佐藤日向、小学6年生の担任から受け取った大切な言葉を明かす/わたしことば(2)担任の先生

佐藤日向が言葉をテーマに書き下ろすエッセイ連載「わたしことば」/事務所提供

佐藤日向、小学6年生の担任から受け取った大切な言葉を明かす/わたしことば(2)担任の先生

4月22日(月) 19:00

 佐藤日向が言葉をテーマに書き下ろすエッセイ連載「わたしことば」#2「担任の先生」
【画像を見る】小学生時代の佐藤日向。写真は小学3年生の頃

アニメ「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」(星見純那役)、「ラブライブ!サンシャイン‼︎」(鹿角理亞役)、「ウマ娘 プリティーダービー」(ケイエスミラクル役)などの声優として活躍するほか、舞台俳優としても活動する佐藤日向。そんな佐藤にとって大切な「言葉」を題材にして書き下ろすエッセイ連載がスタート。第2回のテーマは「担任の先生」。芸能活動と学生生活の両立に悩んでいた小学6年生の佐藤日向が、担任の先生から受け取ったという今でも大切にしている言葉について綴る。

■#2_担任の先生
芸能活動をしていると学校行事に参加できていないのではないかと思われがちだ。しかし、私が学生らしさと仕事を両立することができたのは先生の存在に恵まれていたおかげだ。

私はこの芸能という仕事を自分の意志で始めたのだが、当時は大好きなものに出会えた感動と楽しさしか見えていなかった。今、改めて振り返ると同級生と同級生の親御さんにとって私という存在は足並みをそろえない変なヤツで異端だったのだと思う。

授業参観の日には決まって「ねぇ、あの子でしょ?芸能やっている子って」とヒソヒソ声で、でも本人には届く声が聞こえた。そのたびに、「そうですと私から直接聞きたいのだろうか。それとも芸能活動を辞めてほしいから聞こえる声で言っているのか。辞めないけど」なんて、そんなことを漠然と思いながら聞こえないふりをしていた。なんと可愛げのない子どもだったのだろうと思う。

そんな可愛げのない真っただ中の小学六年生の佐藤日向少女は、クラス替えの初日、先生から配られたクラス日誌のような、生徒と親御さんへのお知らせの用紙に書かれたある言葉に目を奪われた。
小学6年生の佐藤日向

小学4年生の佐藤日向


「迷ったら、なんでもやってみる」

これは、その時の担任の先生が新学期を迎えた私たち生徒に向けて書いてくれた言葉だった。

当時の私にとって、学校は友達と遊ぶのが楽しい場所だったが、どこか息苦しさもあった。仕事をしているときの何にも変えられない高揚感の一方で、学校では無個性に足並みをそろえなければならないのか。そのために好きなことを諦めなければならないのか。気づかないうちにそんな風に思い悩んでいた。

そんな悩みを言葉にすることもできないくらい幼かった私に、担任の先生は「みなさんはまだ小学生です。迷ったら、とりあえずなんでもやってみてください。何かを始めることを恐れないでください。可能性は、自分で決めるものではないです」と、プリントの説明をしながらこう言ってくれた。

迷ったらなんでもやってみるーー。先生からこの言葉を受け取った時の気持ちは今まで忘れたことはない。帰宅後、母にこの日の出来事を熱く話したことまでセットでよく覚えているし、その年の年始の習字で書いたくらい心に刺さった言葉だったのだ。

担任の先生は、ドラマの撮影でなかなか学校に行けず、授業に追いつけていないところを放課後教えてくれたり、感情が爆発しそうになった時、親身に話を聞いてくれたりもした。そんな先生とは今でも交流があり、年賀状を毎年送り合う関係が続いている。

言葉が誰かの心に残るということを教えてくれた先生へ。あの頃は頑固で聞き分けがなく、何度も泣いてしまってごめんなさい。今も先生の言葉が私の道標です。
小学生時代の佐藤日向を写真で振り返る。こちらは小学3年生の佐藤日向


佐藤日向エッセイ連載#3は5月5日(日)更新予定です。「わたしことば」次回もお楽しみに!


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