「8強」が出揃ったコパ・アメリカ2024頂点に立つ可能性が最も高いチームはどこだ

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「8強」が出揃ったコパ・アメリカ2024頂点に立つ可能性が最も高いチームはどこだ

7月5日(金) 7:00

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6月20日(現地時間。以下同)に開幕したコパ・アメリカは、7月2日にグループリーグが終了し、決勝トーナメント(準々決勝)進出の全8カ国が出揃った。

アルゼンチン(A組1位)vsエクアドル(B組2位)

ベネズエラ(B組1位)vsカナダ(A組2位)

ウルグアイ(C組1位)vsブラジル(D組2位)

コロンビア(D組1位)vsパナマ(C組2位)

3戦全勝でグループリーグを突破したウルグアイphoto by Getty Images

3戦全勝でグループリーグを突破したウルグアイphoto by Getty Images



準々決勝4試合のなかで最大の注目カードとなるのは、ウルグアイvsブラジルで間違いないだろう。

2年前のワールドカップ終了後、昨年5月にマルセロ・ビエルサ監督が就任したウルグアイは、現在進行中の2026年ワールドカップ南米予選でアルゼンチンに次ぐ2位(第6節終了時点。以下同)につけており、その強さどおりにこの大会でもグループリーグ3連勝。ロナルド・アラウホ、フェデリコ・バルベルデ、ダルウィン・ヌニェスと、センターラインにタレントを擁しており、試合の流れに応じた勝負強さが光っている。

歴代最多優勝回数でアルゼンチンに並ばれたウルグアイだが、再び単独トップに立つチャンスをうかがっている。

一方のブラジルは、グループリーグ1勝2分けで2位通過。とにもかくにも初戦でコスタリカに引き分け、勝ち点をとりこぼしたことが、準々決勝でウルグアイと対戦しなければならなくなった最大の要因であることは間違いない。

ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ、ラフィーニャら、前線には高い個人能力を備えた選手が揃い、それなりにチャンスは作っているものの、なかなかゴールにつながらない。

大黒柱のヴィニシウスも、常に複数の相手選手にマークされる状況にあって、パラグアイ戦こそ2ゴールを記録したが、本来の力はまだ発揮しきれずにいる。しかも、次のウルグアイ戦は累積警告で出場停止。弱り目に祟り目のブラジルは、さらなる苦境に追い込まれている。

そうは言っても、ワールドカップ南米予選でも、ブラジルは現在6位と低迷している。それを考えれば、コロンビアにグループDの首位通過を譲ったことも驚くには値しないのかもしれない。ブラジルの準々決勝敗退というシナリオも、悲しいかな、十分現実味を帯びている。

苦しむライバル、ブラジルとは対照的に、3連勝でグループリーグを通過したのは、2連覇を狙うアルゼンチンである。

初戦でカナダを2-0と一蹴し、幸先のよいスタートをきると、その後も相手の守備的な戦いに苦しみながら連勝。王者の風格漂う勝ち上がりを見せている。

ただ、気になるのは第2戦で負傷し、第3戦を欠場したリオネル・メッシの状態だ。リオネル・スカローニ監督の会見によれば、「(メッシの出場の可否を)判断するには時間が必要だ。今日(準々決勝前日)の練習が終わるのを待たなければならない」とのことであり、それほど楽観的な状況ではないのかもしれない。

とはいえ、メッシ抜きでも戦えることは、グループリーグ最後のペルー戦(2-0で勝利)で証明済み。大会連覇と同時に、ワールドカップに続く2冠を狙うアルゼンチンが優勝候補筆頭であることは、間違いないだろう。

優勝争いにおいて、アルゼンチン、ウルグアイに続くのは、それぞれのグループを首位で勝ち上がった、コロンビアとベネズエラである。

まずはコロンビアだが、なんといってもハメス・ロドリゲスの調子がいい。クラブシーンではパッとしない背番号10も、コロンビア代表では左腕にキャプテンマークを巻き、まさに獅子奮迅の活躍を見せている。一躍、その名を広めた2014年ワールドカップからすでに10年が経過したが、再び脚光を浴びるチャンスだと言えそうだ。

そんなキャプテンが好影響を与えているのか、ブラジル相手にも先制されながら追いつくなど、チーム全体が自信に満ちた戦いを続けている。

そして、今大会で台風の目となっているのが、ベネズエラだ。

従来は南米の弱小国に過ぎなかったベネズエラだが、今大会ではグループリーグ3連勝での首位通過と、歴史的と表現しても大げさではないほどの大躍進を遂げているのだ。

センターFW(CF)にしてキャプテンでもある、ベテランのサロモン・ロンドンが文字どおり先頭に立って引っ張るチームは、選手は全体的に小粒ながら、献身的に戦える多彩な駒が揃っている。

しかも、今大会ではフェルナンド・バティスタ監督の采配が冴えまくっており、打つ手がズバズバと決まっているのは心強い。

ハーフタイムを挟んで、選手交代やシステム変更によって試合の流れがガラッと変わるのは、もはやベネズエラ戦では見慣れた光景だ。

初戦こそエクアドルに退場者が出る運もあったが、第2戦では今まで一度も勝ったことのないメキシコから歴史的初勝利を手にすると、第3戦はジャマイカを3-0と圧倒。バティスタ監督が「まだまだ成長できる」と語るチームは、事実、試合を重ねるごとに強くなっている印象だ。この先、さらなるサプライズがあっても不思議ではないだろう。

はたして、アルゼンチンの連覇はなるのか。

"打倒アルゼンチン"を遂げるとすれば、ウルグアイか、コロンビアか、あるいはベネズエラか。

今後のコパ・アメリカの見どころである。

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