野田秀樹・永山瑛太・長澤まさみも認める松本潤の“センター感” NODA・MAP新作『正三角関係』インタビュー

左から)野田秀樹、松本潤、長澤まさみ、永山瑛太(撮影:You Ishii)

野田秀樹・永山瑛太・長澤まさみも認める松本潤の“センター感” NODA・MAP新作『正三角関係』インタビュー

4月21日(日) 18:00

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野田秀樹が作・演出を手がける「NODA・MAP」の新作『正三角関係』は、ドストエフスキーの名作『カラマーゾフの兄弟』の設定を入口にした花火師一家の物語。花火師の長男を松本潤が、物理学者の次男を永山瑛太が、聖職者の三男を長澤まさみが演じる。中でも松本は、昨年の大河ドラマ『どうする家康』で徳川家康役として主演を務め、舞台への出演は13年ぶり。本格的な稽古スタートを前に、松本、長澤、永山、野田の4人に、作品にかける想いを語り合ってもらった。

モチーフは『カラマーゾフの兄弟』。松本・永山・長澤が三兄弟に

――新作『正三角関係』は、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』をモチーフにされているそうですね。

野田キャストのことを考えながら読み返していたら、非常にハマるなと思ったんです。まず殺される父親役として、竹中直人さんの顔が浮かんだ。殺され顔というか(笑)。あと松本(潤)とやるなら、バタ臭い役がいいなと以前から思っていて(笑)。で、無神論者でインテリ男の次男は(永山)瑛太。さらに最も心のきれいな人として描かれる三男と、性格的にも真反対な“女”のふた役を、(長澤)まさみちゃんにやってもらおうと。その一家を花火師の話にすることで、いろんなことが融合していくと思ったんです。

――松本さんは初、永山さんは『MIWA』(13年)、『逆鱗』(16年)以来3度目、長澤さんは『THE BEE』(21年)以来2度目のNODA・MAPへの参加となります。野田さんが作られる作品の魅力とは?

松本ひとつのテーマではなく、いくつかの要素が交錯していくというのが、近年のNODA・MAPの顕著な作り方だと思うんです。ただそれは野田作品の数ある特徴のひとつであって。なんといっても「劇団 夢の遊眠社」時代から続く、身体表現や疾走感のある台詞まわし、そういったものにエネルギーが凝縮されているように感じます。だから観に行く時はその言葉をシャワーのように浴びたいと思いますし、自分もその世界に入りたいと思う。だから今回のお話をいただいた時は、ふたつ返事で「ぜひチャレンジさせてください」とお引き受けしました。

永山演じる時も観させてもらう時も、通知表で言う5段階評価のオール5でもいいし、オール1でもいい。そんな気持ちでいられるのが、野田さんの作品だと思います。ものすごく知的な人が深読みしながら観ても楽しめますし、僕みたいに体育だけ5だったみたいな人間でも十分楽しめる。つまり野田さんの作品には、なにか本能に語りかけてくるものがあると思います。

長澤観る側としてはいろいろな楽しさがありますよね。人間の躍動感とか、舞台美術で使われる布や紙が、普段とは全然違う見え方をする驚きとか。内容的にはなかなか難解ではありますが、台詞を聞いているだけでも楽しくて。演じる側として参加した『THE BEE』は、野田さんの中でもちょっとタイプの違う作品。だから今回のような大規模な作品に参加出来ることが、改めてとても楽しみだなと思いました。

――松本さんはNODA・MAP初参加ですが、おふたりが知り合われたきっかけは?

野田もともとは(故十八世中村)勘三郎ですね。

松本そうですね。僕が(中村)七之助くんと同級生で、お父さんである勘三郎さんにもかわいがってもらっていたんです。それである日みんなでご飯屋さんに行った時、そこに野田さんもいらっしゃって。

野田それと同じころだよね?松本が出ていた、『白夜の女騎士』(06年、野田秀樹作/蜷川幸雄演出)を観に行ったのは。で、『あゝ、荒野』(11年)の時にはさっきの話をしていたと思いますよ。「お前は絶対“バタ臭い”のがいい」って(笑)。

松本それはなんとも言えないですけど(笑)、「イメージ出来た」みたいなことを言ってくださったのはよく覚えていますね。

――これまでご一緒されてきて、永山さん、長澤さんの役者としての魅力とは?

野田やっぱり瑛太がいいのは、正直な言葉として聞こえてくるところですよね。瑛太自身が正直者かどうかはわからないですけど(笑)。僕の数少ない能力として、一度仕事をするとその人の声とかが残る作家で。だから『逆鱗』の時には、当て書きに近いものがあったんじゃないかなと。『THE BEE』のまさみちゃんに関しても、最初の役が凛々しい警官で、次の役がストリッパー。今回のふた役もそれに重ねたわけではないですけど、やっぱり台本を書く時に、自分の中で音とか立ち姿が残っているところがあるんでしょうね。

野田のワークショップでも滲み出てしまう、松本の“センター感”

――すでにワークショップを実施されたそうですが、その感触や手応えはいかがでしたか?

松本瑛太くんは身体表現も発想も、すごく自由だなと思いました。その場を楽しんでいるのがこちらにも伝わってくる感じがして。

野田やけくそなんだよね(笑)。

永山(笑)。やっぱり一度解放しないと舞台って、特にNODA・MAPさんは出来ないんですよね。

松本まさみちゃんはすでにふたつの人格がまったく違っていて、見ていてすごく面白かったです。

長澤潤くんはステージ演出などもされているので、表現に対する知識がすごく豊富なイメージがあります。やっぱり頼りがいがありますし、ついて行きたくなるというか。

松本いやいや、僕、舞台13年ぶりですよ。もう初めてみたいなものですから(笑)。

長澤・永山いやいやいやいや(笑)。

長澤瑛太くんは「とにかく楽しいことしようぜ!」っていう、みんなを巻き込むイメージがあります。潤くんもみんなを乗せてくれるところがあるので、このふたりとなら楽しく稽古が進められそうです。

永山松潤とは20代前半からドラマで共演したりしていますが、その芯の強さと太さが、僕とは全然違うんですよね。だからどこかで甘えてしまうというか、委ねてしまうところがあって。こないだのワークショップの時も、松潤が動いて発するだけで、ものすごく説得力がある。そこに存在していることの大きさがやっぱり違うっていうか。

野田いわゆる“センター感”があるんだよね。

松本いや、ないですよ。

野田あるんだよ。

松本ないですよ(笑)。

野田あるんだよ!(笑)

永山戦隊もので言ったら、松潤はやっぱり赤レンジャーですよね。僕は青でもない、緑くらいなので(笑)。

松本緑もいいよ!

永山(笑)。まさみちゃんとも20代前半からいろいろな作品をやらせてもらっていますが、すごく頼れる、同志みたいな存在です。そのワークショップの時も、早回しの動きをするという課題でまさみちゃんに「あれ出来る?」って聞いたら、「出来るじゃないよ。やるんだよ」って。

松本なんてカッコいいんだ!

長澤……(苦笑)。

永山もうなにも言えなくて、結果、ついやり過ぎちゃったんですけど(笑)。

野田わかる、わかる、演劇的には「松たか子のひと声」ですね(笑)。

永山それ言われたらやるしかない、ですよね。

松本それ、稽古場に書いて貼っておこう!

一同(笑)。

野田ワークショップの時に改めて思いましたけど、この3人だけでなく、やっぱり役者がとてもいいんですよね。

松本アンサンブルの方たちのクオリティもものすごく高いですよね。

野田高いね。やっぱり長くやってきて、これだけいい役者といいスタッフと仕事が出来て、自分は本当に幸福な人間だなって。それはいつも観に来てくれるお客さんも含めて。

松本いい話過ぎて、ちょっと嘘くさいですけど(笑)。

野田俺はなに言っても嘘くさいんだよ(笑)。

一同(笑)。

野田だけどそれは本当のことなんですよね。心では感謝してるんです。

取材・文:野上瑠美子撮影:You Ishii

<公演情報>
NODA・MAP 第27回公演『正三角関係』

作・演出:野田秀樹

出演:
松本潤⻑澤まさみ永山瑛太
村岡希美池谷のぶえ小松和重
野田秀樹竹中直人

秋山遊楽石川詩織兼光ほのか菊沢将憲久保田武人後東ようこ
近藤彩香白倉裕二代田正彦八条院蔵人引間文佳間瀬奈都美
的場祐太水口早香森田真和吉田朋弘李そじん

【東京公演】
《6/23(日)チケット一般発売》
2024年7月11日(木)~8月25日(日)
会場:東京芸術劇場プレイハウス

【北九州公演】
《6/23(日)チケット一般発売》
2024年9月5日(木)~9月11日(日)
会場:J:COM北九州芸術劇場 大ホール

【大阪公演】
《9/1(日)チケット一般発売》
2024月9月19日(木)~10月10日(日)
会場:SkyシアターMBS

【ロンドン公演】
10月31日(木)~11月2日(土)
会場:サドラーズ・ウェルズ劇場

『正三角関係』公式サイト
https://www.nodamap.com/seisankaku/

NODA・MAP公式Instagram
@nodamap_official

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/seisankaku/

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