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マミートラックにハマりたい!? ちょうどいい働き方はどのへんだ

11月1日(木) 10:00

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マミートラックにハマりたい!? ちょうどいい働き方はどのへんだ

「マミートラック」とは、キャリアを積んで第一線でバリッと働いていた女性が、育休明けに復帰すると、後方支援や雑務に回され「がんばっても出世できない」状態に陥ることだ。それが同じ場所をぐるぐる走る陸上競技のトラックに似ていることから、この名がついている。

これは女性のキャリア形成にとって問題といわれ、生涯年収が減ったり自己実現が難しくなったりと、デキる女性ほど深刻になるもよう。

一方で、育児しながら働くのだから、そこそこの難しさでそこそこの仕事量をこなし、それに見合ったお給料をもらえれば満足、というマミートラック容認派も存在している。

マミートラック問題の一般的な結論は、「自分の好みの働き方を選べるのがよく、それが働き方改革であり多様性を生かすことだよね」となっていて、私もそう思う。欲を言えばマミートラックにはまりたくない。でも、この塩梅がなかなか難しいのだった。

私はフリーランスという性質上、表向きは仕事を選べそうなものだが、実際はそうでもない。現在の就労時間は週5で1日9時間半程度(休憩込み)だ。

「そこそこ」のフィーをもらおうとするならば、「ガッツリめに」仕事をこなさなければならないし、自由度が高く裁量権のある仕事をやらせていただくとなれば、その案件に「ベタ付き」の勢いで取り組む必要性も出てくる。

職種はライターのはずなのだが、今までにわか商品企画や雇われディレクターだったりと、範囲が広がることもあり、「とりあえず動いて、こなして!」という案件もある。最初のお話から違ってくることもある。

それらをうすうす承知で請けている責任は私にあり、出産してからはクライアントも、ちびっ子ワンオペ母親を使うことは時間に自由がきかないのを承知して契約に至っている。

だからクライアントは、「無理のないペースで働いてくれればいいよ」と理解あることをおっしゃってくれるのだが、私は端々に「そうはいっても、使いにくいと思われているなあ」と感じてしまうことが正直、あるのだ(※母親だからではなく、私の個人の能力のせいというのも十分ありえる……!涙)

恥ずかしいことを告白すると、あるミーティングで、クライアントさんの本心をうっすらと感じつつ、それでも「仕事は他の人に代われるけど、子どもたちにとって母親は、あなた一人だからね」とおっしゃってくれて、私は涙が出てきたのであった。

感動したから?それもある。
理解を示そうとしていただいたから?それもある。

でも一番は、すっごく悔しかったのである。
ただ要望に応えて自由に働きたいと思っているのに、なんで相手は私に気を遣わねばならず、なんで私は時間の不自由について謝らなくてはいけないのか。

私が母ではなく父だったら、こうはならなそうである。クライアントに貧乏クジの人材を引かせてしまった気にもなった。

そして、子どもたちにとって一人きりの母親である私は、常日頃そんな意識をしておらず、ちょっとした罪悪感を抱いたのだった(※夫もそんな意識はないと思うけど)。


このプロジェクトをうまい具合に運ぶ方法はないか……毎日保育園を延長したらなんとかなるかも?なんて思っていたのだが、ママ友からの一言でハッとした。

「そうやって先人ママたちががんばりすぎちゃって、『子持ち母でもバリバリ働ける』って周りから思われちゃうこともあるよね」。

確かにあった。
子がいようとも、ペースを落とさず働いて結果を出す母親はいる。経済的、実家的またはエネルギー的に優位にいる一部のスーパーウーマンである。それこそオリンピック代表クラスである。

そのがんばりは称賛されていいし、存在は希望であるが、一方で企業がフツーのお母さんに対しても、「あなたも100メートルを10秒で走れるんでしょ?もっとがんばって」とみなされてしまうと聞く。おいおい。


こうしてみると「自分のペースで働く」を実行するにあたり、私を中心として、子ども、夫、会社、世間、クライアント、両親、見知らぬいもうとたち(後輩)、が七方に紐づいており、私は多かれ少なかれなんらかの影響を及ぼしているのである。

今までも社会人のつもりだったけど、実感として社会とつながっている立場、しかも今話題で問題の、「少子化&人材不足」にピッタリ呼応した「子育て/仕事/家事」を鼎立させるど真ん中の立場にいるのである。

知らないうちに大人になったものだ……しみじみして、子ども相手に熱燗をすすった(子どもはカルピス)。できることなら、紐づいているみなさんとwin-winの関係を築きたいが、「七方良し」とは相当難しく……つーか、すいません、無理な話ですよ。

落としどころとしては、自分なりのペースで結果を出す、ただそれのみなのだろう。
いろいろ背負いながら、手を借りながらとりあえず進む。決して100メートルを10秒で走れたものではないけど、それでええじゃないかと納得する、納得してもらう。

選べるかぎり、ぐるぐる回るトラックではなく、直線の道を行きたいと思う……さて、どうなることやら。母親の人生は、なかなかにドラマティックだ。

斎藤貴美子
コピーライター。得意分野は美容・ファッション。日本酒にハマり、Instagramの#SAKEISAWESOMEkimikoで日本酒の新しい切り口とコピーを思案中(日本語&つたない英語)。これからの家族旅行は酒蔵見学。二児の母。

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