しょうが焼きはごはんも含めてビールのつまみ。アジフライはからしをつけて日本酒のつまみ。あーあ、ちあわちぇ~。

しょうが焼きはごはんも含めてビールのつまみ。アジフライはからしをつけて日本酒のつまみ。あーあ、ちあわちぇ~。

7月5日(金) 17:00

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1994年『漫画ゴラク』にて連載を開始し、最新55巻が絶賛発売中!累計発行部数600万部を記録するラズウェル細木の長寿グルメマンガ『酒のほそ道』。主人公のとある企業の営業担当サラリーマン・岩間宗達が何よりも楽しみにしている仕事帰りのひとり酒や仕事仲間との一杯。連載30周年を記念し、『酒のほそ道』全巻から名言・名場面を、若手飲酒シーンのツートップ、パリッコとスズキナオが選んで解説する。学生街の食堂で何をつまみに飲むか。ハシゴ酒の店で食べた松茸の味。

「しょうが焼きはごはんも含めてビールのつまみ。アジフライはからしをつけて日本酒のつまみ。あーあ、ちあわちぇ~」

『酒のほそ道』5巻第2話『学生食堂』(C)ラズウェル細木/日本文芸社

仕事の用で学生街にやってきた宗達。「キッチンスタミナ」という、いかにも学生たちの味方といった雰囲気の食堂へ。

入店するなり「しょうが焼き定食ライス大盛りに単品でアジフライ あとビールと日本酒ね」と注文し、ライスにはしょうが焼きのタレをたっぷりしみ込ませ、アジフライにはあえてしょうゆをかける。そして、しょうが焼き&ライスにビールを、アジフライに日本酒をあわせて「ちあわちぇ~」と満面の笑みを浮かべている。学生街の食堂でもこんな風に楽しく酒が飲めるのだと、大人の知恵を見せつける一幕である(それにしてもビールと日本酒を同時にオーダーするところがすごい!)。

自分の学生時代を思い出し、ハンバーガーの具材を全部バラバラに分けて酒のつまみにしていたなーなどと懐かしむ宗達だが、時代が変わったのか、周りの学生たちはみな「すき焼き定食」「サーロインステーキ」など高級メニューを注文しているではないか。会社員のふところ具合を察し、生玉子をサービスしてくれる食堂のおばさんの優しさが沁みる。

「そーいえばどっかで松茸食ったっけかなァ…?」

『酒のほそ道』5巻第27話「味と香り」(C)ラズウェル細木/日本文芸社

ハシゴ酒の途中、「も一軒行こうぜ」という宗達に、飲み仲間・斎藤が「マスターが自分で採ってきた松茸を食わせる店を知ってる」と提案。「よしっ行くべっ」と、渋い雰囲気の店に入ると、職人肌っぽいマスターにじろっとにらみを利かされる。「松茸ってのは繊細な味と香りを楽しむものだから 酔っぱらって感覚の鈍くなったヤツには食わせたくないんだよっ」と言われるも、「今日だけ特別だぞっ」と、なんとか席に通してもらうことができた。

手で裂いて焼いた国産の松茸の味わいは格別なようで「この食感この香り たまらんなーっ」と斎藤も宗達も至福の表情。松茸山を持っているというマスターだが、「松茸の生えてる場所は親兄弟といえども教えない」と、それがいかに貴重なものかを語る。宗達はそれを受け、「もうこの味と香りは一生忘れられません」と返すのだが、その後も深酒をしたのだろう、翌朝、記憶がまったくない。松茸風味のお吸い物をズズズと啜りながら、「松茸食ったっけかなァ…?」だって!めちゃくちゃもったいないけど、こういうことってあるよな……。

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次回「小さなシアワセの見つけかた『酒のほそ道』の名言」(漫画:ラズウェル細木/選・文:スズキナオ)は7月5日(金)配信予定。

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Credit:漫画=ラズウェル細木/選・文=スズキナオ
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