半田健人&芳賀優里亜、「『仮面ライダー555(ファイズ)』は青春」20周年の新作は「らしさを守るのも務めだと思った」

(左から)芳賀優里亜、半田健人 クランクイン!写真:高野広美

半田健人&芳賀優里亜、「『仮面ライダー555(ファイズ)』は青春」20周年の新作は「らしさを守るのも務めだと思った」

2月1日(木) 6:00

『仮面ライダー555(ファイズ)(以下、555)』テレビシリーズ最終話から20年後を描く完全新作『仮面ライダー555(ファイズ)20th パラダイス・リゲインド』が、2月2日より新宿バルト9ほかにて期間限定で上映される。本作で描かれるのは、人類の進化形・オルフェノクと人類をめぐる「その後の」物語。それは果たして「夢」の続きなのか、あるいは「絶望」の始まりなのか。主人公・乾巧を演じる半田健人とヒロイン・園田真理を演じる芳賀優里亜は「今まで挑戦してこなかったことをやればそれが新しいという意味ではないと思った」と、20年後を描く本作へのこだわりについて話した。

【動画】半田健人&芳賀優里亜、“らしさ”を守った新たな『555』を語る

■令和5年5月5日がちょうど20周年という奇跡

――本作のオファーがきたときはどんなお気持ちでしたか?

半田:オファーがきたと言いますか、実は我々キャスト陣から「やりたい」というお願いをしたと言いますか…。そろそろ20周年になるというタイミングで、我々も何かできることはないだろうかと模索していたんです。スタッフさんには「我々は準備ができてますよ」とお伝えしていたので、それが形となったと聞いたときは、やはり嬉しかったですね。

芳賀:令和5年5月5日にちょうど20周年が来るという、こんな奇跡はないと思いました。それで何かやりたいよねという話をしていたんですけれど、まさか新作を単独で1本できるとは思ってもいなかったので。ビックリはもちろん、すごく嬉しかったです。

半田:実はオファーがあってからクランクインまでの時間が結構早くて、色々と調整が大変ではありました。

――短い期間で準備しなければならなかったけれど、やる覚悟はできていたから撮影に臨めたということでしょうか。

半田:そうですね。もうやるつもりではいたので。ただ、シナリオの面でちょっと引っ掛かる部分があったんですよ。それで、衣装合わせの日にプロデューサーさんに「話があります」と直談判をして、ディスカッションをしました。

――どういった点で引っ掛かりがありましたか?

半田:僕が最も念頭に置いていたのは“『555』らしさ”です。新しい『555』はもちろん歓迎なんですけど、今まで挑戦してこなかったことをやればそれが新しいという意味ではないと思ったんです。当時ご覧になっていたみなさんの中にも『555』の印象っていうものはある程度存在すると思っていて。それを維持する、守るということも務めだと感じていたんです。従来の“『555』らしさ”をいかに引き継げるのかという点を重視したいというお話をしました。

芳賀:20年応援してくださるみなさんの声があったから新作が実現したと思うので、ファンの方が喜んでもらえる作品にしたいという気持ちが強かったんです。これは、オリジナルキャストみんなが大切にしたいと考えていたことだったと思いますね。

――お二人が思う“『555』らしさ”とは?

半田:『555』のよさはね、暗さにある。

芳賀:明るくないよね。TVシリーズの『555』を演じていた当時、私はまだ子どもでしたけど、今は“大人になってから気がつく魅力”もあると感じています。年齢によって感情移入する人物が変わってくるんですよ。それも『555』のよさだと思います。

――私もTVシリーズ放送当時は子どもだったのですが、大人になってから観なおしたら敵だと思っていたキャラクターに共感できるようになっていました。

半田:そうそう。『555』を見ていると、「あれ、この人、実は悪いことしてないよね」って、そういう感情が湧いてきます。

■『555』は“高校4年生”であり“青春”


――撮影をされてみて、難しかったシーンなどはありましたか?

半田:難しかったところは特にありません。というのも、もう20年前ですけども、1年間ずっと演じていましたし、僕にとっては実質デビュー作のようなもので、とても大きな洗礼を受けているんです。なので、もう役が染みついちゃっていて。新しい台本であれ、当時とは違う現場であれ、『555』を撮るとなれば、僕は“巧”になるんです。時間が空いたから忘れるということは全くないんですよ。

芳賀:不思議だよね、あの感覚は。

半田:特に今回は真理もいるし、海堂直也(演・唐橋充)もいるし、草加雅人(演・村上幸平)もいる。だから、世界観により入り込みやすかったです。難しかったのはむしろ、本作から登場した新キャストの若い子たちだったんじゃないかな。

芳賀:確かに。オリジナルキャストとは何の違和感もなくできたけど、新しく加わるみんなとの距離感は、多少なりとも意識はしたかも。若い子たちは若い子たちで楽しそうにやっていたので、そこに入り込み過ぎないようにしなきゃと思っていました(笑)。

半田:未来ある若者に迷惑をかけちゃいかんってね(笑)。でも僕らも僕らでね、『555』の現場に戻ってきたら気持ちは若くなるんです。当時に戻っちゃうんですよね。

芳賀:戻りますね。それはきっとスタッフさんも含めてそのはず。

半田:年を重ねても、出会ったときの関係性は変わらない。スタッフさんから見たらたぶん、僕たちは未だに子どもに見えているんじゃないかな。

芳賀:それが私たちにとっても、心地いいんですよね。

半田:そうね。

芳賀:やっぱり1年間って大きいですよね。子どもだった私にとっては、もはや青春でした。みんなでひとつのものをよりよくするために制作する。それが、ちょっと学園祭に近い雰囲気もありつつ、でも真面目にお仕事をしつつ。

半田:僕も同じですよ。当時は高校3年生の途中でしたから。高校4年生が『555』っていう感じです。すごくいい時間をいただいたなと今も思っていますし、そのときにできた絆や友情は宝になっています。

■今と昔の『555』を両方楽しめるような作品


――本作は真理を中心に物語が進んでいくと言っても過言ではないくらい、キーキャラクターになっています。

半田:真理というキャラクター史上、いちばんの革命・変化があったよね。

芳賀:あった。ネタバレになってしまうので詳しくは伏せますが、ラストシーンであのセリフが言えたということは、心の底からオルフェノクという存在を受け入れることがやっとできたのかなと思っています。

半田:ショッキングなんだけど、逆にスッキリするんじゃないかな。

芳賀:ですね。ぜひ、劇場で確かめていただければと思います。

――昭和・平成・令和と続く「仮面ライダー」シリーズ。『555』に携わってきてお二人は「仮面ライダー」が長く愛されるのはどういう魅力があるからだと思いますか?

半田:今回『555』の新作が実現したのがいい例だと思うのですが、ふつうなら20年も前の作品は、あまり振り返ってもらえることはないんです。でも、「仮面ライダー」というのは昭和から続いているシリーズということで絶え間なくファンがいてくださって、今も昔も関係なく見ていただけている。そこがすごくいいところなんじゃないかなと思いますね。

芳賀:単純に、やっぱり面白いんですよね。常に新しいもの・時代の風景に合ったものをスタッフさんたちが試行錯誤しながら考えて、意欲的に取り組んでいる結果が、長い歴史になっているんだと思います。

――作品を楽しみにしているみなさんへメッセージをお願いします。

芳賀:新キャスト・新フォームと色々とアップデートされていることもありますが、しっかりと『555』らしさも散りばめられています。今と昔の『555』を両方楽しめるような作品になっているので、ぜひ劇場で2度、3度と見ていただけたら嬉しいです。

半田:みなさんの応援のおかげで20周年の新作ができました。この作品は、これまで応援してくださった『555』ファンの方なら、「そうこなくちゃ」と共感していただけるものになっているはずです。本作を見て、また一層、『555』を愛していただけたら幸いです。

(取材・文:M.TOKU写真:高野広美)

Vシネクスト『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』は、2月2日より新宿バルト9ほかにて期間限定上映。

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