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第11回:活動自粛|二丁目の魁カミングアウト ミキティー本物の「本物のアイドル論」

4月4日(土) 12:00

アイドル界のさまざまなトピックを、唯一無二のゲイアイドルだからこその視点で斬り込む連載コラム(隔週土曜日公開)。今回のテーマは、アイドル活動の自粛。新型コロナウイルス感染拡大という誰も経験したことのない事態に直面して、ミキティー本物が選んだアイドル活動の形とは?

歌を届けられないことの無力さを感じた
昨今のコロナウイルス感染拡大の状況って、私たちもみんなも生まれて初めてのことですよね。私たちも、目標だった中野サンプラザでのライブを終えて、次のステップに進もうとしていた時にこのような情勢になってしまったので、なんというか言葉にできない気持ちでした。

今、毎日メンバーとスタッフと集まって話し合いをしています。ライブができない代わりに、YouTubeライブをやろうか、ツイキャスをやろうかって。でも、そういうことをやろうとすればするほど、歌えないことの現実を目の当たりにしてしまうんです。歌を届けられないのに、それをやることで何になるんだろうと、無力さみたいなものを感じてしまって、いつも話し合いで終わって結論が出ないんです。だから、この事態の前では、こんなにも自分たちが無力になるんだっていうことを思い知りました。

私たちも、みんなと同じで毎日ニュースを見て、いろいろなことを判断しています。ライブをやってほしい、やらないでほしい、いろんな意見がある中で、私はどの意見も間違っていないと思っているんです。でも、わかっていてほしいのは、私たちも初めてニュースを見て状況を知るんです。そして、その段階から話し合いが始まります。メンバー、スタッフ、ライブ会場と話し合って、キャンセルの費用とか、延期をするなら空いている会場はあるのかとか探したりします。それって電話1本で終わる話ではなくて、1つのライブを中止するだけでも、たくさんの代償があるので大きな決断になります。そうやってどのライブもイベントも、みんなでとてつもない時間と労力をかけて判断しているので、そこはわかってもらえたらな、と思います。

東京以外でのフリーライブも計画していたし、私の生誕祭も、遠方から来てくれる予定だった子たちもいたし、みんなの交通費、宿泊費のことを考えるとすごくやるせないし、申し訳ない気持ちでいっぱいです。最初は、特典会をやらずにライブだけやろうかとも考えていたんですが、私たちはフリーライブが多いから、特典会をやらないと費用だけがすごくかかってしまうという事情もあります。そもそも今の状況では、ライブの開催自体も慎重に考えなくてはいけないと思っています。

歌えなくても私たちはアイドル
4月からどうするのかというのも、今の段階では何もわからないんですよね。ライブをやりたい、やろうって気持ちはあるけど、その日ごとに状況が変わっているから、私たちも身動きが取れません。だから私も、無力さを感じて“何もできない”とひねくれていたんですけど、私の誕生日に、ファンの人たちがTwitterでたくさんメッセージをくれたんです。私がいないのに誕生会を開いて、その写真を送ってきてくれる人たちもいて。そういうみんなからの言葉にすごく元気をもらったんです。その時に、ライブができないからって悲観的になるんじゃなくて、私もみんなにライブ以外で元気を届ける方法を探さないとって思いました。そこから気持ちが変わって、今できることを探してみようと考え始めるようになったんです。歌えなくても私たちはアイドルだから、違う形で希望を与えないといけないなって。

初めてファンに甘えさせてもらった
実は私たちも、有料のネットサイン会とか、そういう提案をいただいてはいるんです。でも、どれもしっくりこないんですよね。そういうことでお金を払ってもらうことに、どうしても抵抗があります。でも正直、私たちも1ヵ月何もやっていないので、そろそろ考えていかないといけません。ただ、急いで何かをしないといけない状況ではないんですよ。プロデューサーとして、こういう時のために、ちゃんと二丁目の魁カミングアウトとしての蓄えはしていたんです。

だけどこの間、私たちもランダムチェキの通販をやらせてもらいました。本当はそういうことをやりたくなかったけど。でも、ありがたいことにソールドアウトしました。実は、ちょっとわかっていたんですよ。きっとファンの方たちが私たちを支えるために買ってくれるって。だからこそ、やらないつもりだったんですけど、さすがに私たちも何かしらで収入を得ないといけない状況になりつつあるので、だから初めて、ファンの方たちに甘えさせてもらいました。みんなには本当に申し訳ないなって気持ちでしたけど。みんなが、“会えない分、ランチェキ買えて嬉しい”って言ってくれて、ツイキャスした時も“甘えてくれて嬉しいよ”って言葉をいっぱいくれたんです。それに対して、嬉しい気持ちと悔しい気持ち、情けない気持ちがありました。だからこそ、この気持ちを絶対に忘れないでおこうと思っています。これが当たり前になったらダメになってしまうから。こういう状況になって1番に実感したことが、ライブがなくても、会えていない間も、ファンの方々が支えてくれているということでした。

生きていないと意味がない
この先のことは、本当に全然わからないですよね。私たちは今、ライブができていたことがどれだけ恵まれていたことなのかと実感しています。私たちにとって、ライブができないことが1番つらい。でも、何よりも健康が大事なんです。私たちは、毎年6月を健康月間にしていて、自分たちが健康診断を受けに行くのはもちろん、ファンの人たちにも、1回のライブよりも健康診断に行ってねって声をかけています。だけどもう、私たちが対処できる範囲のことではなくなってしまいました。

これから先、どうなるかはわからないけど、もしライブをやることになっても、家族や大切な人と話し合って行くのか判断をしてほしいと思います。そして、来てもらえるなら万全の対策をして来てほしいです。私たちはお医者さんでもないから、無責任なことは言えません。だから、自分で考えて、自分で調べて、生き抜いてほしい。ライブができなくても、特典会がなくても、私たちもみなさんも生きてはいけますよね。だから、まずは生き抜いてほしい。この事態が終息した時に、生きていないと意味がないから。いろんな気持ちがあるのはわかるけど、まずは生き抜くことを選択してほしいと思います。


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