斎藤工“日下”が明かした悲しい過去と報われた思い、永野芽郁“雨”の希望につながるか注目<君が心をくれたから>

低音ボイスを響かせながら案内人・日下を演じる斎藤工/(C)フジテレビ

斎藤工“日下”が明かした悲しい過去と報われた思い、永野芽郁“雨”の希望につながるか注目<君が心をくれたから>

3月8日(金) 17:40

永野芽郁主演のドラマ「君が心をくれたから」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)の第9話が3月4日に放送された。雨(永野)の奇跡を見届ける案内人・日下(斎藤工)はどのような人物なのか、視聴者に注目されてきたが、本話でその過去が明らかになった。(以下、ネタバレを含みます)
【写真】キャンドルの灯りの前で見つめ合う雨(永野芽郁)と太陽(山田裕貴)

■第9話は、案内人2人の物語が展開

本作は、ノスタルジックな雰囲気の長崎を舞台に、主人公・逢原雨(永野)が、かつてただ一人心を通わせた忘れられない男性・朝野太陽(山田)と“過酷な奇跡”に立ち向かうファンタジーラブストーリー。脚本は、純愛小説の名手として若い世代に注目の作家・宇山佳佑氏によるオリジナルだ。

太陽の命を救う奇跡の代償として、3カ月かけて五感を失っていく雨。その奇跡を見届ける案内人・千秋(松本若菜)が太陽の亡き母・明日香であることが判明し、第9話は千秋にまつわる物語が展開。そのなかで、もう一人の案内人・日下(斎藤)も過去を明かした。


■日下も恋人の奇跡の代償を引き受けていた

覚悟をしたものの、やはり五感を失って真っ暗な中で生きていくことが耐えがたくなり、雨は「私のこと、死なせてください」と日下にお願いした。日下は「それはできません」としつつ、「しかし、気持ちはわかります」とポツリ。1953年生まれだという日下も雨と同じように大切な人の奇跡の代償を受けたのだ。

脚本家を夢見ていた日下は、画家を目指していた白石小夜子という女性と出会い、恋に落ちた。ところが、20歳のとき、彼女が事故で瀕死(ひんし)の重傷を負ってしまう。日下が病院に駆けつけると、そこに案内人が現われた。

雨と太陽と重なるが、日下に提示された奇跡は異なり、小夜子のけがを治す代わりに、「命は助かるが生涯動くことはできない」と言われたけがをそのまま引き受けることだった。

「何があっても変わらず私を思ってくれる」。そう信じていたが、後遺症もなく目覚めた小夜子は、夢のために日下を支えることはできないと手紙を残し、姿を消してしまった。


■日下が見た元恋人の遺作、そのタイトルは…

恋人の宿命を引き受けて20年、日下は夢をかなえることもできず、孤独に生きるしかなかった。その話を聞いて、「やっぱりないんですね、奇跡の先に希望なんて」とつぶやく雨。

雨と太陽の未来に、また別の明るい奇跡が起きてくれることを願う視聴者にとっても、日下の過去は衝撃的だった。太陽は雨を支えるつもりでいるが、雨は太陽の幸せを願って離れようとしている。その幸せな未来を遠くからでも見たいという希望を持って。

雨が願う太陽の幸せな未来に、自分がいないことが悔しくないのかと日下が問うと、「めちゃめちゃ悔しい」と本音を明かしつつ、「それでも好きな人の幸せな未来なら」と雨。その希望をかなえることが雨にとっての「生きる」ことになるのだとほほ笑み、そして「奇跡なんかに、絶対負けない」と思いを新たにしたのだ。

ラストでは、日下が長崎にある美術館へ。そこには画家になったかつての恋人の絵が展示されていた。長崎の旅をテーマにした絵が続いた最後にあったのは、1本の木の前で手をつないだ男女の後ろ姿。それは、日下が「人生で最も幸せだった」と振り返った回想シーンを思わせるものだった。そして、彼女にとって遺作であるその絵のタイトルは「ごめんなさい」。

雨が語った「好きな人の未来」を見てみたくなった日下。苦しい日々がこの絵につながっていた、そう思うと「ほんの少しだけ報われた気がします」と千秋に明かした。そして「私の人生は、今日この瞬間のためにあったのかもしれない」と結んだその表情は、ほんの少し口角を上げた明るいもののようだった。

雨と同じように奇跡の代償を受けた日下がたどり着いた思い。雨と太陽の奇跡はどんな顛末(てんまつ)を迎えるのか、ますます気になる展開となった。「奇跡に負けない」という雨の思いは、新たな奇跡を呼び起こすのか注目だ。

SNSには「斎藤工さんがあの絵を目にして表情が変わった瞬間に涙溢れてきたーーー」「彼女の未来に、ちゃんと日下さんはいたね」「切なかったけど、少し救われた」「日下さんが報われた瞬間が1番泣けました」といった感想が寄せられた。

◆文=ザテレビジョンドラマ部





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