福士蒼汰が主演を務めるドラマ「アイのない恋人たち」(毎週日曜夜10:00-10:54、テレビ朝日系) の第1話が1月21日に放送された。恋愛偏差値が低いアラサー7人、等身大の思いにあふれた物語が描かれた。(以下、ネタバレを含みます)
【写真】変わらぬ美貌を保ちつつ、ワケありな33歳を演じる佐々木希
■ドラマ「アイのない恋人たち」とは
本作は、遊川和彦氏が脚本を務めるオリジナル作品で、「愛がない」「見る目(eye)がない」「自分(I)がない」と、それぞれにアイが欠けている者たちによるラブストーリー。2024年の東京を舞台に、恋愛偏差値が低いワケありアラサーの男女7人が織り成す物語が描かれる。
福士が扮(ふん)するのは、心から人を愛することからも愛されることからも逃げているため「愛がない男」と呼ばれている33歳の売れない脚本家・久米真和。
ほか、男性経験のないまま31歳になったブックカフェ経営者・今村絵里加を岡崎紗絵、真和の高校の同級生で女性と付き合ったことが一度もない「自分がない男」淵上多聞を本郷奏多、多聞と同じ食品会社に勤める29歳の冨田栞を成海璃子、真和の高校の同級生で「見る目がない男」とやゆされる警察官・郷雄馬を前田公輝、結婚に対して強い焦りを抱いている区役所勤めの近藤奈美を深川麻衣、真和の高校の同級生で初恋相手の稲葉愛を佐々木希が演じる。
■高校3年生から15年後の再会から物語が幕開け
真和、多聞、雄馬は、高校3年生のときに未来について語り合った。真和は「頑張ってる人を励ますような映画を作りたい。一人でも多くの人が生きる勇気がでるような脚本を書く」、雄馬は「俺の周りを愛があふれた世界にするために早く結婚してサッカーチームができるくらいの子どもを作る」、多聞は「そこそこな会社に就職して、30過ぎにいい人がいたら結婚する」。
そんな3人は、どうなっているかを確かめようと15年後に再会する約束をする。というものの、3人とも忘れていて約束の場所で集まることはなかったが、雄馬と多聞が真和の家へ押しかけたあと、ファミリーレストランで近況を語り合った。
すると、3人そろって独身で、彼女もいない現状。真和は寂しくなったらマッチングアプリで相手を見つけるも3回会ったら連絡を絶つことを繰り返し、雄馬は結婚寸前で破談、多聞はまともに付き合った経験がなかった。
そこで、雄馬が合コンを提案。多聞が同じ会社の栞に頼み、栞が行きつけのブックカフェの絵里加に話し、絵里加が常連客の奈美に声をかけて女性陣がそろうという展開になった。
■現代を生きるアラサーのリアルな思いが詰め込まれた展開
真和や絵里加、栞らは合コンという出会いの場に「めんどくさい」とそれぞれつぶやくシーンがあった。恋愛、結婚に前向きな雄馬や奈美を除き、仕事や家族問題などに追われる日々の中でリアルな感情の一つだ。便利なスマホで簡単につながれる現代だが、彼らの人生は合コンを約束したことをきっかけに動き始める。
合コン当日、多聞と栞は仕事が終わらず、絵里加は家族の問題が起こり、真和は約束の店の前で男性とトラブっていた愛と再会して、それぞれ不参加に。雄馬と奈美のみが会うも、お互い理想の相手とはいかなかったようだ。それでも雄馬は、奈美が「ありのままの郷さんを受け入れてくれる人はきっといます」と言ってくれたことが心に残った。
真和は、再会した愛がピアニストを夢見ていたころの輝きをなくし、酒と男に溺れる日々を送っていることを知るが、逆に愛からも「いつまでも夢追ってる場合?」と言われてしまう。
一方、絵里加と栞は、後日、奈美に言われたことをきっかけに恋愛、結婚に目を向けるように。多聞のことが前から気になっていた栞は、多聞と食事の約束を。また、絵里加はマッチングアプリに登録してみると気が合う人が見つかり、それが偶然にも真和だった。
絵里加と会った真和が語った「いつか自分のことを分かってくれる人が現われて、と思いたいけど、時間だけがどんどんたって、自分だけが取り残されそうで。後悔だらけの過去と不安だらけの未来に胸が押しつぶされそうになる」という言葉。アラサーを迎えた人々の焦燥感を表す、等身大の思いだ。
また、多聞の「恋愛なんて世の中からなくなったほうが、世界が平和になると思わない?」というのも一理あるかもしれないが、栞の「けど、すごく退屈な感じがします」というのもやはりそうなのだ。
それぞれが抱いている思いが描かれた第1話。自分が書いた脚本を読んで感動してくれた絵里加に思わずキスしてしまった真和は怒られ、モノローグで「今日も俺たちは人との距離を縮めることに失敗し、ひとりぼっちでこんなことしかできないでいる」とつぶやいた。
人とつながることはやっぱりちょっと難しくもある。そんなひとりぼっちの7人が「あぁー、もう!」と一人叫ぶ姿は、いつかの自分を思い出させるようでもあった。そのなかで真和だけはちょっと時間をさかのぼった「あぁ!」だったのはクスっと笑えたし、真和のかわいい人となりが垣間見えるシーンでもあった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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