働き盛りのサラリーマンにも骨粗鬆症のリスク…専門医が警告する“特に要注意な人”

働き盛りのサラリーマンにも骨粗鬆症のリスク…専門医が警告する“特に要注意な人”

2月8日(木) 15:50

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骨粗鬆症といえば、「老人がかかる病気」というイメージがあるかもしれない。だが、「骨粗鬆症の難民ゼロ」を目標に活動する整形外科医の渡邉順哉氏によると、働き盛りのサラリーマンが発症するケースもあると警鐘を鳴らす。

骨粗鬆症になることで命に関わることも

そもそも骨粗鬆症とはどのような病気なのか。「骨粗鬆症は骨がもろくなることによって、転んだり、尻もちをついたりしただけで簡単に骨折してしまう病気です」と渡邉氏は解説する。

「骨粗鬆症はとくに自覚症状がないので、骨粗鬆症になって困ることはありません。ですが、そのまま放置しておくと骨折のリスクが高まりますし、万が一骨折すると、入院したり、寝たきりになったりする可能性もある。その後の生活に大きな悪影響を与えてしまいます」

とくに怖いのが、骨粗鬆症を放置して股関節や腰が骨折してしまうケース。

「股関節や腰を骨折すると、寿命に大きく影響します。大腿骨を骨折した場合、5年生存率が50%になる、ガンよりも怖いデータもあります」

骨粗鬆症には女性のほうが圧倒的になりやすい

では、骨粗鬆症にはどのような人がなりやすいのか。

「中年以降の女性のリスクが圧倒的に高いです。男女比の割合でいうと。1対10ほどの差があります。というのも、女性ホルモンが骨の代謝を調節しているので、閉経によって女性ホルモンが減少すると、骨粗鬆症を発症しやすくなります」

先述した通り、骨粗鬆症には自覚症状がないので、早期発見をするには検査を受けるしかないという。

「男性は女性のように一気にリスクが高まることはありませんが、女性の場合は、40歳を過ぎたら最低1年に1回は精密検査をおすすめしています」

働き盛りのサラリーマンにも骨粗鬆症のリスク

ただし、「たとえ若い男性でも生活習慣や持病によっては、骨粗鬆症の発症リスクが大きくなる」と渡邉氏は指摘する。

「糖尿病や腎臓や肺の病気や膠原病などの疾患がある人は、骨粗鬆症のリスクが高まります。とくに20代などの若い世代からこれらの病気を患っている人は、骨がもろくなりやすいので、早めに骨粗鬆症の検査を受けるべき。

膠原病の治療のためにステロイドを内服されている方も要注意です。ステロイドを長期に服用していると、骨が副作用によって弱くなります。とくに若いころからステロイドを処方されているという方は、骨粗鬆症のリスクが高いです」

持病がなくても骨粗鬆症になってしまうケース

また、持病がないからといって油断するのは早計とのこと。

「日常的に日光を浴びることが少なく、肌が白い方はビタミンDが不足している可能性が高い。ビタミンDが不足すると骨が作られなくなり、骨が弱くなってしまいます。あとは痩せ型の方も要注意です。BMI(体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数)が『18』を切ってくると、骨が弱りやすいといわれています」

心当たりのある人は専門医に早めに相談を。自覚症状がなかったとしても決して楽観してはいけない。

<取材・文/黒田知道>



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