【連載】沖口優奈×@JAM総合プロデューサー・橋元恵一(前編)「2013年から少しずつ浸透し始めたのかなと」

【連載】沖口優奈×@JAM総合プロデューサー・橋元恵一(前編)「2013年から少しずつ浸透し……

【連載】沖口優奈×@JAM総合プロデューサー・橋元恵一(前編)「2013年から少しずつ浸透し始めたのかなと」

8月25日(水) 13:00

マジカル・パンチラインのリーダー兼プロデューサーを務める沖口優奈が、さまざまなプロデューサーに話を聞きながら自身のプロデューサー力の向上を目指す本企画。第3回目のお相手は、アイドルイベント<@JAM>の総合プロデューサーを務める橋元恵一。“夏の終わり”の風物詩として、アイドル好きなら知らない者はいないイベントである<@JAM EXPO>を作り上げるプロデューサーはどのような人物なのか? 前編では、社会人としてのこれまでの紆余曲折を中心に話を聞きながら、橋元氏が<@JAM>の総合プロデューサーに就任するまでの軌跡に沖口が深く迫った。

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編集協力:井手朋子

橋元さんも一緒に導入されちゃったんですね(笑)(沖口)
沖口:
橋元さんはアイドル界で1番お世話になっていると言っても過言ではない方なので、ずっと対談をさせていただきたかったんです。先日、初の著書『アットジャム 日本一のアイドルイベントをゼロから育てた10年間』も出版されたり、個人のWikipediaまであったりと、橋元さんの情報は至るところにあるんですけど、今日は著書を読んでいない方にもわかるようにゼロからお話を伺えたらと思います。橋元さんと言えば<@JAM>の総合プロデューサーという認識の方が多いと思うんですけど、そもそも何をされている方なんですか?

橋元:
ソニーミュージックで働いている社員です。その中のライブに特化したセクションに身を置いていまして、現在はソニーミュージックが出資しているライブエグザムという会社に籍を置いています。いわゆる出向しているということですね。半沢直樹的な(笑)。

沖口:
あ、半沢直樹なんですね(笑)。そもそもソニーさんに入社することになったきっかけは?

橋元:
大学卒業後、1番最初は音楽業界とは全然違うキヤノンの代理店に入社したんですね。おもにコピーやFAXなどのOA機器のほか、デザイン用の画材などの商品を販売している会社だったんだけど、当時はApple社が日本でのコンピューター販売網を持っていなくて、キヤノンが総代理店をやっていた関係で、僕はMacを売る人だったんだよね。今はデザイナーさんがコンピューターを使ってデザインするということが当たり前だけど、当時はMacが海外から来た走りの時代で、Macという最新鋭のコンピューターでデザインするんだっていう時期に入社して、デザイナーさんに(Adobe社の)PhotoshopやIllustratorを教えながらMacを売ったりしていたんだよね。

沖口:
今は一般人でさえ当たり前のようにMacを持っていますけど、デザイナーさんですら持っていない時代だったと。

橋元:
そうそう、オシャレ業界人しか持っていないような時代(笑)。それで、その会社で3年間働いていた間に、ソニーミュージックにMacを導入するという話になって。ソニーミュージックには当時デザイナーが50〜60人ぐらいいたと思うのだけど、Macの導入がきっかけでMacと一緒について行っちゃったみたいな(笑)。

沖口:
Macを導入しに行ったら、橋元さんも一緒に導入されちゃったんですね(笑)。もともと音楽業界には興味があったんですか?

橋元:
家族が音楽業界で働いていたこともあって、芸能の世界に対して興味はあったんだけど、そこは一旦距離を置いて就職したんですね。でも、潜在的に興味があったのか、結果としてソニーミュージックに入りましたと。それが26歳の時ですね。

沖口:
まだお若いですね。でもひょんなことからというか、巡り合わせのような入社で。

橋元:
そうね。話を戻すと、ソニーミュージックがMacを導入したのは、僕が新卒1年目の年で、その時にソニーミュージックに入った先輩から“お前も来ないか”っていう話をいただいていたんだけど、1年目の社員が入ったところで戦力にならない。だから、“本当に欲しいと思ってもらえるんだったらもう少し待っていただけませんか?”という話をして、その後2年間はそのまま働き続けて、4年目に入った時に“3年経ったので、まだ空き枠があれば入れていただけませんか?”という話をしたら、運よく空き枠があったので面接を受けて入れたと。結果、ひょんなことからMacと一緒について行ったという感じなのかもしれないけど、実際には声を掛けていただいた時から2年の時を経て、改めて門を叩いたという感じですね。

沖口:
じゃあ、自分から行動を起こしたという感じだったんですね。

橋元:
そう。今54歳だから、かれこれ30年近く前の話なんだけど。

沖口:
えっ! もっと若く見えます‼

橋元:
沖口のお父さんぐらいでしょ?

沖口:
お父さんより上です!(笑)

これは失敗したな〜(笑)(橋元)
沖口:
橋元さんはソニーミュージックに入ってからは何の仕事をしていたんですか?

橋元:
僕が入ったのはソニー・ミュージックコミュニケーションズっていう、ソニーミュージックの中でも代理店というか、何でも屋的な会社で。その中で僕が担当したセクションは、ソニーミュージック以外の人たちと仕事をして外貨を稼いで来なさいというチームで、1番最初に担当したのが今のビーイングさん。そこでB’zやZARD、大黒摩季さんのポスターやグッズなどの販促物を作ったりしていました。そのあとはトイズファクトリーさんを担当して、ミスチルやゆず、ケツメイシとか、そういう人たちの仕事をしていたので、ソニーに在籍していながらソニーの仕事をほぼしないまま18年ぐらい経ったんですよ。

沖口:
そんなこともあるんですね。でも、当時は今と違ってアイドルではなくアーティストのお仕事をしていたんですね。

橋元:
<@JAM>に出会う前までは、そう。2000年頃からはアーティストのクリエイティブをビジュアルプロデューサーという立場で、ジャケットを作ったりミュージックビデオを作ったり、コンサートで流す映像や衣装などを決める人になって。今回はこんな感じの曲だから、この人に映像を作ってもらってメイクはこんな風に、衣装はこの方にしましょうって提案する仕事をやっていましたね。

沖口:
それはプロデューサーっぽいお仕事なんですか?

橋元:
音のことには一切関わらず見た目のことに関わる仕事だったので、ビジュアルに寄ったプロデューサーというちょっと特殊な仕事だったかな。ただ、あまり競合がいる仕事ではなくて、なおかつプロジェクトに余裕のあるところが発注してくれるようなイメージでした。“期待の新人をドンと売りたいので、橋元さんお願いします”っていうようにね。そういう感じのプロジェクトに関わることが多かったので、ファッションブランドや人気スタイリスト、はやりのメイクやトレンドなど、常に目を光らせている仕事でした。

沖口:
確かにプロジェクトに余裕がなかったらそういうところも、自分たちだけで全部決めてしまうでしょうし。

橋元:
人の意見を聞いたり、大きなプロジェクトにしたいのでっていう案件をたくさん扱ったかな。そこで絢香のデビュープロジェクトに関わったり、ケツメイシもデビューからやらせてもらって、<@JAM>をやるまで10年ぐらいはそういった仕事を担当していました。

沖口:
芸能、音楽の中でも今とはまったく違うタイプのお仕事だったと思うんですけど、そこから今のアイドル事業である<@JAM>に携わるようになったのはどういう経緯で?

橋元:
2010年前後、これからは360度ビジネスをやっていくべきだということが言われ始めて、レコード会社だったらCDを売る仕事だけじゃなくてマネジメントやコンサートなど、まつわることは全方位やるべきだよねっていうことが言われるようになったわけです。マネジメントも自分たちでCDを売った方がいいんじゃないかとか、逆にレコード会社は自分たちでマネジメントをやった方がいいんじゃないかっていうことが各社で言われるようになったタイミングがあって、その時にソニーミュージックの中にもライブエンタテインメント事業部ができたわけです。そのタイミングでその事業部に異動したのがきっかけで、今までクリエイティブのプロデューサーをやっていたのが、今度はフェスを作りなさいと言われて。

沖口:
その時はもうアイドルをやろうと?

橋元:
それも全然決まっていなくて、何の企画をやるかを考えて自分たちで企画書を作って、出しては落ちて、やってみてはコケて終わって……。そういうことをくり返していたかな。裏話をすると、<ROCK IN JAPAN FESTIVAL>というバケモノのような日本最大級の音楽フェスがあって、これは出版社のロッキング・オンが作ったフェスなんだけど、これを超えるようなフェスを僕らもつくりたいよねと。そんな高い目標の中で、やってみてはコケてっていうのをくり返してたかな。僕はそれまでコンサートで衣装や映像についてサポートしたことはあったけど、そのコンサート自体はマネジメントやコンサートの制作会社が作っているわけで、実際自分でゼロから作るってできないじゃない?

沖口:
想像もつかないです。

橋元:
僕自身は何もわからないところから始まったんだけど、当時うちの事業部に所属している人は自分たちでライブを作ったことがある人ばかりだったの。なのでその中でジャンル的に余ったのが、アニソンとかのいわゆるオタクカルチャー。会社の中でもオタクカルチャーは来るんじゃないかっていう話はあって、じゃあ、それをを集めたイベントをやったらいいんじゃないのかっていうところから、オタクカルチャー全般を預かることになって始めたっていう。それまで自分が担当していたケツメイシや絢香、山崎まさよし、森山直太朗といった方向は全部捨てて、オタクカルチャーに行ったと。

沖口:
全然違いますね。当時はアニメやアイドルには詳しかったんですか?

橋元:
全然、詳しくない!

沖口:
じゃあコンサートも作ったことがないしアニメもアイドルも知らないし。そこから勉強したり?

橋元:
そう。だからいざアニメのフェスをやろうっていうことになったら、そのアニメのDVDや漫画全巻を渡されるようなところから始まるんだけど、そういうのって好きじゃないとなかなか読めないじゃないですか。イベントのミーティングでも“何巻のあれでしょ?”みたいなマニアックな話になるんだけど、僕だけポカーンとしてた(笑)。だから、割と早くから“アニメは無理だな”“これはプロに任せないとダメだな”と思って。知っているかもしれないけど、<@JAM>はもともとオタクの人たちを一堂に集めようという<ヲタJAM>というイベントから始まったのね。コミケの音楽版を作るというコンセプトで、アイドル、アニソン、ボカロ、絵師さん、“歌ってみた”とか、サブカルチャーをとにかく集めてやろうということで始めたんだけど……その噛み合わせの悪さったらなくて、まったく相互効果が生まれなかった。アニソンのファンは“歌ってみた”なんてどうでもいいし、絵師さんのファンはアイドルなんてどうでもいいっていう感じになっちゃって、とにかくハレーションしかなくて、<ヲタJAM>は2010年に1度やったきりで終わりました。当時<ヲタJAM>を企画していたのは上司で、その上司がやらないということになったから僕が預かりますっていうことで、次の年に“もう1回やってみよう”って思ったのが<@JAM>。まずは上司がつけた<ヲタJAM>という名前を変えるところから始めました。おじさんは自分でおじさんって言うのはいいけど、人に言われるのは嫌だなと思って、それと同じように人にオタクって言われるのは嫌かなと。

沖口:
それわかります! あまりオタクって言っちゃいけないのかなみたいな。

橋元:
それもあって“ヲタ”というのはやめて、でもセッションという意味を持つ“ジャム”という響きはいいから“ジャム”は残して、似たような名前で何か作れないかなっていうことで最終的に“@JAM”という名前になったんだけど、それも今にして思えばすごく安易で。例えばTwitterには“@JAM”って入れられなくて使いづらいじゃない? これは失敗したな〜(笑)。でも名前を変えて、アニソンとアイドルにゾーンを絞ってやり始めたのが2013年。そこから<@JAM>が少しずつ浸透し始めたのかなと。

<@JAM EXPO 2020-2021>
日時:2021年8月27日(金)、28日(土)、29日(日)
会場:横浜アリーナ
全日程開場8:30/開演10:00(予定)

【チケット】
VIPチケット(枚数限定)3日券¥148,000(税込)/1日券¥55,000(税込)
・ストロベリーステージの最前ブロック席
・ブルーベリーステージ・キウイステージのプライオリティチケットへの優先申し込み
・VIP 専用ラウンジのご利用
・@JAM ALLSTARS 2021のCDをお渡し(当日受付での配布となります)

スタンダードチケット 3日券¥29,000(税込)/1日券¥11,000(税込)
・アリーナ会場内指定席
・ストロベリーステージ・ブルーベリーステージ・キウイステージのプライオリティチケットへの申し込み

【配信チケット】
Rakuten TV、Blinky、Thumvaにて配信チケットを販売中。
・1DAY視聴チケット ¥4,400(税込)→【GOTOイベント割引】¥3,520(税込)
※ストロベリーステージ、メロンステージ、ブルーベリーステージ、キウイステージ、パイナップルステージの5ステージが視聴できます。

■Rakuten TV
8月27日(金) 1DAY視聴チケット
販売期間:8月20日(金)20:00〜8月29日(日)17:00
※アーカイブ配信は、8月28日(土) 20:00〜8月29日(日)20:00まで視聴できます。

8月28日(土) 1DAY視聴チケット
販売期間:8月20日(金)20:00〜8月30日(月)17:00
※アーカイブ配信は、8月29日(日) 20:00〜8月30日(月)20:00まで視聴できます。

8月29日(日) 1DAY視聴チケット
販売期間:8月20日(金)20:00〜8月31日(火)17:00
※アーカイブ配信は、8月30日(月) 20:00〜8月31日(火)20:00まで視聴できます。

■Blinky(ブリンキー)
8月27日(金) 1DAY視聴チケット
販売期間:8月20日(金)20:00〜8月29日(日)17:00
※アーカイブ配信は、8月28日(土) 20:00〜8月29日(日)20:00まで視聴できます。

8月28日(土) 1DAY視聴チケット
販売期間:8月20日(金)20:00〜8月30日(月)17:00
※アーカイブ配信は、8月29日(日) 20:00〜8月30日(月)20:00まで視聴できます。

8月29日(日) 1DAY視聴チケット
販売期間:8月20日(金)20:00〜8月31日(火)17:00
※アーカイブ配信は、8月30日(月) 20:00〜8月31日(火)20:00まで視聴できます。

■Thumva(サンバ)
8月27日(金) 1DAY視聴チケット
販売期間:8月20日(金) 20:00〜8月29日(日)17:00
※アーカイブ配信は、8月28日(土) 20:00〜8月29日(日)20:00まで視聴できます。

8月28日(土) 1DAY視聴チケット
販売期間:8月20日(金) 20:00〜8月30日(月)17:00
※アーカイブ配信は、8月29日(日) 20:00〜8月30日(月)20:00まで視聴できます。

8月29日(日) 1DAY視聴チケット
販売期間:8月20日(金)20:00〜8月31日(火)17:00
※アーカイブ配信は、8月30日(月) 20:00〜8月31日(火)20:00まで視聴できます。

マジカル・パンチライン インフォメーション
▲「渚のサーフライダー」MV


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