荒牧慶彦、“正直似合わないと思っていた”須賀健太のひげ姿に衝撃「この年齢になってようやくできた役」<奪われた僕たち>

ドラマフィル「奪われた僕たち」に出演中の(左から)須賀健太と荒牧慶彦にインタビューを行った/※ザテレビジョン撮影

荒牧慶彦、“正直似合わないと思っていた”須賀健太のひげ姿に衝撃「この年齢になってようやくできた役」<奪われた僕たち>

5月1日(水) 5:00

ドラマフィル「奪われた僕たち」に出演中の(左から)須賀健太と荒牧慶彦にインタビューを行った
【写真】クールなまなざしを向ける須賀健太と荒牧慶彦

須賀健太と荒牧慶彦がW主演を務める「奪われた僕たち」(毎週木曜夜1:29-1:59ほか、MBSほか)が現在放送中。同作は、MBSで新設されたドラマフィル枠の第一弾で、一人の映像ディレクターが連続殺人犯と出会い、殺人の記録を撮り続けることになってしまう姿を描くサイコスリラー作品。

フリーの映像ディレクター・堺洋一役を須賀、ピアノ教師だが実は連続殺人犯というサイコパスな男・光見京役を荒牧が演じる他、志磨遼平、福澤侑、高田里穂、一條恭輔、向里祐香、渡辺哲、玉城裕規、里中将道、廣野凌大、田中涼星らが脇を固める。

このたび、WEBザテレビジョンでは、W主演の須賀と荒牧にインタビューを実施。それぞれのキャラクターや役づくり、互いの印象、大変だったシーンなどを聞いた。

■「せきを切ったように流れていく様がすごく美しい」

――まずは、脚本を読んだ印象をお聞かせください。

荒牧:単純に、恐怖というよりも、物語自体が美しいなと思いました。光見の思想は、ある意味ウイルスじゃないですけど人に伝播していくんですよね。カリスマ性もあり誰しもが共感できるからこそ、せきを切ったように流れていく様がすごく美しいなと思いました。血や殺人の描写も出てきますが、それだけではなくて、今現代に生きている方々に刺さる物語なのではないかなという直感がありました。

須賀:攻めているなと思いました。なので、避けずにドラマでこの描写をやりきったら、すごいものになるのではないかなと。台本の段階ではどう映像化されるかはまだ分かりませんでしたが、これをそのまま映像に落とし込みたいと思いましたし、監督やスタッフチームと話をしていてもその感覚があったので、“いい戦いになりそうだな”という印象がありました。

■「堺を通して作品の芯となる部分が伝わるところもある」

――それぞれのキャラクターと、役づくりについて教えてください。

荒牧:光見は、誰しもが一度は抱いたことのあるような感情を少し膨らませすぎた、こじらせすぎた役どころなのかなと思います。尖った思想なのですが、その尖った思想がおそらく一定の人に刺さっていて、そういう意味でのカリスマ性に人がついてきて。だからこそ余計に極端な思想になってしまったのかなと思います。

淡々としている中でどこか狂気を思わせるような、一見普通に話しているけれど、話しているうちに「この人どこか頭がおかしいんじゃないか」と思わせる雰囲気を醸し出すことを意識して演じました。

須賀:堺は光見と対極で平凡な現状を過ごしていて、それに対するフラストレーションをすごく感じています。うだつの上がらない生活をしている中で光見と出会い、毎話ごとに少しずつ自分の感情が変わっていき、光見の思想に感化されていく役どころです。

見ていただく方に一番近い存在であり、堺を通して作品の芯となる部分が伝わるところもあると思い、素直に起きる事柄一つ一つにちゃんと目を向けて、そこで動く感情を大事にしようと思って演じました。

――それぞれのキャラクターに共感できた点やご自身との共通点はありますか?

荒牧:自分の信念のために、芯を曲げずに行動していく姿にはすごく共感できました。光見は僕とは全く違う思想ですが、その思想を完遂させるための工程には共感できます。僕も物事の段階を踏んでプロセスを考えていくタイプなので、そういう部分は似ているなと感じました。

須賀:自分の現状へのフラストレーションみたいなものは、僕も長くこの業界にいて、高校生・大学生の時期に自分はどうなっていくのだろうという不安を感じたことがあったので、とても共感できました。それはすごく人間らしい感情だと思うし、その経験があったからこそ理解できた部分もあるかもしれません。

■荒牧慶彦、須賀健太のひげ姿に衝撃「すごく似合っていた」

――初共演となるお互いの印象はいかがでしたか?

荒牧:健太くんのことは子役の頃から映像でずっと見ていたので一方的に知っていたのですが、いざ僕も俳優になると、周りの方から「須賀健太という俳優はすごい」と聞いていたので、共演できることにすごくワクワクしていました。

実際にお会いしてみると、役の作り込みがやっぱりすごいなと思いましたね。今回ひげを生やしていたのですが、子役時代のイメージもあって正直似合わないと思っていたんですよ。でもすごく似合っていて、それも彼の姿勢や所作が醸し出す雰囲気があってこそなせる技なのだろうなとすごく感じました。

須賀:僕ももちろん存じ上げていましたし、何かのきっかけで一緒になることがあるのかなとずっと思っていました。知り合いの俳優が荒牧くんと作品で共演していたりして楽屋にあいさつに行っても、不思議なことに荒牧くん本人には会ったことがなかったんです。

ニアミスがすごく多くて、だからこそすごく気になっていたところもあったりして。やっとがっつり共演できることになって、縁みたいなものをすごく感じていました。柔らかい雰囲気の方なのだろうなとは思っていましたが、イメージ通りのいい人でした。


ドラマフィル「奪われた僕たち」インタビューより

■「ファンの方からしたら面白いんじゃないかな」

――撮影現場の雰囲気や、印象に残っていることを教えてください。

荒牧:みんな知り合いなので、殺害シーンはちょっと楽しかったですね(笑)。田中涼星に至っては後輩です。僕が廣野凌大の首を絞めているところを福澤侑が見ているというシーンは、ファンの方からしたら面白いんじゃないかなと思います(笑)。ちょっと怖いシーンなのですが、僕らの関係値を知っている方から見たら、「なんだこのシーン(笑)」みたいになりそうだなとは思っています。

須賀:スタッフの皆さんも含め和気あいあいと楽しい雰囲気の中で撮影できたので、それが一番良かったかなと思います。作品に集中できる環境がすごく整っていましたし、短い期間でしたが作品のことだけを考えて生活する気持ちを全員で共有できていたので、撮影期間が楽しかったです。

――演じていて特に大変だったシーンはありますか?

荒牧:血のりのシーンとかは、僕自身というよりは、周りの殺されていく方々が大変だなと思いながら見ていました(笑)。

須賀:本当にね、ゲストの方たちは撮影が1日しかないのに、早速殺されていくという(笑)。

荒牧:結構ガチで縛ったりしていたので、体勢とかも大変そうだなと見ていました。

■須賀健太が実際に撮影した映像が使われ…「自我が芽生えた」
ドラマフィル「奪われた僕たち」インタビューより


――須賀さんは、カメラマンとして実際に映像を撮る描写もありますよね。

須賀:そうですね。カメラを自分で回して撮影をするシーンがすごく多かったので、そういうところから堺になっていった感覚があります。撮りたい画が自然と自分の中にも生まれてきたりと、そこから得られるものがすごく多かったので、役づくりのいい手掛かりになっていました。

俳優として映像に携わる仕事をしているというのもあって、僕自身も物づくりにすごく興味があるんです。そういう意味でも、「いい画を撮りたい」という感覚は分かるので、すごく共感しやすかったです。

荒牧:健太くん自ら「もう1回撮り直していいですか」とリテイクを求めて、めちゃくちゃこだわっていましたよ。

須賀:僕が撮影したものが実際に使われると聞いたので、結果的にすごくこだわっちゃいました。エンドロールのクレジットにもちゃんと“須賀健太”と入れていただいているので、自我が芽生えたし、撮っていて楽しかったです。

荒牧:本当にうまかったです。拉致しているときとかは健太くんのカメラで撮っていたりするのですが、アングルがすごい。全てを見せないけど、緊迫感があるみたいな。

須賀:自分で撮るメリットとして、演者同士ならではの距離に入ることができて手や足を一緒に映せたりするので、そういう動きの多い画で臨場感を出せたのかなと思っています。あとは、「こう寄りたい」とか「これが見たい」という発想にどれだけ瞬発的に体が動けるようになるかが大事らしくて。そういうことは、やりながら分かっていった気がします。

元々撮影して編集する作業が好きで、あんなにいいカメラで撮らせてもらえることもなかなかないので、もっとやりたいなと思いました。

――荒牧さんは劇中でピアノを弾かれていますが、経験があるんですよね?

荒牧:小学校3年から6年ぐらいまで習っていました。今回は事前に楽譜をいただいていたので、練習して、思い出しながら弾くことができて楽しかったです。文武両道でなんでもできるからこそ周囲が魅了されていく役なので、そういうシーンも大事に演じました。

ドラマフィル「奪われた僕たち」インタビューより

――最後に、視聴者に向けたメッセージをお願いします。

荒牧:怖い描写は多々あるので苦手な方も多いとは思うのですが、見て何か感じることがあると思うので、恐れず見てください。血が出るシーンは目をつぶってください(笑)。

須賀:もちろん構えるとは思うのですが、びっくりさせることやホラー要素を打ち出している作品ではないので、純粋に人間ドラマとしてぜひ楽しんでほしいなと思います。

また、個人的に、僕は今年30歳になる年なのですが、これまでの俳優人生でたくさんの作品に関わらせてもらってきた上で、今できるものを詰め込んだ感覚がありましたし、この年齢になってようやくできた役でもあるなと思っているので、一人でも多くの方に見てほしいなと思います。


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