伝説的キャストが集結し、カルト的な人気を誇る『ストレート・トゥ・ヘル』(87)に、オリジナル版ではカットされたシーンを追加した『ストレート・トゥ・ヘル:リターンズ』が8月30日(金)より公開されることが決定した。
【写真を見る】ジョー・ストラマーと骸骨、サイ・リチャードソンらの姿を捉えたポスタービジュアル
本作は、その型破りな作風でクエンティン・タランティーノやロバート・ロドリゲスらに影響を与えたと言われるアレックス・コックスが、セルジオ・レオーネのマカロニ・ウエスタンに彼流のオマージュを捧げた異色西部劇。当時、コックスが『シド・アンド・ナンシー』(86)でサウンドトラックを担当した「ザ・クラッシュ」のボーカル兼ギタリスト、ジョー・ストラマーと、エルヴィス・コステロ、ザ・ポーグスらを率いて大規模なロックンロール・ツアーを計画したが、予算の関係で頓挫。そのときストラマーが「マカロニ・ウエスタンでも撮らないか?」と提案したことから本作がスタート。ストラマーら前述のミュージシャンに加え、コートニー・ラヴ、ジム・ジャームッシュ、デニス・ホッパーら豪華キャストが集結し、撮影期間は4週間、脚本変更やシーン追加の繰り返しを経て完成した。
本作は、当時カットされたシーンが残されたディレクターズ・カット版のインターポジから2010年に映像と音声のリマスターを行い、新たなシーンを追加した91分版。このバージョンは、日本では長らく配信もソフト化もされておらず、本上映が初公開となる。
あわせて、ポスタービジュアルと予告篇も解禁。ストラマーとその隣に不気味かつ陽気に映る骸骨やタランティーノ作品に登場する殺し屋にも影響を与えたと言われるサイ・リチャードソン、そして妊婦役のラヴらの姿が切り取られたポスタービジュアルは、アナーキーでパンキッシュ、リビドーとバイオレンスの匂いが漂う。予告篇ではストラマーのほかホッパーやザ・ポーグスのシェイン・マガウアンなど、いまとなっては実現不可能なキャストたちが縦横無尽に暴れ回る姿が捉えられている。
依頼を失敗した殺し屋たちと無法者たちによる命を懸けた銃撃戦を描く『ストレート・トゥ・ヘル』。新たなシーンが追加されたことでより過激で狂暴になった『ストレート・トゥ・ヘル:リターンズ』をぜひ劇場で目撃してほしい!
文/サンクレイオ翼
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