【漫画】本編を読む

縁側でくつろぐおばあさん。そこに現れたのは、なめくじのような触手と大きなひとつ目をギラつかせた巨大なエイリアン？そんな2人は、実は一緒に暮らす仲のいい同居人だった――村松イオリ(@IORI_bluebird)さんの創作漫画「田舎のおばあさんの家に居候するエイリアン」を紹介する。



■おばあさんとエイリアンの心温まる家族愛







縁側でくつろぐおばあさんの背後から現れたのは、触手とひとつ目を持つエイリアンの「冬吉」。この名前は、おばあさんが事故で亡くした息子の名前を付けたものである。おばあさんが腰痛に悩まされている姿を見て、冬吉は4本の触手でおばあさんを包み込み、なんと若返らせて腰痛を改善する。冬吉には痛みを吸い取る力があるのだ。しかしおばあさんの腰痛は治ったものの、今度は冬吉自身が動けなくなってしまう羽目に。

2人はこのように互いに助け合いながら楽しく暮らしていた。本作の後半では、冬吉の家族やおばあさんの亡き息子についても語られ、それぞれ大切な人を失いたくないという共通の思いが明らかになる。

人外と同居する設定がもともと好きで、日常と非日常が混ざり合う面白さやワクワク感に魅了されていた作者。お年寄りと宇宙人という組み合わせはあまり見かけないため、この異なる二人が交流したらどうなるかという発想から本作を描くことになった、と語る。

今回は、読切版とともに特別に連載版「おばあさんとエイリアン」も紹介。2人の出会いや田舎での生活、さまざまな人との出会いなど、老人と宇宙人が過ごす日常が描かれている。血は繋がらなくても思い合う温かい家族物語にじんわり温かいものが滲む。

「スケールのある物語よりも、キャラクターたちの生き生きとした姿を描き、読者に癒やしを提供する作品を目指していきたい」と語る作者の今後の活躍に期待だ。



取材協力：村松イオリ(@IORI_bluebird)


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