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子連れフェス&ライブについて考える・2018夏 ――アジカンGotchさんの提言を受けて

7月27日(金) 9:00

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子連れフェス&ライブについて考える・2018夏 ――アジカンGotchさんの提言を受けて
梅雨明けする前から、「今年は平成最後の夏なんだねえ」なんてちょっと浮足立っていたが、いざ夏本番を迎えてすでにバテバテだ。平成最後云々よりも、記録的な暑さで忘れられない夏になること必至だが、各ご家庭では夏の予定に向けて準備が進んでいることだろう。

年々、活況になり、子連れのレジャーとしてもかなり浸透した感のある夏フェス。
今や年中各地で開催されているため、夏の風物詩というわけではないのだが、やはりフェスといえば夏が本番だ。

この夏もすでにいくつかのフェスが開催されており、今週末に控えたフェスの草分け的存在、フジロックフェスティバルをもっていよいよハイシーズンに突入といった感じ。


周囲でも、子連れでのフジロック常連という家庭がちらほらいて、自分の幼少期を振り返ると考えられないような時代の変化が確実にある。

そんな中、人気ロックバンド、ASIAN KUNG-FU GENERATION、通称アジカンのボーカルの後藤正文さんが、自身のブログで「アジカンからのお願い」と称して公開した記事が、話題を呼んだ。
http://gotch.info/post/176022673172/


内容を要約すると、「子連れでライブに参加してくれるお客さんが増え、バンド側としては歓迎しているが、大音量ということもあり、子どもの耳への影響を気にしている。ライブをぜひ楽しんでほしいから、子どもを守るという観点で親御さんにはイヤーマフや耳栓を用意してほしい」ということだ。

これまで、子連れでのフェスやライブ参加について、主にマナー面での議論が数々交わされてきたが、アーティスト側からの耳への配慮という点で、公式な注意喚起を目にしたのは初めてだった。

しかし後藤さんといえば、政治からカルチャーまで時事問題のキャッチアップに長け、常に情報発信し続けている非常に感度の高い人。この提言にも納得というか、さすが!というか、これからフェスシーズンを迎えるにあたって、影響力のある人が、親に考える機会を今一度与えてくれたことはただただ有難い。

その誠意、子を持つ音楽好きとしても受け止めました!という想いをお返ししたい。

音楽好きなので、「子連れでフェスとか行きそうな感じだよね」と言われたことがある。「今日はママはライブだからお留守番しててね」と娘に伝えると、「いいなあ、〇〇ちゃんもいきたい」と言われたこともある。

しかし、娘の発言は本心からではないと知っている。娘はかなり音に敏感で、ライブの音量はおろか、救急車のサイレンやバイクのエンジン音といった日常的な騒音もかなり苦手な部類だ。

筆者が追いかけているバンドはその昔、難聴を訴えるオーディエンスが続出したり、野外ライブの際に風の流れの影響で隣の市まで音漏れして近隣から苦情が殺到したなど、音量の大きさにはそこそこ定評があるので、救急車が目の前を通るたび耳をふさいでいる娘を連れて行くのは到底無理だ。

最近、ライブ会場で子連れのお客さんをちらほら見かけるのだけど、「こんな小さいのに音大きいの平気なのか……何か対策してるのかな」と不思議にも思っている。

しかし、音が大きいのはロックのライブに限ったことではない。CDで聴く分には穏やかな音楽ジャンルでも、たとえばライブ編成でホーンセクションやオーケストラが入るとかなりの迫力だし、会場の規模やスピーカーの配置、見ている場所によってもかなり聴こえ方は異なる。

その臨場感や一期一会感こそがライブの醍醐味だし、子どもがいたってその楽しみは変わらない。だけど、いざ子どもがその場に一緒にいるときに、子どもの目線に寄り添えるのか。ライブの楽しさに没頭するあまり大人の感覚のままでいると危険なことになるよ、と後藤さんも警鐘を鳴らしているのだと思う。

私自身も1人でライブを見ていると完全に大人の感覚でギターの轟音もベースの重低音も心地よく感じるのだけれど、娘がその場に一緒にいたら、自分としてもめちゃくちゃうるさく感じてしまうだろうなと思う。

一緒にロックのライブに行ったことはないけれど、映画館に連れて行ったときに、娘が音の大きさに驚いて帰りたがったことがある。私一人で映画を見に行っても、音の大きさを不快だと思ったことはないし、大体映画館ってそういうものだし当たり前……という感覚だ。ところが娘と一緒に劇場に入ったことで、不思議なことに私の耳の感覚も切り替わって、「確かにこの音は子どもには大きく感じるかもしれない」と初めて気づいた。

そのあと、また一人で映画館に行ってもまたすぐに「大人の感覚」に戻るので、娘が一緒にいるとき限定で作動するスイッチみたいだ。

子どもと一緒にいる生活が常になったことでの変化なのかもしれないが、世の中の音が全般的に大きいと感じることは増えた。先に挙げたサイレンやエンジン音はもちろん、家電のピッという音とか、あと実家のテレビの音量とか……。
(毎回実家に帰ると衝突する原因だが、耳が遠くなっているのか……とも思う)

アーティストという立場から、後藤さんはライブでのイヤーマフ、耳栓着用を推奨しているけれど、ライブ、フェス以外でも、夏場は花火大会、お祭り、野外でのスポーツ観戦とか音が大きいレジャーが多い。盛り上がりを示すバロメーターでもあるだろう。

子どもがいたって趣味を楽しむのは喜ばしいことだ。それが子どもと一緒に楽しめるなら、より豊かになっていく。でもそこにはリスクがつきものだし、デリケートな子どもを守るのは親としての責務だ。

耳栓を用意したからもうあとは平気でしょ、じゃなくて、その場その場で様子を見る現場対応力だって必要だし、音量への配慮以外にも、熱中症対策も然り、最近のフェスは水遊びができたりもするようなので、安全管理や即時に着替えが用意できるかなどの機敏さも求められる。

自衛なしに親が楽しむ権利だけ主張することもできないし、子連れだからって必要以上にぺこぺこ頭を下げたり遠慮しろという話ではなくて、皆が気持ちよく過ごすためには、少しずつ想像力を持ち寄るのが理想なのだろう。

有事の際に「自己責任でしょ」と突っぱねられてしまうようなさみしい結果にならないためにも、子どもの視点は常に意識していたい。寛容さはそこから生まれていくんじゃないだろうか。

筆者はこの夏、子連れではないけどいくつかライブに行く予定で、そのうちのひとつは130デシベル出ることがあるという超弩級の轟音ライブなので、耳栓はマストアイテムだ。今後、いい機会だし子連れのレジャー用に子ども用耳栓も合わせて購入しておくかとチェックしている。

フジロック他、夏フェスに参加する皆さん、どうか気を付けて、そして最大限に楽しんできてください!

真貝 友香(しんがい ゆか)真貝 友香(しんがい ゆか)
ソフトウェア開発職、携帯向け音楽配信事業にて社内SEを経験した後、マーケティング業務に従事。高校生からOLまで女性をターゲットにしたリサーチをメインに調査・分析業務を行う。現在は夫・2012年12月生まれの娘と都内在住。

「子連れフェス&ライブについて考える・2018夏 ――アジカンGotchさんの提言を受けて」記事詳細はコチラ


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