取引先に対して“丸坊主で土下座謝罪”するも…尊大な新入社員が招いた“最悪の結果”

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取引先に対して“丸坊主で土下座謝罪”するも…尊大な新入社員が招いた“最悪の結果”

4月30日(火) 15:53

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会社勤めをしていると、4月は何かと変化が起きる時期。新入社員の合流もその一つ。彼らは大半の場合、無条件で歓迎されるものだが、周囲にいらぬ面倒を掛ける迷惑な人物も存在するようだ。

IT企業で営業職をしている藤原宏樹さん(仮名・35歳)は、この時期になると否が応でもある新人のことを思い出してしまうという。

ハングリーな経験が買われて採用されるも…

「仮に田村としますが、 今まで自分が見たきた中でも断トツでヤバい新人でしたね。 入社した時は、一番期待されていたんです。親が厳しかったらしく、高校卒業後は1年間家業で営業として働き、学費を稼いだうえで大学に進学したというエピソードがきっかけで採用に至ったそうで」

そんな新人の担当になった藤原さん。手がかからないだろうと思っていたそうだが……。

「教えることは色々とあるんですが、まるで聞こうとしないんです。家業での営業経験で自信を持っているようで、振る舞いも新人とは思えないぐらい尊大。提案の仕方をレクチャーしても 『そんなので取れますか?』 と反論されたこともありました」

上司に呼び出されて怒鳴られた理由は、まさかの…

他にも困る面が多かったという。

「それだけならまだしも、お客さんに対して『出来もしないことを出来る』と適当に回答してトラブルになることも多々ありました。信頼されないような営業の仕方をするので、同期と比べてもかなり低い数字しか出せないでいました。正そうとこちらが教えようとしても、やはり聞く耳を持たないので相当悩みましたね」

そんなある日、藤原さんは上司に呼び出された。

「突然『おまえは田村にどんな教え方をしたんだ!』と怒鳴られたんです。心当たりがなかったので、何があったのか聞いてみると、 長年取引がある顧客にキックバックを持ちかけたそうでした。 通常よりも高い金額で提案し、その分の何割かは、先方の担当者の懐に入るようにするよう持ちかけたんです」

これが大問題になった。

「業界や企業によってはそうした手法もあるかもしれませんが、個人的な利得のために、不当に価格を吊り上げるのは背任にあたる行為です。うちではこの手の手法を使った例は聞いたことがありませんでした。最も問題になったのは、 この提案に先方がカンカンに怒ったことでした。 コンプライアンスに非常に厳しく、キックバックの話をのめば先方の担当者は懲戒免職になってしまう。 こんな話を持ちかけてくる会社とは取引できないと言われてしまったんです

やることなすことすべて裏目に出てしまう

上司と藤原さんは、事態の収集に乗り出すことに。

「以前の担当だった自分と上司で動いて謝罪のアポイントを取得した直後のことでした。 田村が自分たちの了承も取らずに1人で謝罪に行ってしまったんです。 しかも、 頭を丸めて、先方のロビーで土下座をしたそうでした。 これが火に油を注ぐ結果になってしまい、結果、うちとは一切の取引がなくなってしまい……」

この事態には流石に田村さんも堪えた様子だったという。

「上司にもこっぴどく叱られたので、田村は青い顔をしてショックを受けていましたね。それからは自分や周りの言うことを聞くようになったので、これで変わるだろうと思っていました」

だが、その期待は裏切られることになってしまう。

「自分と仲が良かった顧客から電話がかかってきて、 『田村さんが言っていることは本当なんですか?本当だとしたらあなたには騙されました』 と言われたんです。聞いてみると、 『同じサービスでももっと安い価格でやっている企業がある』 と話したそうなんです。本人に聞いてみると、裏事情を話すことで信頼してもらえると思って言ったそうでした。ですが、結果は逆効果。先方はひどく気分を害してしまっている状況でした」

移動先の部署でもトラブルを起こし、ほどなくして退社

またも藤原さんと上司は、事態の収集に追われることに。

「今回は田村に一切動かないように伝えて、自分と上司で顧客に説明に行き、田村が話したお客様は提供しているサービス内容も状況も違うので価格が異なることを説明して、なんとか理解を得られた感じでした」

これで、手に負えないという印象が確固たるものとなった。

他にもいくつもトラブルを起こしていたので、もう営業には置いておけないという話に。 それで、事務系の裏方の業務を担当することになったんです」

これまでやっていたアクの強すぎる営業スタイルは、家業で身に付けたものらしかったが、この業界では全く使い物にならないどころか、悪い結果をもたらすだけだった。配置転換となった田村さんだが、そこでも同期の女性社員に高圧的な態度で接して問題になり、入社から1年も立たずに退社していったという。

<TEXT/和泉太郎>

【和泉太郎】
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め

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