出産を控えた現役アイドル・でんぱ組.inc 古川未鈴が描く『職業としてのアイドル』とは

出産を控えた現役アイドル・でんぱ組.inc 古川未鈴が描く『職業としてのアイドル』とは

出産を控えた現役アイドル・でんぱ組.inc 古川未鈴が描く『職業としてのアイドル』とは

6月29日(火) 12:00

2019年に結婚しもうすぐママになる、でんぱ組.incの古川未鈴さん。結婚を機にグループを卒業する女性アイドルも多いなか、古川さんは現役アイドルとして活動しながら、出産を決意しました。結婚しても、出産してもアイドルでい続けたいという古川さんの葛藤とグループへの想い、そしてファンへの感謝。今、思うことを語っていただきました。

職業としての「アイドル」

『W.W.D』をリリースした頃(2013年)は、1分1秒でも早く売れて有名になって、アイドルとして格好良く皆の記憶に残る、伝説的な散り方をしたいと思っていたんです。


今可愛ければいいし、今きれいだったらいいし、今人気があったらいい。当時は「今がよくなきゃダメなんだ」と思い込んでいて、とにかく「今」が全て、という刹那的な価値観でした。

それから武道館をはじめ、大きな会場でライブをやらせてもらえるようになったとき、ふと「今」から少し先の「未来」を考えたら、物理的に今のように歌って踊れなくなる時はくる。そうなった時、「アイドル」ではない「自分」の人生に残せているものって、今のままだと何もないなと思ったんです。そこで初めて、ふと「家族」をもつということについて考え始めました。



ただ、私は昔も今も、「アイドル」を“ステップ”として考えたことは全くありません。女性アイドルって、ずっと続けられるものじゃなくて、なんとなく “期限があるもの”というイメージがあるけど、私は、アイドルを一生涯の「職業」にしたい。職業として「アイドル」をまっとうしたいと考えるようになりました。


復讐心から始まったアイドル人生

とはいえ、いざ結婚する時にはやっぱり卒業も考えました。出産、育児という不安定な状況で活動するのは難しいかなって葛藤する自分もいて……。


でもメンバーは、全員「何があっても大丈夫」という感じでドーンと構えてくれていて、本当に心強かったです。そして結婚も妊娠も、ファンの方たちにはライブで直接報告したくて、ギリギリまで活動を続けました。でんぱ組.incのメンバーって、お互いを尊重するからこそ、あまり深くプライベートに干渉しないスタンスなんですよね。全員我が強いオタクなんだけど、相手に強要することなく、それぞれの考えを尊重する。そういう姿勢が、私の結婚や妊娠に対してもあらわれた感じでした。ありがたかった。

ファンの方からはお祝い以上に、「でんぱ組.incを続けてくれてありがとう」という声を本当に多くもらいました。しかも、「未鈴ちゃんならママアイドルいける」とか、「未鈴ちゃんの生き様を応援したい」とか、すごい言ってくれて。もう “アイドルを応援する”という域を超えて、私の人生そのものを応援してくれる方が沢山いるっていうのが嬉しくて。どんな時でも味方でいてくれることに感謝しかなくて、支えられています。


私が元々アイドルになりたかった理由は、私をいじめていた子たちに「あいつすげえじゃん」って思わせたいという復讐心からでした。「私はこんな人生を歩んでるんだぞ」っていうのを見てほしいというのがスタートなんです。そしてでんぱ組.incでは、ずっと“人生をさらけ出す”スタイルでやってきました。そう考えると、なんか私の人生、アイドルだなー!と思います。


応援は義務じゃない。ついてきたい人はついてきて

そもそも私、応援って義務じゃないと思ってるんです。


アイドルが先陣を切って走っていて、ついてきたい人はついてきて、という感じ。皆それぞれの事情を抱えながら生きているなかで、この曲だけ好きとか、この時期だけ好きとか、好きな時に好きなように応援する、で全然いいんです。

そういう応援の仕方でも、その人の人生の思い出や記憶の一部になれていることに変わりはないので。ファンの皆さんも一緒に年齢を重ねていくなかで、その人の人生に関われているのはすごく嬉しいことです。ライブで知り合って結婚したという方も沢山いらっしゃるし、親子席を導入してもいいですよね!


「アイドル」にこだわり続ける理由

私はAKB48もモーニング娘。も、いろんなオーディションに落ちまくって、もう自分たちでできることからやるしかない!ってできたのが、でんぱ組.incです。そんなでんぱ組.incには、なにより大事なことがあると思っていて、メンバーは、想いややりたいことが強い人間の集まり。

一人ひとりが尖った才能を持った野性味の強い人たちで、個々が培ったものをでんぱ組.incで爆発させるイメージです。お互いリスペクトしていて、一緒に戦っている仲間。戦友です。個性も考え方もそれぞれです。そのいびつな感じが、でんぱ組.incのパワーであり、魅力になっているんだと思います。


もちろん、歌やダンスの技術も一つの武器だけど、でんぱ組.incとしては “想い”を発信できる人のほうが強いんじゃないかな。長く続ける間には解散話が出たこともありますが、私にしてみたら、なくなったら困る場所。「ここで終わらせてはいけない」という気持ちが強くて、いつもどうにかして続けたいと思っていました。

結局、私の居場所はでんぱ組.incにしかなかったし、きっとこれからもそうあり続けるんだと思います。


そしてアイドルの“賞味期限”……本来の意味での賞味期限でいったら、私は、もしかしたらとっくに過ぎているかもしれない。でも、発酵すればするほど美味しくて味わいが出る、みたいな方向にいけたらいいかなって今は思います。使い棄てじゃなくて、何度でも蘇る(笑)。こういう形も、でんぱ組.incならありだなって思うんです。だってでんぱ組.incは、「やりたいこと」が許されるグループだから。


妊娠してから甘えられるようになった

ただし、今後子育てをしながら活動を続けていくうえで、無理をしちゃいけないなとは思っています。私、これまでメンバーに甘えたことって、あんまりなくて。今までは多少体調が悪くても無理をしてきたけど、ダメならダメって素直に言う。甘えられるところは甘えていこうと思っているところです。というのも、私が妊娠して以来、皆いつも以上にすごく優しいんですよね。



最初はそれが申し訳なくて、罪悪感があったんですけど、無理をしない、頼れるところは頼るって意識し始めてからは、「ありがとう」って素直に甘えられるようになりました。その方が、結果としてうまく回る。これは初めての感覚でした。

そして、人に優しくしてもらった分は、自分も“お返し”をしたい。でんぱ組.incで、皆がもっとやりたいことをできる体制づくりに、ちょっとでも協力できたらいいなと思いますね。


お母さんになる実感と「誰かの希望になる」ということ

SNSで妊娠中のエピソードや思うことを書くと、共感の声を沢山いただくんです。世の中に同じような悩みを抱えている人っていっぱいいて、不安じゃない女性はいないんだろうなって、実感します。


また最近は、「お母さんになっても輝いている姿を見るのが励みになります」という声も沢山いただくようになりました。アイドルを続けることが誰かの希望になれているんだ、というのは新たな発見で、私自身すごく励まされています。

正直、最初は自分のためにアイドルを始めたけれど、自分のためにやっていることが誰かの希望になれるんだったら、そんなに嬉しいことはないなって思うようになりました。子供がアイドルになりたいって言ったら?そうですね、まずはジュノンボーイのグランプリをとってもらって……(笑)。


人生を応援してもらえるアイドルって、本当にありがたいことだなと思ってます。でも同時に、私が10数年活動してきて、その姿が認めてもらえてるのかなと思ったりもしていて。まだまだこれからも、アイドル続けます!

<取材・文=吉河未布/編集=Ameba編集部>

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