「何で?何で?」突然の悲劇で藤野涼子“幸子”の慟哭…感情を爆発させる姿に引き付けられる<七夕の国>

ナン丸(細田佳央太)と幸子(藤野涼子)に悲劇が訪れる/(C)2024 岩明均/小学館/東映

「何で?何で?」突然の悲劇で藤野涼子“幸子”の慟哭…感情を爆発させる姿に引き付けられる<七夕の国>

7月27日(土) 11:10

ナン丸(細田佳央太)と幸子(藤野涼子)に悲劇が訪れる
【写真】圧巻の能力…!いくつもの黒い球体を一度に生み出す頼之(山田孝之)

細田佳央太が主演を務めるドラマ「七夕の国」。7月25日に配信された第8話は、いよいよクライマックスへと向かう緊迫感に包まれた。その中で大きく引き付けられたのは、主人公・ナン丸(細田)の成長と、衝撃の出来事に遭遇した幸子(藤野涼子)の慟哭だった。(以下、ネタバレを含みます)

■役に立たない超能力を持つ平凡な大学生が主人公のミステリー

同作は、「寄生獣」で知られる漫画家・岩明均による同名コミックを実写化。物に触れずに小さな穴を開けるという役に立たない“超能力”を持つ大学生・南丸洋二(通称:ナン丸)を主人公に、不気味な超常ミステリーの物語が繰り広げられる。

主人公・ナン丸を細田が演じるほか、ナン丸が訪れる里で暮らす東丸幸子を藤野涼子、幸子が恐れる兄・東丸高志を上杉柊平、ナン丸と共に謎を追う大学の助教授・江見早百合を木竜麻生、ナン丸が通う大学の教授で失踪してしまう丸神正美を三上博史、多くの謎を持つ丸神頼之を山田孝之が扮(ふん)する。


■超能力の恐ろしさを知ったナン丸が“丸神の里”へ

最初は「ちょわあああ!」と叫んで、小さな小さな穴がポツッと開くだけだったナン丸の超能力。それが実は、生み出した黒い球体が触れたものを同じ体積分だけエグり、消し去ることができる力だと分かり、ナン丸も高志によってある程度の力を操れるようになってきた。だが、この能力を使える一族で最も力を持つ頼之が、第7話で東京都庁の上部をガッツリとエグり、さらには東京の街の一部に大きな穴を開けたことから、その恐ろしさが存分に伝わってきた。

第8話では、ナン丸と江見や丸神ゼミ生である多賀谷(濱田龍臣)らが、一族が暮らす丸神の里へと向かった。ナン丸が高志から聞いた頼之の「悪夢を終わらせる」という言葉を町民に知らせるためでもあった。


■ナン丸が閉鎖的な町民に意見する

それでも閉鎖的な町民は、口をつぐんだまま。江見が「次に何が起きようとしているのか、あるいはその可能性があるのか、そしてどうすれば未然に防げるのか」を考えなければいけないと訴えても、「外部の方にすべてをお話するわけにはいきません」「私たちも頼之さんの真意についていろいろ考えたんです。しかしいくら考えても分からずでして」と笑って取りつくろおうとするだけだった。

すると、ナン丸が畳をこぶしでドンとたたく。その目にはこれまでにない力強さが宿っていた。

「考えが及ばないのは、きっと大して考えてないからですよ。この土地にしかない慣習、知恵、苦しみ、それは決して軽んじるべきものではない。でも、自分たちを守ろうとするあまり、かたくなに耳をふさぎ、考えるのをやめるのって、罪じゃないですか?」

頼之は、丸神の里では畏怖の存在。だが、何の目的からか、東京で多くの人の命を奪ったのは確かだ。人を傷つけてしまう能力に恐れも抱くようになったナン丸は、力を受け継いだ一族の者としての何かが芽生えたようだった。

大学4年生なのに就職活動ものんびりだったころとは違う頼もしさが備わった成長に、心が沸き立った。


■幸子の慟哭が胸に迫る

そんなナン丸の訴えにより町民たちは、幸子の大叔父で、丸川町を治める長である隆三(伊武雅刀)との話し合いを提案。翌日、ナン丸たちが東丸家に向かっていると、時を同じくして隆三の元を頼之と高志が訪ねていた。

里のために人殺しもやむを得ず、だが「悪夢を終わらせなければならない」という頼之に、「やけくそにしか見えねぇ」と隆三。ところが、そこに東京で頼之に裏の仕事の仲介をしていた武器商人の増元(深水元基)が武装隊を率いて乗り込んできた。頼之らが球体の力で応戦するも、隆三と高志が銃撃で命を落としてしまった。

高志が銃撃された瞬間、東丸家に入る直前で「今…」と異変を感じた幸子。隆三に続いて、高志の遺体を発見すると、がくぜんとしながら開いたままだった目を閉じさせ、しばらくしてから高志の体をつかんで、「何で?何で?」とわめいた。

第6話で描かれた、球体の力があることによって高志に傷つけられ、恐れていた幸子。「こいつに言うことがあるの」に続く言葉は明かされなかったが、慟哭ともいうべき幸子の姿は胸に迫るものがあった。

幸子を演じている藤野は、2015年に公開された映画「ソロモンの偽証」で主演デビューし、そこで高い演技力が評価されて以来、実力派俳優として知られている。当サイトの本作にまつわるインタビューで、監督の提案で感情をフラットにする演技をしたそうで、「芝居をやっていく中で感情をそぎ落とすという作業を経験したことがなかったので、すごく新鮮な感覚でした」と語っていた。物語を引き締めてきたその演技が、第8話のこのシーンでの感情が爆発するという姿をいっそう引き立てたといえよう。

球体の力の悲劇はいつまで続くのか。成長を見せたナン丸に期待しつつ江見が気付いた謎のヒントをつなぎ合わせながら、いよいよ残り2話で三上演じる丸神教授の本格登場も待たれるところだ。

「七夕の国」(全10話)は、ディズニープラスのスターで毎週木曜に最新話を独占配信中。次回は8月1日(木)に第9話が配信される。

◆文=ザテレビジョンドラマ部
「七夕の国」第7話より




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