山下敦弘監督、高校演劇の映画化「水深ゼロメートルから」に自信「自分の欲が入っていない映画。こんな感覚は初めてに近い」

高校演劇のリブート映画化企画第2弾

山下敦弘監督、高校演劇の映画化「水深ゼロメートルから」に自信「自分の欲が入っていない映画。こんな感覚は初めてに近い」

4月18日(木) 22:00

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映画「水深ゼロメートルから」の完成披露上映会が4月18日、池袋HUMAXシネマズにて開催され、濱尾咲綺、仲吉玲亜、清田みくり、花岡すみれ、三浦理奈、山下敦弘監督が登壇した。

【フォトギャラリー】「水深ゼロメートルから」完成披露上映会の様子

本作は「アルプススタンドのはしの方」に続く高校演劇のリブート映画化企画第2弾。「天然コケッコー」や「リンダ リンダ リンダ」などを手掛けた山下監督が、第44回四国地区高等学校演劇研究大会(2019年)で文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞した徳島市立高等学校の同名舞台劇を映画化した青春群像劇。

体育教師の山本から、夏休みに特別補習としてプール掃除を指示されたココロとミクを演じた濱尾と仲吉。二人は舞台版でも同じ役で出演しているが、ココロ役の濱尾は「映画と舞台では全然お芝居の仕方が違いました。そこが難しさでもあり面白さでした。同じ役を違う表現方法で演じることができたのはとても貴重な経験でした」と語る。

ミク役の仲吉は「舞台は限られた場所でプールを表現していましたが、映画では実際のプールを使うために、距離感が違い難しかった」と感想を述べると「キャラクターの性格は変わらないのですが、間や動きによって、違う表現になるのはとても新鮮でした」と目を輝かせる。

山下監督は「『アルプススタンドのはしの方』を撮った城定秀夫監督とは面識があったのですが、監督の次を任されたんだという思いや、原作の中田夢花さんの脚本からにじみ出るフレッシュな感じ、プロデューサーの直井卓俊さんとの関係性などいろいろな要素があってやってみようと思った」と作品を手掛けた理由について述べる。そして「『リンダ リンダ リンダ』を撮ったのは28歳のとき、いま47歳ですからね。女の子たちの話は頭ではわかるけれど、感覚としては分からない。現場では女子たちに正解を聞きながらやっていました」とキャスト陣とがっつりとタッグを組んで作品に挑んだという。

チヅル役の清田とユイ役の花岡は、舞台挨拶で観客の前に立つのが初だというと、二人とも緊張した面持ち。それでも花岡は「初めてがこの作品でみんなと一緒に立つことができて嬉しいです」と初々しい表情で語っていた。

山下監督は「自分の欲が入っていない映画。こんな感覚は初めてに近い」と語ると「映画自体主人公がいないということも大きいと思いますが、とても清々しい映画。大きな映画ではありませんが、いろいろな人に届いて欲しい」とメッセージを伝える。

またキャストはそれぞれ「この映画を観た人がゼロメートルから数メートル浮き上がるような背中を押してくれる作品」(濱尾)、「どの役にも共感できるところがあると思います」(仲吉)、「どんな感想でもいいので何かを感じてほしい」(清田)、「自分の中高時代、いまの高校生、昔高校生だった人……いろいろな人がいろいろな感想を持てる映画です」(花岡)、「山下監督、キャストスタッフの皆さんが愛を込めて作った作品なのでたくさんの人に届いて欲しい」(三浦)と作品への思いを語っていた。

「水深ゼロメートルから」は、5月3日から公開。

【作品情報】
水深ゼロメートルから

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