春の全国交通安全運動(4月6日~15日)この時期、活発に動き出す“虫”がいるそうだ。
■タクシー運転手の悩み
「黄緑色の制服を着て、2人一組で駐車違反を取り締まる駐車監視員、通称・ミドリムシのこと。みんな、頭を悩ませていますよ」(都内タクシー会社運転手)
先日も、その“被害”にあったという。
「ほんの2~3分、車から離れていただけだよ。公園のトイレに行って戻ってきたら、キップ(放置車両確認標章)を貼られてて。これで2万円近い罰金だからね……」(前同)
■交通ジャーナリスト解説
駐車監視員を追跡取材した経験を持つ交通ジャーナリストの吉田武氏は、こう説明する。
「駐車監視員にとっては、“何分駐車していたか”は関係がない。駐車禁止区間であればキップを切るし、エンジンをかけたままでも、ハザードランプをつけていても無駄。
そのうえ、情に訴えても“私たちに確認標章を取り消す権限はありません”の一点張りでしょう」
■渋滞や衝突事故は減ったが
そもそも、駐車監視員制度とは何か。
「2006年に運用が開始された制度で、もともとは警察の仕事だった駐車違反を民間委託したものです。これで、路上駐車による渋滞や衝突事故が大幅に減ったのも事実。
ただ、その融通の利かなさから、ドライバーたちの不満は大きいのも、また事実です」(全国紙社会部記者)
吉田氏は駐車監視員の“生態”をこう話す。
■警察官が定年後に
「ソレっぽい人が乗っていそうな車は怖いからか、ほとんど取り締まらないんです。警察官の定年後の働き口でもありますが、面倒事は勘弁ということでしょう。
いわゆる“みなし公務員”なんですが、約3万円払って講習を受ければ誰だってなれる。私が取材した監視員も“けっこう歩くからね。いい運動だよ”なんて笑ってましたよ」
■運転者から声をかけられたら取り締まりできない
この駐車監視員から“身と車を守る方法”はあるのだろうか。匿名を条件に、駐車監視員本人から、その対処法を聞いた。
「車が見える場所にいることが一番です。我々がキップを切るには、どうしても1分以上はかかる。その間に車に戻れたら、セーフですから」
逆に、こちらから声をかけるという方法も。
◆意外なルール
「監視員がいるところに停めて“ちょっとトイレ”とか“そこのコンビニで飲み物を買うだけ”と話しかけるのも手です」(前同)
これは、なぜか。
「監視員は、運転者が車から降りて離れるところを目撃したり、運転者から声をかけられた場合、該当車両を取り締まってはいけないというルールがあるんです」(同)
■カーフィルムで
最後は奥の手だ。
「カーフィルムで車内を見えないようにする方法です。車内に人がいる場合は取り締まれないので、同乗者の有無が分からないと、我々も手の出しようがないんです」(同)
■駐禁はコンビニで支払う
もし駐禁キップを切られてしまった場合は、警察署ではなくコンビニで支払うのがオススメだという。
「警察で払うと免許に違反点数が加算されますが、コンビニ支払いだと免れます」(前同)
むろん、無断駐車は違法行為。ご注意を!
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