猪瀬直樹が石原氏の遺志を継いで政界に再挑戦!「岸田長期政権なら日本は沈没する」

猪瀬直樹氏

猪瀬直樹が石原氏の遺志を継いで政界に再挑戦!「岸田長期政権なら日本は沈没する」

5月31日(火) 8:50

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「日本の改革に、最後のご奉公を」5月26日、故・石原慎太郎氏の’12年国政復帰時のセリフと重ねて、元都知事で作家の猪瀬直樹氏(75歳)が、日本維新の会から公認を得て参院選全国比例に出馬することを表明した。

小泉政権時代には道路公団民営化を主導し、地方分権改革にも携わった猪瀬氏。’07年には石原氏に請われて副知事に就任し、福島原発事故で経営難に陥った東京電力の改革や、東京メトロと都営地下鉄の一元化、五輪の東京招致などを推し進めた。だが、’12年の都知事就任から1年で暗転。医療法人徳洲会からの5000万円の借入金が明らかになり、辞職に追い込まれた(選挙収支報告書の記載漏れによる公職選挙法違反)。

今回の公認に当たって維新の馬場伸幸共同代表は「再チャレンジを認める政党」として猪瀬氏の国政での活躍に期待するとしたが、なぜ今なのか?猪瀬氏に今回インタビューを敢行。5月31日発売の週刊SPA!にて、その真意を率直に聞いた。

◆「岸田長期政権なら日本は沈没する」石原元知事の遺志を次いで参院選へ

――都知事を辞して以降、「もう政治はこりごり」と発信していたが、なぜ心変わりしたのか?

猪瀬:こりごりという気持ちは今でもあります。もともと僕がやってきたのは政治でなく、政策だから。権力闘争に無頓着で政治を知らなかったこともあって、軽率な行動から都民の負託を裏切ってしまった。それは今でも申し訳ないと思っています。だから、政治から離れて8年間、作家活動に専念してきたんです。でも、今の政治状況を見ているとそれだけでは日本を変えられないと思った。

――現政権に対する不満が契機に?

猪瀬:僕は昨年11月に民間臨調「モデルチェンジ日本」を立ち上げ、岸田首相に直接、政策提言を行いました。今年3月にも第2弾の提言書を渡そうと調整を進めてきた。でも、ズルズルと引き延ばして岸田首相は耳を貸そうとはしなかった。「聞く力」が売りのはずの人が。それなのに、ウクライナ危機や日米首脳会談を経て、政権支持率は上がり続けている。「検討」するだけで何も実現しない政権が長期化すれば、日本は沈没しちゃうよね。だから、民間、私人としての限界も感じて、国政に入り込んで直接日本を変えていかなくてはならないと思ったんです。

◆国政で何を?

――国政で何をしたいのか?

猪瀬:一言でいうと「改革」。自民党には保守からリベラルまで幅広い人が所属しているけど、各種団体が基盤になっているので既得権益のなかで政治活動を行っている人ばかり。旧弊にとらわれて、規制・構造改革ができない。

一方、立憲民主党はリベラルを標榜しているけど、守旧派だから改革はやらない。つまり、改革政党は維新だけなんです。大阪都構想という具体的な改革案を提示して大阪を変えてきた実績もある。

◆カーボンニュートラルには取り組みたい

――改革だけでは国民に伝わりにくい。具体的にはどんな改革を?

猪瀬:カーボンニュートラルには取り組みたい。5月25日にモデルチェンジ日本で新たな提言書をまとめたけど、今や気候変動への対応のみならず、エネルギー安全保障の観点からも化石燃料からの脱却が不可欠。なのに、日本の動きは遅すぎる。

岸田首相は5月に入ってようやく、今後10年で脱炭素化に向けて20兆円を支出すると表明したけど、欧米は3月以降、明確に脱炭素化の加速を謳った政策方針を取りまとめているんだから。

日本は耕作放棄地などでの太陽光発電の導入や洋上風力の拡大、送電網の強化を加速させるべき。地理的特性を考えれば、浮体式洋上風力も大きな可能性を秘めている。脱炭素化により自動車産業などで多くの雇用が失われると反対する人もいるけど、再生エネルギー分野を雇用の受け皿にできることを僕は昨年書いた『カーボンニュートラル革命』でも発信してきた。

あとは公文書をはじめとした情報公開。政府のコロナ対策を検証しようにも、対策会議の議事録すら公開しないでしょ。政策の意思決定がどのように行われたのかを検証できる情報公開の仕組みが不可欠だと考えている。

◆石原氏の遺志を受け継ぎたい

――石原慎太郎氏もディーゼル規制を実現するなど環境意識が高かった。

猪瀬:石原さんは「たとえ明日世界が滅亡しようとも、今日私はリンゴの木を植える」という、ドイツの宗教改革者ルターの言葉をよく口にしていました。地球温暖化に対する危機意識は非常に強かった。僕が副知事に就任してすぐの頃に、宮内庁宿舎跡地の森を伐採して参議院宿舎を建てる計画に対し、「都として中止を訴えましょう」と進言したときも、石原さんは一瞬躊躇しながらも了承してくれた。この問題で、利害関係の当事者だった都議会のドン(内田茂元自民党都議)に目をつけられて、僕は足元を救われるわけだけど……。

――出馬には石原氏の影響もある?

猪瀬:生前に妻の蜷川有紀を連れて石原邸を訪問したときの帰り際、石原さんは突然真顔になって「猪瀬さん、日本を頼むよ」と3回も僕に頼んできた。その気持ちに応えられぬまま、2月に石原さんは亡くなってしまったから、遺志を受け継ぎたいという気持ちはある。

◆ネット上で知名度のある人が必ずしも票を集めるとは限らない

――7月の参院選には猪瀬氏以外にもれいわ新選組から水道橋博士、NHK党から暴露系ユーチューバーの「ガーシー」、乙武洋匡氏などの注目候補が出馬するが、意識しますか?

猪瀬:「ガーシー」は全然知らないんだけど、ネット上で知名度のある人が必ずしも票を集めるとは限らない。僕の辞任後に行われた’14年の都知事選には連続起業家の家入一真君が出馬したけど、10万票も取れなかったでしょ。SNSを駆使して戦ったのに。一般の人に自分の声を届けるのは、本当に難しいことなんです。僕の場合は作家活動のほかにも、落合陽一君や三浦瑠麗さんなど若い人たち、さらには田原総一朗さんといった大先輩とも直接、知性の交換を行いながら、ネットにとどまらない情報発信を続けてきた。その点はほかの候補と異なるように思う。

――75歳と高齢であることを不安視する声もあるが……。

猪瀬:僕は毎月50㎞のランニングと、週1時間半のテニスを続けている。そのおかげなのか、タニタの計測で体内年齢は58歳でしたよ(笑)。

――仮に当選したら作家は続ける?

猪瀬:今、「石原慎太郎論」を執筆中なんです。選挙が終わったら書き上げます。当然、参院議員になっても作家活動は続ける。作家に専念したほうがいいんじゃないか?という声もあるけど、一つの型にはめたがるのは日本的固定観念です。欧米ではアンドレ・マルロー(仏ド・ゴール政権の文化相)のように、作家も政治家もクロスオーバーするんだから。それを日本で体現したのが石原さんだった。作家としてのクリエイティビティを生かして、参院議員になったら日本のビジョンを描いていこうと思っています。’12年都知事選で史上最多の433万票を獲得した男が、どれだけ票を伸ばすのか?公示まで1か月を切った真夏の戦いを注視したい。

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◆7月10日投開票が有力。参院選の注目候補者

維新は猪瀬氏以外にも歌手の中条きよし氏、元野球解説者の青島健太氏、元五輪選手の松野明美氏らの擁立を発表。

自民党からは元「おニャン子クラブ」メンバーの生稲晃子氏が東京選挙区から出馬予定。東京には衆院議員を辞して出馬する山本太郎れいわ代表や’16年参院選で最多の112万票を獲得した立憲民主の蓮舫氏が出るだけに注目度が高い。

取材・文/週刊SPA!編集部撮影/福本邦洋写真/産経新聞社
※週刊SPA!5月31日発売号より

―[今週の顔]―



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