1月26日に初回15分拡大SPでスタートする金曜ドラマ『不適切にもほどがある！』（TBS系、毎週金曜22:00～）の制作発表会見が19日、東京・赤坂Sacas広場で行われ、主演の阿部サダヲをはじめ、仲里依紗、磯村勇斗、河合優実、坂元愛登、吉田羊、脚本の宮藤官九郎が登壇した。

“昭和のおじさん”小川市郎（阿部）が、1986年から2024年にタイムスリップ。現代では“不適切”とされる発言を炸裂し、コンプラで縛られた令和の人々に考えるキッカケを与えていく。

劇中で描かれる路線バスに乗り、昭和のファッションで登場したキャストたち。阿部はダブルのスーツに身を包み、ド派手なヒョウ柄スタイルの仲は「肩パッドは控えめに2個」とアピール。磯村は「80年代のアイドルをイメージして。僕は天然の肩パッドを入れてきました」と、肩の見える個性的なファッションで盛り上げた。

脚本の宮藤と久々のタッグとなる阿部は、「楽しいドラマが出来上がったんじゃないかな」と充実の表情。磯村は「僕は平成生まれなんですけど、昭和ってこういう時代だったんだなって勉強にもなるし、昭和の良さも感じながら令和の良さもミックスされていくような、スッキリと切れもあるドラマになっている」と自信を見せた。

今回の役を演じるにあたり、阿部は「最初は小指の爪だけを伸ばしていた」と、昭和世代にはわかる“あるあるエピソード”を披露。そんな阿部と『恋する母たち』以来3年ぶりの共演となる仲は「相変わらず現場が楽しくて、阿部さんの芝居をこの距離で見られることが私は嬉しいです」と話し、阿部は「恋もしたいなと思っています」と笑わせた。

磯村が演じるのは、あるアイドルにあこがれている“むっち先輩”こと秋津睦実役。磯村は「髪型とライダースジャケットというビジュアルは、あるアイドル」と役柄を紹介し、「どのアイドルかは絶対に言うなって言われてるんですけど（笑）、彼の歌っている姿だったり、そういった映像は日々見て、『こういう口をするんだな、こういう目をするんだな』と思っています」と役作りを語る。

ドラマには歌唱シーンもあるそうで、阿部は磯村について「歌の練習をものすごくしたらしいです。苦情がくるくらい練習したって」と紹介。磯村も「他の方に迷惑をかけてしまうくらい練習をしすぎました」とそれを認め、「そのくらい気合いの入ったシーンでもありますし、民放ドラマではめずらしい、楽しめるシーンになっていると思います。阿部さんともデュエットさせていただいて嬉しかったですね」とほほえんだ。

ここで、事前にSNSで募集した質問コーナーへ。「職場でときどき不適切発言をするおじさまをうまくかわす方法を教えて」との問いに、阿部は「いつもボイスレコーダーを持って『録ってますよ～』と見せる」、仲は「逆におじさまがわからない言葉を投げかける」と次々に持論を展開する。

磯村は「ハラスメント講習を受けさせたらいいんじゃないですかね。それが一番手っ取り早い」と正論をぶつけ、吉田は自身が演じる「向坂サカエになりきるのはどうでしょうか？」と提案。相手を論破していくサカエのように、「『わからない』と言われたら、『お話になりません！』で終わらせる」と笑ってみせた。

続く「長期休みの宿題は計画的にやるタイプ？」との質問に、磯村は「僕は計画性がない人間なので、最後にまとめてやって、間に合わないっていう。いろいろなズルをしながら生きてきました」と正直に告白。宿題は早くやるタイプだったという河合も、「もうその面影がない」と現在のギリギリ生活を打ち明ける。

一方、現役中学生の坂本は初日にすべての宿題を終わらせるといい、「『俺、初日で終わらせたよ』と言ったときの友達の反応が見たいから」とその理由を説明すると、キャストからは感心と驚きの声が上がった。

なお会見では、宮藤が「『ダメ』という言葉で終わりにして、なんでダメなのかを考えなくなってきているなと実感した」とドラマ制作のきっかけを明かす場面も。「昭和の目線で『なんでダメなの？』と問いかけをすることで、1話ずつ考えていくドラマにしたかった」と思いを述べ、「（ドラマを見たあとに）語り合ってほしいですね。ドラマの中ではあまり語り合っていないので、その続きをしていただけたら」と呼びかけていた。

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