった。そんなつまんないことないなと思って、写真撮ったり色々するようになった。写真を撮ったり、猫がいてくれることで変わったものはあるかもしれない。そこで1回気持ちをちゃんとリセットできるっていうか」と身の回りのものが与える影響について語った。

浅野もこれに頷き、「若い頃はどうしても切り替えが下手くそじゃないですか。お花とか見るのは昔より俄然好きになりました。自然とか風が気持ちいいなとか、星を見ていて気持ちいいなっていう時間が増えて、その時間がやっぱリフレッシュできます」と話した。

これに佐藤は少し驚いた反応を見せ、「花とか猫とか、ほんとお前らいい奴らだな!」と言うなど終始和やかなトークが展開された。


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