【写真】イ・ジュンギとシン・ミナのケミが抜群!「アラン使道伝」
世界的ブームの真っただ中にある韓国ドラマ界。フレッシュなライジングスターが誕生する一方で、さわやかな青春ドラマが似合う20代、経験値も上がり肉体的にも充実する30代、重厚な演技で魅せる40代…と年代ごとに新たな魅力を開拓しながら第一線で輝き続けるスターも多く、過去のヒット作で彼らのそんな魅力を再発見するのも韓ドラの醍醐味の一つだ。今回は、日本でも人気の俳優チソンとイ・ジュンギがそれぞれ満年齢で30歳のときに主演しエネルギッシュな魅力を披露した2作に注目する。
■チソンがガッツあふれる若手研修医を演じた「ニューハート」
“七重人格者”を演じた2015年のドラマ「キルミーヒールミー」で7つの人格を巧みに演じ分け韓ドラファンを驚かせた俳優チソンは、日本でも人気の高い韓国俳優の一人。満47歳を迎えた今年は最新作「コネクション」に主演。本格サスペンスの同作で、何者かによって強制的に麻薬中毒者にされてしまった麻薬捜査チームのエース刑事に扮し、役作りで15キロ減量したことも話題を集めた。
そんなチソンが30歳の年に主演したのが、伝説の医療ドラマ「ニューハート」(2007年)。韓国で最高視聴率34.33%を記録したこの作品で、ガッツあふれる熱血レジデント(研修医)を演じている。
8月1日(木)からLaLa TVに登場する「ニューハート」は、大学病院の胸部外科を舞台に医師たちが繰り広げる人間ドラマ。三流大学出身の落ちこぼれ新人医師ウンソン(チソン)は、医者になりたい一心でソウルのとある名門大学病院の胸部外科に志願。周囲からバカにされながらも、“人を救いたい”という強い信念とたゆみない努力、あきらめない根性で徐々に認められていく。
近年こそ重厚感ある作品への出演が続いているチソンだが、「ニューハート」のウンソンは自分を信じて突き進む熱血キャラ。周囲から「夢を見るな。三流大学出身なんて相手にもされないぞ」と忠告されても「もう決めた。必ず胸部外科に進む。あきらめない!」と一念発起。三流大学出身であることを理由にレジデントの面接に落ちると、ビラ配りして抗議するお騒がせキャラでもある。
胸部外科のチェ・ガングク教授(チョ・ジェヒョン)にも「先生はなぜ医者になったんですか?」「僕は患者を置いて逃げない。僕に目を向けてください」とひたすら食らいつく。その強烈なガッツが、徐々にウンソンの未来の扉をこじ開けていく。エネルギッシュな若き日のチソンに引き込まれ、元気がもらえる作品だ。
■イ・ジュンギのギャップが満載のラブコメ時代劇「アラン使道伝」
草なぎ剛主演の日韓合作映画「ホテルビーナス」(2004年)でデビューしたイ・ジュンギも、日本での人気を誇る俳優の一人。俳優の傍ら2012年からは歌手としても本格的に活動していて、昨年に続いて今年も6月に来日ファンミーティングを成功させたばかりだ。
満40歳を迎えた2022年以降は「アゲイン・マイ・ライフ~巨悪に挑む検事~」(2022年)や「アラムンの剣:アスダル年代記」(2023年)といった作品で存在感を見せつけているジュンギは、韓国で視聴率30%超を獲得した「イルジメ~一枝梅」(2008年)をはじめ時代劇との相性も抜群。30歳の節目に出演した作品が、8月15日(木)からLaLa TVで放送されるファンタジーロマンス時代劇「アラン使道伝」(2012年)だ。
「アラン使道伝」は、自分がどうして死んでしまったのかわからない“記憶喪失の幽霊”アラン(シン・ミナ)と、幽霊を見ることができる青年ウノ(イ・ジュンギ)のラブコメディ。史上最高額による海外への放映権販売がメディアで報じられるなど、放送当時大きな注目を集めた作品だ。
強すぎる霊感のせいで子どもの頃から面倒ごとに巻き込まれてきたウノは、アランに助けを求められても「何が幽霊だ、バカバカしい」と知らんぷりのやや自己中心的キャラクター。初めこそ面倒くさがってアランを追い払おうとするが、3年前に姿を消した母の消息を掴むきっかけになるかもしれないと気づき、しぶしぶ“使道(サト)”と呼ばれる役人になってアランの身元捜しに手を貸すことにする。
霊のアランに「なんでそんなに冷たいの!?」と呆れられても「頼みたいなら人間になって戻ってこい」とお構いなしのウノ。そのとぼけたセリフまわしが愛嬌たっぷりだが、意外にもすぐれた洞察力の持ち主で、アランのピンチに駆けつける優しさを隠し持っていることが次第にわかってくる。
豪快なまわし蹴りや、馬で走りながらアランを抱きかかえるなど画面映えするアクションも随所に飛び出し、面倒くさがりな序盤とのギャップは十分。次第にウノが3割増しでカッコよく見えてきて、気づけばハマってしまっている――そんなニクいキャラクターとして描かれていく。オリジナル・サウンドトラック「一日だけ」でジュンギが響かせる澄んだ歌声も必聴だ。
チソンの「ニューハート」、そしてイ・ジュンギの「アラン使道伝」。どちらも、押しも押されもせぬ韓国トップ俳優のエネルギッシュでチャーミングな若き日の躍動が味わえる傑作だ。
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