アル・パチーノやロバート・デ・ニーロら出演、マフィアの盛衰を描く「ゴッドファーザー」シリーズ全3作品を一挙放送

「ゴッドファーザー」より/(C) 2024 Paramount Pictures.

アル・パチーノやロバート・デ・ニーロら出演、マフィアの盛衰を描く「ゴッドファーザー」シリーズ全3作品を一挙放送

7月31日(水) 12:00

「ゴッドファーザー」より
【写真】恋人のダイアン・キートン“ケイ”と会話をするアル・パチーノ“マイケル”

アル・パチーノやロバート・デ・ニーロらが出演する「ゴッドファーザー」シリーズ3作品を、BS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)にて8月3日(土)夜8時より3週連続で一挙放送する。本記事では、一大マフィア帝国を築いたコルレオーネ一族とファミリーの盛衰を描いた本シリーズの、あらすじや見どころを紹介していく。

■アカデミー賞3部門を受賞したシリーズ第1作「ゴッドファーザー」

マリオ・プーゾのベストセラー小説を、フランシス・フォード・コッポラ監督により映画化した本シリーズ。ニューヨークのイタリア系移民マフィアの一族を描き、これまでの“マフィア”のイメージを一新した。映画は3部作構成となっており、第1作目「ゴッドファーザー」が1972年に公開されると、1973年のアカデミー賞で10部門にノミネートされ、作品賞、主演男優賞などの3部門を受賞。そして続く第2作「ゴッドファーザーPARTII」(1975年公開)でも、1975年のアカデミー賞において作品賞、監督賞など6部門を受賞している。

そんな不朽の名作「ゴッドファーザー」を、BS松竹東急の「土曜ゴールデンシアター」枠にて8月3日(土)夜8時より放送。舞台は1945年、コルレオーネ家では“ドン・コルレオーネ”ことヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の娘・コニー(タリア・シャイア)の結婚披露宴が執り行われていた。そんな中、ヴィトーの息子で堅気の道を歩もうとしていたマイケル(アル・パチーノ)は、恋人のケイ(ダイアン・キートン)に父親がマフィアのボスで、家族もその一味だと明かす。驚きを隠せないケイだったが、マイケルは「自分は裏社会には一切関わらない」と言い切るのだった。

後日、麻薬売買を生業とするソロッツォ(アル・レッティエリ)からの誘いを断ったヴィトーが、ソロッツォの部下に銃撃されてしまう。そしてマイケルは一命を取り留めた父親を救うため、マフィアの世界に足を踏み入れることを誓う――。

権力や裏社会の闇とともに生きる人たちの複雑な心情や葛藤をリアルに表現した本作。“ゴッドファーザー”が直面する選択や苦悩が丁寧に描かれ、家族や人間の本質についても考えさせる作品となっている。

ちなみに「ジョジョの奇妙な冒険」で知られる漫画家・荒木飛呂彦は、本作を「きっと今まで作られた映画の中で史上最高の一本」と大絶賛。また見どころとして、“長男のソニーが敵に考えをチラッと話してしまう際に、父のヴィトーがお酒を勧めて場の空気を変えるシーン”を挙げている。一見些細なシーンにも思えるが、実は親子関係、長男の性格、これから訪れる攻撃と運命が集約されているとのことだった。

■ヴィトーの生い立ちとマイケルの苦悩の日々が交錯する「ゴッドファーザーPARTII」

8月10日(土)夜8時からは、シリーズ第2作目「ゴッドファーザーPARTII」を放送。両親と兄を殺され、天涯孤独になったヴィトーがファミリーを築くまでの物語と、マイケルがドンを継いでからの苦悩の日々が描かれる。

亡き父・ヴィトーの跡を継ぎファミリーの2代目ドンとして「ドン・マイケル・コルレオーネ」になったマイケルは、拠点をニューヨークからラスベガスに移す。そんなマイケルの頭の片隅には、常に父・ヴィトーの姿があった。一方、若き日のヴィトーはマフィアに両親と兄を殺されて天涯孤独となり、単身でニューヨークへと渡る。その後ヴィトーは、街を牛耳るギャングを暗殺したことをきっかけに、移民たちの信頼を集めて頭角を現していく――。

若き日のヴィトーをロバート・デ・ニーロが熱演したことでも知られる本作。ヴィトーの回想シーンを交えながらマイケルの苦悩を描くことで、2人の対比がより鮮明となり、観る者に深い感銘を与える作品に仕上がっている。

ヴィトーが“ゴッドファーザー”としての地位を築くまでのストーリーはもちろん、マイケルが孤独な状況の中でいかに一族の地位を築いていくのか、という部分にも注目したい。

「ゴッドファーザーPARTII」より

■冷徹なマイケルが感情を爆発させる「ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期」

8月17日(土)夜8時からは、「ゴッドファーザーPARTIII」(1991年公開)の再編集版「ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期」を放送。シリーズ最終章となる本作では、孤高のマイケルに荘厳な終幕が訪れるシーンが描かれる。

舞台は1979年。マイケルはファミリーの仕事を合法化し、バチカンと手を組んでその地盤をさらに強固なものにしようとしていた。一方、妻のケイ(ダイアン・キートン)とは離婚をし、子どもたちとも良好な関係を築くことができず、家庭では孤独を深めていた。

そんな中、マイケルは妹のコニーの勧めで亡き兄・ソニーの隠し子であるヴィンセント(アンディ・ガルシア)を自身の後継者として育てることに。しかしマイケルが彼をファミリーに迎え入れたことで、内部抗争が発生してしまい――。

本作最大の見どころといえば、冷徹なマイケルが本シリーズを通して唯一感情を爆発させるシーンだろう。孤独に喘いでいたマイケルが心の奥にしまってきた罪悪感や苦しみが一気にあふれ出す様子は、当時観客に大きな衝撃を与え、映画史に残るワンシーンとなっている。


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