【第1話】から読む。
前回からの続き。これは数年前の話です。私はユイ。夫ナオヒコと、義母の3人暮らしです。このたび第一子を妊娠したのですが、義母が「私の女友達が開業している産婦人科で産みなさい!」と言います。しかし義母の女友達が院長をしている産婦人科までは、高速を含めて2時間かかります。どう考えてもムチャなのに、義母は「絶対にそこがいい!」と言って聞きません。とうとう私たちは、義母の強引なすすめでその産婦人科へ向かうことに。受診する前、義母の実姉であるフミエおばさんの家に立ち寄ると、事情を知ったフミエおばさんが「妊娠出産をナメているのか」と激怒したのでした。
「ナオヒコくん。謝る相手は私じゃないでしょ、ユイさんでしょ」フミエおばさんは言ってくれます。
「母親の言いなりになって、こんな遠い病院で出産させようとして……奥さんや子どもに何かあったらどうするつもりなの?父親になるんだから、母親の顔色ばかりうかがっていないで、もっとしっかりしなさい!」「は、はいっ……!」
こうしてフミエおばさんが暴走する義母を食い止め、「甥の嫁」という遠い立場の私を守ってくれました。ひとりぼっちで誰も味方がいないと思っていた私は、感動のあまり涙が出そうでした。それと同時に私と夫に、「親としてしっかりしよう、お腹の赤ちゃんを守ろう」という気持ちが芽生えはじめます。
こうして一連の騒動は、無事幕を下ろしたのでした。
その後私は、ナオヒコと話し合って決めた病院をやっと受診することができました。自分の納得のいく病院を選べて、ほっとしています。
義母は仏頂面でグチグチいうものの、私たちの決めたことに反対はしません。つかの間の平和といったところでしょうか。今はひとまず落ち着いていますが、いざ子どもが産まれたらまた昔のようにならないとも限りません。そのときは、約束通り別居をするつもりです。
原案・ママスタコミュニティ脚本・大島さくら作画・よしはな編集・塚田萌
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