ヴィム・ヴェンダース監督が“戦後ドイツ最大の芸術家”のすべてを描く『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』6.21公開決定

映画『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』ポスタービジュアル (C)2023, Road Movies, All rights reserved.

ヴィム・ヴェンダース監督が“戦後ドイツ最大の芸術家”のすべてを描く『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』6.21公開決定

3月8日(金) 8:00

ドイツの芸術家アンゼルム・キーファーの生涯を追ったヴィム・ヴェンダース監督の映画『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』が、6月21日より全国順次公開されることが決定。併せて、日本版ポスタービジュアルと場面写真2点が解禁された。

【写真】自然に溶け込む作品たち――『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』場面写真

本作は、戦後ドイツを代表する芸術家であり、ドイツの暗黒の歴史を主題とした作品群で知られるアンゼルム・キーファーの生涯と、その現在を追ったドキュメンタリー。

アンゼルム・キーファーは、ナチスや戦争、神話などのテーマを、絵画、彫刻、建築など多彩な表現で壮大な世界を創造する、戦後ドイツを代表する芸術家。1991年、高松宮殿下記念世界文化賞・絵画部門を受賞。ヴェンダース監督と同じ1945年生まれであり、初期の作品の中には、戦後ナチスの暗い歴史に目を背けようとする世論に反し、ナチス式の敬礼をやゆする作品を作るなど“タブー”に挑戦する作家として、美術界の反発を生みながらも注目を浴びる存在となった。1971年からはフランスに拠点を移し、わらや生地を用いて、歴史、哲学、詩、聖書の世界を創作している。彼の作品に一貫しているのは戦後ドイツ、そして死に向き合ってきたことであり、“傷ついたもの”への鎮魂をささげ続けている。

制作期間には2年の歳月を費やし、3D&6Kで撮影。従来の3D映画の飛び出すような仕掛けではなく、絵画や建築を立体的で目の前に存在するかのような奥行きのある映像で再現し、ドキュメンタリー作品において新しい可能性を追求した。「先入観を捨てて、この衝撃的なビジュアルをただ楽しんでもらいたい」とヴェンダース監督は語る。

キャストには、アンゼルム・キーファー本人のほか、自身の青年期を息子のダニエル・キーファーが演じ、幼少期をヴェンダース監督の息子アントン・ヴェンダースが務めている。本作は役所広司主演『PERFECT DAYS』が出品された第76回カンヌ国際映画祭で、ヴィム・ヴェンダース監督作品として2作同時にプレミア上映された。

日本版ポスタービジュアルは、作品の1つである巨大な塔の中にたたずむアンゼルム・キーファーの後ろ姿を写したもの。中央のキャッチコピーに「圧倒的な没入感」とある通り、映画では目の前に巨大で立体的な芸術品が迫りくるような迫力ある3D映像が映し出される。場面写真は、アンゼルムの手掛けた作品の一部をとらえたものとなっている。

2025年3月下旬から6月下旬まで、世界遺産・二条城でアンゼルム・キーファーの大規模個展が開催されることも決定している。

映画『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』は、6月21日より全国順次公開。

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