『熱血バスケ』MC副島淳が語るバスケ愛高校時代は全国大会で活躍後の日本代表選手とも対戦

村上庄吾●写真photos by Murakami Shogo

『熱血バスケ』MC副島淳が語るバスケ愛高校時代は全国大会で活躍後の日本代表選手とも対戦

2月21日(水) 10:50

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「人生で一番情熱を注いだのはバスケット」と言う副島淳さん

「人生で一番情熱を注いだのはバスケット」と言う副島淳さん





トレードマークは195cmの長身と大きなアフロヘアー。『あさイチ』(NHK総合)のレポーターとしてすっかり"朝の顔"になったタレント・俳優の副島淳さんは、実は全国大会出場経験を持つ元バスケットマン。Bリーグ主催の各種イベントなどでMCを務め、昨年からは応援番組『熱血バスケ』(NHK BS)でメインMCを務めている。2023年には北野武監督の映画にも出演するなどますます精力的な活動を続ける副島さんに、バスケットボールと出会い、競技への熱い思いについて聞いた。

【始めた理由は「ラクそう」と「ダンクできそう」】――バスケットボールを始めたのはいつごろ、何がきっかけだったんですか?

「始めたのは中学1年生です。それまでは『スラムダンク』でしかバスケを知らなくて、中学校で何かしらの部活に入らなきゃいけないことになったので、一番ラクそうなバスケ部に入りました」

――「ラクそう」という理由でバスケを始めた方と初めてお会いしました(笑)。

「『スラムダンク』を読んで『ちょっとやれば上履きでダンクできんのか』って思ったところは正直あります(笑)。日本の実業団どころかNBAもいっさい見たことなかったですね。当時はマイケル・ジョーダン、スコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマンのシカゴ・ブルズが全盛期だったんですけど、そういうのも全く知らなかったです」

――そんなきっかけから始められたものの、中学、高校、大学と計10年にわたって競技を続けられます。

「これは確実に、中学校2年生の時に赴任してきた先生の影響です。1年生の時は和気あいあいとやっているだけ。『ボールに触った人がガードやってね』くらいの素人の集まりで、大会に出ても地区1回戦負けとかだったんです。ところがその先生と出会って、バスケのことをイチから教えてもらい、勝つ楽しさや戦術の楽しさに一気にのめり込みました。NBAのビデオを見せてもらって『副島は背が高いから、ゴール下に一番近いところのセンターっていうポジションな』というからのスタートだったんですけど、まったくの素人集団だったので、教えてもらうことすべてが新鮮だったんですね。

当時はぶっちゃけ、中学卒業後は進学せず就職しようと思っていたんですけど、バスケの実力がついて県選抜に選ばれたことで高校に行く選択肢が生まれましたし、大学まで10年間バスケットボールを続けられたのはその先生のおかげ以外にないと思います。

まぁ、練習はメチャメチャ厳しかったんですけどね。みんなで『やめますって言いに行こう』と相談したこともありましたし、何度車に卵をぶつけてやろうかと思ったか(笑)。でも、1回も勝てなかった僕らに『勝てる』という成功体験を如実に身につけさせてくれた先生のおかげで、僕だけでなくみんながどんどんバスケットにのめり込んでいきました」

【バスケットの仕事は仕事じゃない】――大学卒業後はバスケを続けるという選択肢はなかったのですか?

「そうですね。リアルな話しをすると、当時のトップリーグだったNBLやbjリーグのチームからはどこからも誘いはなかったんです。実業団チームから『働きながらバスケをしないか?』という誘いはいくつかあったんですけど......うーん、結論から言うと度胸がなかったと言いますか、あきらめてしまった。

当時は今のようにきちんとした体制のプロリーグがあったわけでもなく、世間的な認知度も高いわけではなかったこともありました。ただ、これは言い訳みたいでカッコ悪いですけど、当時に今の制度があったとしたらB3でもプロとしてバスケを続けていたんじゃないかと思います」

――決して、バスケットに飽きたとか、嫌いになったわけではなかったのですね。

「全然、そんなことはないです!友達と草バスケはやっていましたし、高校同期の太田敦也(三遠ネオフェニックス)や対戦していた竹内公輔(宇都宮ブレックス)と竹内譲次(大阪エヴェッサ)の(双子の)日本代表を応援していました。それこそ、2016年のBリーグ初年度の開幕戦はちょっと泣きながら見ていましたよ。土日のゴールデンタイムに地上波のテレビで試合を見て『こんな時代がついに来た』という喜びが半分、『俺もあきらめなきゃよかったな』という複雑な気持ちが半分。『俺も泥臭くバスケにしがみついてたら、どうなってたんだろう...』という思いも、正直ありました」

――そういったところから巡り巡って、昨年より『熱血バスケ』のMCとしてバスケットボールに携わっています。どんなお気持ちですか?

「なんと言いますか......バスケットのお仕事は、お仕事なんだけどお仕事じゃないですね。僕はあくまでひとりのバスケットボールファンですし、自分が40年の人生で一番情熱を注いだのはバスケットと言って過言ではないので、それに携われるというだけでメチャクチャありがたいです。そもそも僕は、タレント活動を始めたときから『いつかはバスケの仕事をやりたい』と思って勉強をしていて、昨年ご縁があって『熱血バスケ』のお仕事をいただけた時は、本当にうれしかったです。会場に行っても、選手やファンの方々にお話を聞いても、"俳優・タレントの副島淳"でなく"ただのバスケ好きな副島淳"としていさせてもらっているところもあって、もう、楽しすぎます。

ただ、試合会場に行くと、『あさイチ』で僕のことを知ってくれているファンの方に『バスケ、やってたんですね』って言われることもまだまだ多くて、そこは悔しいです(笑)。『やってましたよ!何なら竹内兄弟と高校時代に対戦してますよ!』って自分からアピールしています」

「ただのバスケ好き」として取材に臨んでいるという副島さん

「ただのバスケ好き」として取材に臨んでいるという副島さん





【視聴者目線でいろんな角度から伝えたい】――MCとして、心がけているのはどのようなことですか?

「まずは、画面を通じて『バスケットって面白いんだよ』っていうことを伝えたいという思いはあります。コアな部分の解説はアナリストの佐々木クリスさんがいるし、サポートしてくれる『応援隊』のみんなも個性豊かなので、自分がMCとしてみなさんのキャラクターを生かしながら、見てくれている方に一人ひとりの思いを伝えたいなと思っています。変にMCとしてかしこまることなく、ゲストの選手たちとも盛り上がってワチャワチャしながらも、熱い試合にしっかりフォーカスして真剣に語り合ったり......。本当にスポーツって筋書きのないドラマだと思うんで、その熱さと楽しさを届けたいです」

――佐々木クリスさんや『応援隊』のまるぴさんにお話しをうかがったことがありますが、お二方とも本当に熱いバスケ愛をお持ちです。副島さんも含め、そういった方々が集まってバスケットボールの番組が作られる日が来るなんて、それこそ15年前には想像できませんでした。

「ひとえにBリーグのおかげだと思います。自分が大学生のころ、17〜18年前の日本バスケ界は暗黒期で、『これからどうなるんだろう』という状態だったのに、2016年にBリーグが開幕して、えぐい成長曲線を描いてきました。今年はパリオリンピックもあるし、男子も女子もひとつでも多く『勝ち星』というわかりやすい名刺を届けてあげることで、もっともっと日本のバスケ熱は上がってくるはず。うん、伸びしろしかないですよね」

――最後に、番組の見どころと意気込みをお聞かせください。

「MCという立場ではありますが、視聴者のみなさんと同じひとりの『バスケファン』として、試合、選手、会場グルメなど、いろんな角度からバスケットの面白さを番組を通して伝えたいと思っています。『この選手がイケメンだから』でも『このチームの応援カラーが好きだな』でもなんでもいいから、番組を通して『バスケをもっと見たいな』って思わせる動機を提供できたらいいなと思っています。『熱血バスケ』を見て応援し始めました!みたいな声が1個でも多く挙がってくれたら、自分もほかの出演者・スタッフも、みんな喜ぶと思います。

その上で、コアなファンの方にも『こういうところに注目するんだ』と驚いてもらえるような内容になっているので、初心者から上級者まで多くの方に楽んでいただけたらうれしいです!』

応援隊のまるぴさん(右)と共に「熱血バスケ」を盛り上げている

応援隊のまるぴさん(右)と共に「熱血バスケ」を盛り上げている



【Profile】副島淳(そえじま・じゅん)/1984年生まれ、千葉県出身。浦安市立美浜中学校でバスケットボールを始め、市立柏高時代には主力としてインターハイ、ウインターカップに出場。大学卒業後に芸能の道に進み、現在は『あさイチ』(NHK総合)や昼の情報番組にレギュラー出演中。第47回日本アカデミー賞6部門受賞の北野武監督の最新映画『首』では、織田信長の家臣『弥助』を演じている。2023年から『熱血バスケ』のMCを務めており、好きなBリーガーは太田敦也と今村佳太(琉球ゴールデンキングス)。『スラムダンク』のキャラクターだと木暮公延。「結局、木暮くんに泣かされている自分がいます」

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