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偉い人ばかりのオンラインサロン? 「株式会社 社外取締役」って何なんだ!

9月10日(木) 16:45

偉い人ばかりのオンラインサロン? 「株式会社 社外取締役」って何なんだ!
社外取締役――。会社業務の意思決定を行う取締役会では、社内のしがらみにとらわれず、自身の豊富な経験や知見に根ざした、社外からの客観的な視点で経営陣にアドバイスする役職だ。

一般的には、お堅いイメージがあるかもしれないが、その名を冠した、株式会社「社外取締役」がある。同名のオンラインサロンの運営に加え、集まった会員と商品やブランドのプロデュース事業に乗り出すなど、言葉のイメージとは一線を画すユニークな取り組みを行っている。

この会社を立ち上げた中心メンバーの一人で、共同代表の林哲平さんに、立ち上げの経緯や事業のおもしろさを聞いた。

社名の「社外取締役」、なぜ? 株式会社「社外取締役」は、住宅フランチャイズを手がけるBETSUDAI Inc. TOKYO(ベツダイ東京支社)の林哲平さん、建築家・起業家の谷尻誠さん、セレクトショップBEAMS(ビームス)コミュニケーションディレクターの土井地博さんの3人で、2020年春に立ち上げた。3人とも本業に腰を据えつつ、いわば副業として取り組んでいる。

もともと3人は、本業とは別に事業の相談を受けることが多く、社外の立場でアドバイスや事業の企画を提案していた。本業と異なる分野や領域でも、自身の経験が役立つと感じていたという。なかでも谷尻さんが数年前から「これを事業化できないか」と考え、親交のあった2人に呼びかけ、今回の試みが具体化していった。

社名の「社外取締役」は、谷尻さんの発案だ。

林さんは、

「社外取締役は、英語にすれば、アウトサイダーディレクターズ。本業でもそうですけれど、アウトサイド(外側)の視点で見ると、よくわかることってありますよね。そして、柔軟な考え方ができ、いいサービスを生み出せるものです。3人とも大事にしていた外側の視点や立ち位置(アウトサイダー)に、仕事を指揮するディレクションが組み合わさったこの言葉は、私たちがやろうとしている活動内容にもぴったりでした」 と話す。

「社外取締役」では現在、オンラインサロン運営、会員と協力した商品プロデュース事業などに取り組んでいる。林さんたちが最も挑戦したかったのは、さまざまな会社やブランド、世の中のモノ・コトをプロデュースすることだった。そのためには、人の力を借りることが欠かせない。そこで、オンラインサロンに着目し、1期生を募集した。すると、個人会員100人の上限に対して600人を超す応募があり、法人会員(5枠=1枠5人)もすぐ埋まるなど、注目度は高かった。選考を経て集まった会員は、さまざまな業界、職種で活躍する人たち。性別や世代に偏りはないが、中心となっているのは20~30代だ。

「本業や副業を飛び越えたおもしろいことをしよう」 「オンラインサロンの活動初回は2020年5月、ビデオ会議サービスの『Zoom』で全員ミーティングを実施して、新しいカタチのオンラインサロンをめざしたい、という思いを共有しました。新しいカタチとは、オンラインサロンを会社ととらえ、私たち3人とメンバーの皆さんでサービスの開発やプロデュース業を一緒に運営していくこと。本業や副業を飛び越えたおもしろいことをしましょう、とも話しました」 オンラインサロンを通じた活動には、メンバー主体の活動と、代表の3人が中心となるプロジェクトがある。

メンバー主体の活動としては、会員ページ内ではブログとして情報発信をしたり、チャットなどで会話したりしながら、メンバー同士の交流を深めている。そうしたやりとりから、プロジェクトが生まれてくる。たとえば、「ラジオをつくる」では、インナー向けコミュニティラジオ番組を制作。メンバーの人物紹介や、社外取イベントのインフォメーションなどを公開している。「九州LOVER」では、福岡で「大福屋」を開業するプロジェクトが進行中だ。メンバーが商品開発やパッケージデザイン、PRまで行う大型企画に発展した。

一方で、3人が中心となるプロジェクトの場合、具体的なビジネスにつなげていくケースが多い。一例は、人気コスメブランドとのコラボによる店舗開発やサービス開発、大手不動産デベロッパーのアップブランディングだ。

「私たち3人が中心となって、企業に話を持ち掛け、興味を持ってくれた会社と企画が進んでいきました。もっとも、代表を務める3人が決定権を持ち、いい意味で三者三様の考えや視点があるため、企画をまとめていくことに苦労しました(笑)。オンラインサロン開始後、サロンメンバーからの引き合わせで、企画が実現した実績もできつつあります」 ちなみに、ベツダイ東京支社が新たに企画するホテル事業では、「社外取締役」とコラボした施策を検討中だ。苦しい観光、ホテル業界を盛り上げようと、企画を温めている。

「枠にとらわれなくてもいい」自由な発想を さまざまな企画に挑戦するプロジェクト型のオンラインサロン「社外取締役」の運営を通じて林さんは、人とつながる場ができたことを強みだと感じている。そして、プロジェクトに取り組む際には、社名とサロン名の英語読みでもある「アウトサイダーディレクターズ」という立場と視点には、こだわりを持って臨んでいる。

「インサイダーの視点ではなかなか思いつかないこと、できないことを、市場や業界の慣習にとらわれず、本当にニーズがあるものを見いだしたい、ニーズを生み出したい、という思いがあります。それは、メンバーの皆さんにとっても普段の仕事ではなかなかやりづらくて、こういう場だからこそ実現できることかもしれません。活動を通じて、枠にとらわれなくてもいいんだ、と実感してもらえたらなと思います」 9月からは、やはり応募殺到につき選考を経て参加することになった2期生120人が合流する。

林さんは、

「『(社外取締役の)▲マークのプロジェクト、よく見るね』と言われるように、たくさんプロデュースの事例を増やしたい。さまざまな才能を持ったアウトサイダーたちとジョインして、もっともっとおもしろいことをやりたいですね」 と、期待を寄せている。



プロフィール
林 哲平(はやし・てっぺい)
BETSUDAI Inc. TOKYO(ベツダイ東京支社) 経営最高責任者(CEO)
株式会社 社外取締役 共同代表

広告、出版系の企業で映画・ファッション業界をはじめとした広告・プロモーションに関わる。総合不動産デベロッパーのベツダイ(大分市)に入社後、グッドデザイン受賞住宅「ZERO-CUBE」のブランディングを担当。2010年から新築規格住宅のフランチャイズ「LIFE LABEL」、住宅エンターテインメントメディア「Dolive」を主宰する。
2013年からベツダイ東京支社CEO。2020年に株式会社 社外取締役を設立。



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