中島颯太、ドラマ『おっパン』の出演は誇り「俳優として基礎になる作品に出会えた」

2月16日(金) 7:00

原田泰造さんが主演を務める土ドラ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(東海テレビ・フジテレビ系、毎週土曜23:40~)の第7話が2月17日に放送されます(この日は24:00~)。

本作は、家族からも嫌がられる古い価値観を持ったカタブツの「おっさん」=沖田誠(原田)が、ゲイの青年・五十嵐大地との出会いによって、これまでの“自分の常識”をどんどんアップデートしていくホームコメディドラマです。民放公式テレビ配信サービス「TVer」での第1話の再生数は100万回を突破し、東海テレビ制作のドラマ初回放送としては歴代1位の再生回数を記録したことも話題となっています。

誠に大きな影響を与える大地を演じるのは、本作で地上波連ドラ初出演となる中島颯太さん(FANTASTICS)。心に響く台詞が多いと話題の大地を演じることで、中島さんが得たものとは?本作を通じて俳優としてアップデートできたことも聞きました。

『おっパン』出演であらためて感じたこと「自分の思っていることが当たり前ではない」

――五十嵐大地という役を演じての感想をお願いします。

『おっパン』という作品の素敵なメッセージ性の重要な部分を担っているので、とても考えながら演じました。大地くんの言葉が、見ている皆さんが考え方の切り替えをしたり、いろいろな世界を楽しく生きていくための支えになったりすると思います。僕自身も今後もその言葉に助けられるだろうなと感じたので、大地くんをやらせていただけてありがたいです。しかも今回が初めての地上波連ドラへの挑戦だったので、すごく誇りに思います。

――大地の台詞は名言ばかりですが、なかでも印象に残っている言葉はありますか?

ありすぎるんですよね……なので今パッとは出ないんですけど、翔くん(城桧吏)に話す言葉と誠さんに話す言葉は角度が違うので、そのあたりを比べながら見ていただきたいです。誠さんには“知ってほしい”の一心でぶつかりますが、いろいろ知っているからこそ翔くんには翔くんへの伝え方をしています。大地くんの人に対する向き合い方が、よりわかるかなと思います。

――この作品を通して中島さんの考え方に変化などはありますか?

僕はもともと「いろいろな人の“好き”を肯定したいな」「その人の好きなことを知りたいな」と思うタイプでしたが、「自分の思っていることが当たり前ではない」というのはあらためて感じました。最初からそう思っていたし自分は偏見などはないつもりでいましたが、実際にはもっといろいろな考え方があって、それを知ることができたのは大きいですね。とくにアウティングについて描かれたBBQのシーン(第5話)は、人生においてすごく重要な部分になると思います。

――お芝居について、難しさを感じることはありましたか?

最初は不安もありましたが、根本的に大地くんの考え方が自分のイメージした通りだったので、そこは入りやすかったです。緊張もしましたが、泰造さんや松下(由樹)さんがたの、大先輩のお芝居を身近に見ることができる機会でもあったので「ものすごいスピードで吸収したいな」と思っていました。

――大地を演じる上で、意識したことも聞かせてください。

会話シーンが多かったので、何が来ても受け止めて答えるような、落ち着きのある大地くんをイメージしました。台詞を焦らないようにするとか、自分が思っているよりゆっくり話すとか。相手の話を聞いてどんなリズムで返すのか……きっと趣味の人間観察が活きたんじゃないかなと思います(笑)。

――(笑)。でも、人間観察はたしかに俳優業の役に立ちそうですね。

人間観察、大好きなんですよ。とにかく人が好きなので、「この人はどんな人なんだろう」「どんなことが好きなんだろう」と、初対面の時はすごくわくわくするんです。

原田泰造の印象「ゆったりと、ほっこりとした時間が流れている」

――今回のような新しい現場に臨むときにも、そんなお気持ちで?

本当にわくわくしました。「キャストのみなさんはどんな人なんだろう?」とか「早く仲良くなりたいな」という気持ちが大きくて。現場では、泰造さんとたくさんお話しました。「僕もサウナ好きなんです~」という話から始まって、プライベートの話も役の話もしました。僕は芸人さんが大好きなので、芸人さんの裏話を聞いたりもして。初めて泰造さんが有田哲平さんのことを「アリペイ」と言っているのを聞いて「本当にそう呼んでるんだ!」と思いました(笑)。

――たしかに生で聞いたら、「本物だ!」ってなりそうです(笑)。

「昨日、アリペイと飲んでて……」と聞いた瞬間に、「うわぁっ」って(笑)。ふだんの泰造さんはすごくゆっくり話す方なんですよね。バラエティ番組を見ていると、素早くボケを返しているようなイメージがあったので、実際はこんなにゆったりと、ほっこりとした時間が流れている方だったんだなと思いました。俳優としての泰造さんはアップデートしきっていて、スタッフさんとの関わり方もそうですし、監督さんともお互いを尊重しながら一緒に作品を作っていることが伝わってきて、すごく素敵な方でした。

――ほかの共演者とのエピソードで、面白かったことはありますか?

(砂川)円先輩役のとんちゃん(東啓介)とはめちゃくちゃ気が合うので、ずっとボケツッコミしていました。空き時間があったときには2人でご飯に行ったり、街中を散歩したり、ショッピングモールでボケ合ったりもしましたね(笑)。でも、そういうことが後半にかけて効いてきたと思います。

――関係性ができていると、お芝居もやりやすいんですね。

やりやすいですね。とんちゃんは以前、僕の事務所の先輩のNESMITHさんと共演していて、仲が良かったんです。その繋がりもあってすぐに話ができましたし、打ち解けるのがすごく早かったです。

――今回のドラマを通して、「俳優としてアップデートできた」と思うことはありますか?

初めての経験にもかかわらず、ずっと長台詞だったんですよね。でも、今思えばそれが大きな経験になったのかなと。キャストのみなさんのやり方もゆっくり学べましたし、スタッフさんも温かい方ばかりでした。今後も何かあるたびにこの作品を見返すような、俳優として基礎になる作品に出会えたと思います。

――率直に、俳優業は楽しかったですか?

すごく楽しかったです。ずっとヒューマンドラマをやりたいと思っていたんですが、この作品を機に「自分の人生に活きる作品にどんどん出ていきたいな」と、さらに思うようになりました。

FANTASTICSメンバーからもらう刺激「帰る場所がある」

――本作について、FANTASTICSのメンバーと何かお話されましたか?

この1月期に(佐藤)大樹くんと(八木)勇征くんもドラマに出演しているんですが、同じクールに同じグループから3人、4本のドラマに出るというのはLDHとして初めてのことなのでみんなで喜びました。ドラマも見てくれていて「面白い」とか「いい話だね」と言ってもらえて。勇征くんは「映像も綺麗だし、話もいい」と言ってくれました。

――そういったメンバーの個々の活躍は、やはり刺激になりますか?

なりますね。みんながそれぞれの場所で頑張っているのをお互いに見て盛り上げます。それぞれ違うスケジュールが入っているのを見ると、「みんな頑張ってるな」とか「自分も頑張りたいな」と思えるんです。その上で、みんなが集まったときにはすごいパワーでライブができたらいいなと常に思っています。

――個人活動とグループ活動に相乗効果がありそうですね。

俳優さんの場合、ドラマや映画を撮ってチームになっても、終わると離れてしまうのが寂しいじゃないですか。でも、アーティストには帰る場所が絶対にあって「これって本当にいい環境なんだよ」と大樹くんが言っていたんです。いつでも帰ってきて、みんなでワイワイできる場所があるのはすごく素敵なことなんだよ、と。最近はみんなもその感覚がわかるようになったので、FANTASTICSに帰ったときにも「何をどうしたいか」という発言の質が上がってきていると思います。

――誠は大地との出会いをきっかけに変わっていきましたが、中島さんは誰かの存在によって「自分を変えよう」と思ったことはありますか?

家族の存在が大きいです。両親がすごくポジティブで、話を聞くと悩んでいたのが馬鹿らしくなるくらいで(笑)。「たしかにその考え方もあるね」と切り替える、ということを何回もやってきています。それが根付いて僕もポジティブになったんですが、いまだにお母さんのポジティブさはすごいなって思いますね。「いや、それはちょっと無理やろ」と思うくらい行き過ぎているポジティブさもあるんですけど(笑)。とことんポジティブに、とことん前向きに。アーティストとしても、俳優としても、そういう存在としてたくさんの方を勇気づけられたらいいなと思います。

――ご家族とメンバーに囲まれて、とても素敵な環境ですね。

そうですね。僕にとって、支えになっていることは間違いないです。

(取材・撮影・文:nakamura omame)

ヘアメイク:島田聖香(Luana)
スタイリスト:平松正啓(Y's C)

<第7話あらすじ>
家族4人で食卓を囲むことが出来た沖田家。ひとつの大きな壁を乗り越えた誠(原田)だったが職場では戦国時代の合戦場のような緊迫した空気が立ち込めていた。誠の先輩にあたる昭和世代の古池正則(渡辺哲)の言動に、部下たちがぴりついていたのだ。そんな中、部下たちから念願のランチに誘われる誠。しかし、そこは阿鼻叫喚の地獄絵図で!?

一方、息子の翔(城)は同級生のメイク女子・相沢香梨奈(並木彩華)のお陰でようやく“自分のやりたいこと”を見つけることが出来る。それはメイクアップアーティストへの道。母・美香(富田靖子)と姉の萌(大原梓)には相談したものの、まだ誠には言えないでいる翔。そんな翔に野球部の長谷川(坂上翔麻)がとある質問を投げかける。「沖田ってゲイなの?」

五十嵐大地(中島)は大地で悩んでいた。恋人で獣医学部の先輩でもある砂川円(東)が獣医師試験を受けないつもりだというのだ。大地と一緒にいるための選択らしいのだが、そんな円に大地はいつもの前向きさを失い――!?それぞれの悩みが交錯するおっパンステージ3が幕を開ける!

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