「スター・ウォーズ」最新アニメ開幕ファイナル・シーズン初回から“誰も見捨てない”オメガのピュアな心にジーン

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」ファイナル・シーズンより、オメガ/(C)2024 Lucasfilm Ltd.

「スター・ウォーズ」最新アニメ開幕ファイナル・シーズン初回から“誰も見捨てない”オメガのピュアな心にジーン

2月26日(月) 12:35

ジョージ・ルーカスが原案、デイヴ・フィローニが監督を務めたアニメーションシリーズ「クローン・ウォーズ」から登場した“異端”のエリート・クローン部隊“バッド・バッチ”。彼らを主人公に描いた「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シリーズのファイナル・シーズン(シーズン3)が2月21日に配信された。初回は第1話から第3話までの3エピソードを一挙配信。相変わらずピュアで仲間思いのいい子・オメガに思わずジーンとさせられた第1話「囚人」をレビューする。(以下、ネタバレを含みます)
【写真】確かに似ている!オメガの“姉妹”だというエメリーとの場面カット

■捕らえられたオメガとクロスヘアー

シーズン3につながる“シーズン2”の終盤について、少しおさらいを。クロスヘアーは、「いくらでも代わりはいる」とクローン兵を“使い捨て”だと言い放った帝国の上官を攻撃したことで捕らえられてしまっていた。

そんなクロスヘアーを追うハンターたち。仲間を助けるためにテクは自らの命を犠牲にし、ハンターとレッカーはオメガだけは逃がそうとするが、オメガも2人を助けようとしてドクター・ヘムロックに捕らえられてしまう。レッカーたちはオメガを乗せたドクター・ヘムロックの船を追おうとするが見失って追跡不能に。

オメガは連れて行かれた場所で、医療科学者ナラ・セと再会。そこで捕らえられているクロスヘアーにも会うことができた。さらに、オメガの姉妹だというエメリーに会えたところでシーズン2は終わっていた。

そしてシーズン3の第1話「囚人」は、オメガとクロスヘアーがメインのストーリーが展開。オメガ自身が「囚人みたい」と言っている通り、窓はあるが狭い部屋の中に入れられて自由の少ない生活を送っていた。エメリーに仕事の手伝いをさせられるが、それは囚人から採取した血液サンプルをナラ・セの所に届けるというもの。運ぶ前にオメガも採血され、運ぶサンプルの中にそれが加えられた。エメリーが「日課」と言っており、その後、毎日採血されることに。ナラ・セは血液サンプルの中にオメガのものがあることに気付き、分析にかけずにそれを廃棄した。

ここで明らかになったことがある。帝国の狙いは「遺伝工学によるM(ミディ=クロリアン)値の増強」で、その研究のためにナラ・セはヘムロックに強制的に連れて来られたということ。フォースの感応力を左右するという“M値”の重要性は今後明らかになるはずだが、ナラ・セがあまり協力的でないため、元助手だったオメガを捕らえて連れてきた。ナラ・セもオメガ同様、“囚人”的な扱いを受けており、帝国に対してささやかな抵抗をしている。オメガのサンプルを廃棄したのは、オメガの血液に“M値”を増強させる何かが含まれていることを知っていたからなのだろう。

■凶暴な猟犬相手でも優しいオメガ

ハウンド(猟犬)に餌を与えることもオメガの仕事。その中に“バッチャー”と呼び、自分の食糧を分けてあげるなど気にかけているハウンドがいた。バッド・バッチにちなんで付けた名前だろう。オメガは隙を見て、クロスヘアーにも会いに行き「一緒に逃げよう」と声をかけるが、クロスヘアーは「逃げ道などない」と悲観的。しかし仲間思いのオメガは決して諦めない。

第1話の中盤頃、ハウンドのいる所にある藁(わら)を集めて作っていた人形が完成し、オメガの髪も後ろで結えるくらいに伸びていることから、ここにやってきてからしばらくたったことが分かる。相変わらず“日課”の採血は行われていて、ナラ・セはそれを廃棄というルーティン。バッチャーはオメガに少し慣れてきたようだが、夜間パトロール時にケガをしていた。回復しなければ殺処分されてしまうと聞き、オメガは薬を塗って手当を行う。

クロスヘアーにも定期的に会いにいっているようだが、クロスヘアーもかなり頑固。ここから脱出したければ、自分やハウンドなどに構ったりせず、自分の目的を最優先しろとオメガに話している。しかし、オメガにとって大事なのは家族同然の“仲間たち”。「一緒じゃなきゃ嫌だ」とこちらも頑固。どちらも相手を思うからこそだ。

バッチャーのケガは回復に向かっていたが、飼い慣らされた猟犬は役目が果たせないと判断され殺処分されることに。監視ドロイドを倒し、バッチャーを自由にしてあげたが、ヘムロックからは「どんなに強いハウンドでも基地の外では生存は難しい」と、残酷なことをしたと言われてしまう。しかし、それに怯むことなく「生き残れるかもしれないよ。チャンスさえあれば」と反論。

ヘムロックの言葉にオメガが反発し、挑発するような言葉さえも投げ掛ける。エメリーは間に入って止めようとするが、ヘムロックは「誰かが犠牲になるしかない」と、クロスヘアーの懲罰を匂わせる発言をした。この出来事がオメガに“できるだけ早く脱出すること”と“クロスヘアーも一緒に”という気持ちにさせたようだ。

オメガは関わった者たちを変える力を持っている。凶暴なハウンドのバッチャーとの距離を縮められたことや、どちらかというと冷淡な印象だったエメリーが「処分する」と言って取り上げた藁の人形をオメガにこっそり返したりしたのも、オメガの“仲間”へのピュアな思いが伝わったからだと思われる。エメリー自身、「姉妹に会えてうれしい」と言われたのがうれしかったのだろう。脱出したバッチャーの誇らしげな遠吠えがオメガの部屋にも聞こえてきたが、このバッチャーの声もオメガに勇気を与えてくれたようだ。そんなオメガのけなげな姿は、見ているこちらも思わずジーンとくるほど。

およそ30分の中にいろんなことが凝縮された第1話。シーズン3がすごいものになることを予感させてくれる内容に仕上がっていた。

同時に配信された第2話「未知の道」はオメガを捜すハンターとレッカーがメインのストーリーで、第3話「タンティスの影」では帝国の計画が明らかになり、オメガとクロスヘアーが大胆な行動に打って出る様子が描かれている。1週目から“M値”じゃないが、ワクワク指数高めの幕開けとなっている。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン3は、毎週水曜にディズニープラスで独占配信中。

◆文=田中隆信



【関連記事】
【動画】“異端な”兵士が最後の任務へ!ファイナル・シーズン予告
【写真】姉妹の絆も垣間見えるファイナル・シーズンの幕開け
【写真】初週に早速パルパティーン皇帝が登場する場面も
「スター・ウォーズ」最新アニメ公開“異端のクローン”たちの関係性に引き込まれる
二階堂ふみ、ハリウッドデビュー作での癒やしは“カフェカー”
WEBザテレビジョン

エンタメ 新着ニュース

合わせて読みたい記事

編集部のおすすめ記事

エンタメ アクセスランキング

急上昇ランキング

注目トピックス

Ameba News

注目の芸能人ブログ